ハムーンとダーリャ

Hamoon_darya
68点
原題: Hamoon-o-Darya (ハムーンとダーリャ)
公式サイト: http://www.valkyrie-movie.net/
映画館: 新橋文化劇場(by Movie Highway様、いつもありがとうございます)
監督: エブラヒム・フルゼシュ
出演: メヘラン・ゴルモハンマドザーデ、マハブーベ・シャーケリ、ミラ・ハタミ
製作国: イラン(2008年)

〈ストーリー〉
絨毯折りで生計を立てているダーリャは、近所に住む従兄で楽器と歌が上手なハムーンが大好き。
ハムーンも村一の器量よしで、モテモテのダーリャが大好きだった。
しかし、ダーリャをお金持ちと結婚させたい母親と兄は、そんな二人の仲が村中の噂になっているのが我慢できない。
特に兄は、村の仲間たちとともにハムーンをいじめて仲間外れにしていた。
ダーリャと結婚するためには、お金を稼ぐ必要性を感じたハムーンは、遠くに住むバラ精油を作っているおじさんを訪ね、そこで働かせてもらう。
働き者のハムーンを気に入った叔父さん家族は、娘とハムーンが結婚して、バラ精油家業を手伝ってくれることを望んでいたが、ハムーンは相変わらずダーリャに夢中。
ハムーンが婿に来てくれないと知った叔父さん家族の態度に、居づらくなったハムーンは、故郷の村に帰る。
するとダーリャは不治の病に冒されて死にそうになっていた。
祈祷師に遠くの泉で魚を獲ってくれば、ダーリャが治ると言われたハムーンと、ダーリャの兄一派は、競って魚を獲りに行くが、みな途中で怖気づいて途中で断念してしまう。
砂漠で倒れたダーリャの兄を助けながら魚を獲ったハムーンは、村に帰ってダーリャに魚を渡す。
しかし、村人から二人の恋愛を理解されないと思ったハムーンは自ら身を引き、村を出て行く。

〈感想〉
あまりにもすごい文化の違いがあり、何故、恋愛できないのか、そもそもイスラム諸国に恋愛が存在するのか、とかそういうところから始まって映画を観ているから、最初から終わりまで????がいっぱいの映画だった。
そもそも、日本とか諸外国では従兄の恋愛を禁止している風なのに、なぜイランはいとこ同士の結婚が当たり前なのか?
それに親戚同士なら恋愛もスムーズに行きそうなのに、なぜダーリャの兄はハムーンを嫌うのか?
イランの女の人は顔を隠さなくてもいいのか?とか疑問だらけだった。
一番の疑問は、何故最後にハムーンがダーリャの元を去っていったのか。
苦難を乗り越えて魚を捕まえて来て、ダーリャを救ったのに、何故???普通はここで王子様がお姫様のために困難を乗り越えたってことでメデタシ、メデタシとなるのに。
とは言いつつ、文化的違いを知るには、とってもためになった作品で、嫌いではない。
ペルシャ絨毯も、あんなに苦労して作っていることがわかったしね。

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九月に降る風

Kugatsu
71点
公式サイト: http://www.9wind.jp/
映画館: シネマート新宿(スクリーン2)
監督: トム・リン
出演: リディアン・ヴォーン、チャン・チェア、ワン・ポーチエ、チウ・イーチェン
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
1996年9月の新竹。竹東高校でいつも仲間でつるんでいる7人は、プロ野球選手のリャオ・ミンシュンの大ファンで、今日も応援に来ていたが、審判の判断に抗議して大暴れ。翌日いつもどおり学校の指導室に呼ばれる7人。メンバーは、3年生のタン([湯]チャン・チェ)、イェン([彦]リディアン・ヴォーン)など、2年生と1年生の混合グループで、毎日屋上でランチを一緒に食べたり、ポケベルで集合かけて夜中にプールで泳いでさわいだり、普通の高校生活を送っていた。
タンは、イェンの彼女のユンの数学を教えるため、たびたび彼女の家に訪れ、ひそかに彼女のことを想っていた。
しかしイェンは、街でナンパを繰り返し、他の女の子とMTVでセックスに明け暮れる日々。
ある日、自分の彼女がイェンにナンパされたと殴りこみに来た男に、自分がイェンだと名乗り出たタンは、ビール瓶で頭を殴られてしまう。そんな彼に感謝するでもなく、自分の不誠実を詫びるわけでもないイェンにとうとう堪忍袋の緒が切れたタンは、、、。
(公開されて間もないいため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
ストーリーは、まあまあだし、俳優さんたちもいい。でも、台湾映画にありがちだけど演技と演出がイマイチ。
野球が好きな少年のはずなのに、キャッチボールがありえないくらい下手なのはいくらなんでも変でしょう。特にラストのシーンでは。
高校生なのに、学校でタバコ吸ったり酒飲んだり、品行方正だった私にはありえない世界。
ジェイ・チョウの『言えない秘密』の高校生と比較しても不良ばっかり!!!!
と言いつつ、普通の台湾の生活を知るにはとってもいい映画。
やっぱり、家の中では靴を脱ぐんだ~、とか、床の上にちゃぶ台みたいのを置いて勉強してたり。
それ以外にも、中国大陸と台湾は違うということがよーくわかる、等身大の台湾映画。
私もかつては、Chineseなんて全世界どこにいても同じじゃないと思っていたけど、やっぱりそこの土地に住むうちにそれなりの文化が出来るんだな~。さらに台湾の場合、日本好きな傾向にあるから、こんな小さな作品にも日本語がフツーに出てきたり、、、。
やっぱり我愛台湾的文化だわ~。

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湖のほとりで

Mizuumi
80点
原題: LA RAGAZZA DEL LAGO(湖の少女)
公式サイト: http://www.alcine-terran.com/lake/
映画館: 銀座テアトルシネマ
監督: アンドレア・モライヨーリ
出演: トニー・セルヴィッロ、ヴァレリア・ゴリノ、オメロ・アントヌッティ、ファブリツィオ・ジフーニ、ネッロ・マーシャ
製作国: イタリア(2007年)

〈ストーリー〉
幼い少女が、伝説のある湖で若い女性・アンナ(アレッシア・ピオヴォン)の死体を発見する。
死体の上には、少女と遊んでいた知的障害者の男性・マリオのジャケットがかかっていた。
サンツィオ刑事(トニー・セルヴィッロ)は、まずマリオを疑う。
次にアンナの恋人で、事件当日朝までいた恋人、娘を溺愛していたアンナの父親、血の繋がっていないアンナの姉、マリオの父親、アンナがベビーシッターをしていた夫妻など、次次に疑いをかけるが、誰を疑っても殺す理由がわからない。
一方サンツィオの私生活は、妻が痴ほう症になり、娘は反抗期で、こちらも行き詰っていた。
(まだ全国で公開されていないため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
イタリア映画って、あんまり映画館に観に行ったことが無いせいか、妙に新鮮だった。
だってドラマ性の高い映画なのに、ワイドなスクリーンのシネマスコープってすごくない?
さらに言葉がスペイン語に似ているから、ところどころヒアリングも出来て音声的にも結構楽しめた。
もっと楽しめるのはビジュアル。他では見ないような時間の交差のさせかた(特に最初の頃の湖での捜査の場面)が、すごく新鮮で、それ以外にも被害者の目線を、そのまま被害者を画面にオーバーラップして描くなど、結構新鮮だった。
もっといいのは、女優さん達。どの人をとっても美人ぞろいで、他のヨーロッパ映画じゃこうはいかない、さすがイタリア~!!(ちなみに男性陣も結構◎)
それに大きくなっても子供が親と住んでるっていう文化が、他の欧米諸国と違って、これまた新鮮。
痴呆性の妻の部分が何故必要なのかはわからないが、「アウェイ・フロム・ハー」みたいだった。
イタリア映画って、かつては日本でもよく公開されていたのに、最近はほとんど公開されないから、このヒットを機にもっと公開されるといいなあ。

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人生に乾杯!

Konyec
70点
原題:Konyec(終わった)
公式サイト: http://www.alcine-terran.com/kanpai/
映画館: 川崎チネチッタ(チネ4)
監督: ガーボル・ロホニ
声の出演: エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ、ユディト・シェル、ゾルターン・シュミエド
製作国: ハンガリー(2007年)

〈ストーリー〉
かつて共産党で運転手をしていた81歳のエミル(エミル・ケレシュ)と70歳のヘディ(テリ・フェルディ)は、月4万フォリントの年金では生活もままならず、3か月も家賃を滞納していた。
かつてエミルがヘディに送ったダイヤのイヤリングを抵当に出すか、エミルがロシア人からもらった愛車のチャイカを抵当に入れるかでもめたが、結局ヘディがダイヤを取立人に渡してしまう。
やるせなくなったエミルは、夜中にチャイカとともに銃を持って出かけ、郵便局に銀行強盗に押し入る。
その後、ガソリンスタンドにも強盗に入ったエミルは、警察官のアギ(ユディト・シェル)とアンドル(ゾルターン・シュミエド)のペアに追われることになる。
実は、アギとアンドルは交際していたが、アンドルがストリップショーに出かけたことが原因で、アギから見放されていた。
(まだ全国で公開されていないためストーリーはここまで)

〈感想〉
年金で生活ができずに強盗に走っちゃうおじいさんの気持ち、年金問題で揺れる日本人にはちっとも笑えない話。
そのせいか、ミニシターで大ヒットしたみたいで、行きつけの川崎チネチッタでも緊急公開され、今日の映画の日の土曜日も一人で映画館に来たらしき映画好きで混雑していた。
俳優さんたちがあんまり格好よくないせいか、全体的に話しに花が無いのが残念だが、滅多に知ることが出来ないハンガリーという国の事情が垣間見れるのが面白い。
共産主義を夢見ていたのに、今となっては自由主義国家になってしまい、物価が上がって老人が年金で過ごせないんだろうとか、アパートが日本の団地並みに狭かったり、警察の捜査機器もなんだか一昔前のものみたいだったり、、、。
ただ、最後にエミルが言った「僕が何のために強盗したと思っているんだ」という問いかけの答えは、わからなかった。
ひょっとして、あのお金って誰かに託されているの?

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クヌート

Knut
70点
原題: Knut and Friends (クヌートと友達)
公式サイト: http://www.cinemacafe.net/official/knut-movie/main.html
試写会場: 東商ホール(by どこからかわかりませんが、いつもありがとうございます)
監督: マイケル・ジョンソン
出演: クヌート、ベラルーシのヒグマ兄弟、北極のシロクマ親子、飼育係のトーマス
製作国: ドイツ(2008年)

〈ストーリー〉
2007年、ベルリン動物園で2人兄弟で生まれたクヌートは、生まれてすぐ母親が育児放棄。
一緒に生まれた兄弟は生後4日後に死んでしまったが、クヌートは、飼育係トーマスが24時間つきっきりで世話をして、すくすくとやんちゃに育って行った。
クヌートが新聞で話題になって、地球上のホッキョクグマが温暖化のせいで危機にさらされていることが世間に知られる。
(公開前のためストーリーはここまで)

〈感想〉
クヌートは可愛いけど、いかんせんドイツが舞台だから、まわりの飼育員がカメラに対して愛想が無さすぎ。
特にトーマス、めちゃくちゃドイツ人っぽくって、なんだかな~ってカンジ。
クヌートの他に、生後5か月で母親を人間に殺されたヒグマ兄弟や、北極で三つ子兄弟で生まれたホッキョクグマが出てくる。
中でも、一番可愛そうだと思ったのは、ベラルーシの兄弟。だってまだ親が必要なときに、親に死なれて、たった二人で必死でエサを探して、大人にならなきゃいけないんだもん。唯一の救いが、兄弟仲好く生きていること。これで一人っ子だと悲惨だったろうな~。夏の頃は、エサが足りなくてガリガリだったのに、冬眠前にはしっかり2匹とも太っていたのが、嬉しかった。
ところが、映画の最後に、そのトーマスが去年死んじゃったことが流れて、びっくり。
ってことは、クヌートにはお母さんが本当にいなくなったってことで、映画の中じゃ一番可愛そうな子になっちゃった。その後クヌートは精神病になっちゃったんだって。本当に可愛そう。

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ミウの歌

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75点
原題: THE LOVE OF SIAM (サイアムの愛)
公式サイト: http://www.loveofsiam.jp/
映画館: シネマ・アンジェリカ
監督: チューキアット・サックウィーラクン
出演: ウィウィシット・ヒランヤウォンクン 、 マリオ・マウラー 、 ガンヤー・ラッタナペット 、 アティチャー・ポンシンピパット
製作国: タイ(2007年)

〈ストーリー〉(上映最終日のため、全ストーリー入り)
お祖母ちゃんと2人暮らしのミウ(ウィウィシット・ヒランヤウォンクン)は、幼馴染のトン(マリオ・マウラー)と大の仲好し。
ミウの家には、お爺ちゃんが愛していたピアノがあり、小さい頃から音楽に親しんでいた。
一方、トンは、父と母と姉のテン(チャーマーン・ブンヤサック)の4人暮らし。
ある日、チェンマイに家族旅行に出かけたテンは、そのまま友達とハイキングに行き、一人だけ行方不明になってしまった。
その後、トンは引っ越して行き、ミウとトンは離れ離れになった。
高校生になったミウは、学校の仲間とオーガストというバンドを組んで、マイナーデビューし、CDは人気で売り切れだった。
メジャーデビューするため、レコード会社に売り込むが、歌詞をもっとラブソング調にするように言われるが、恋愛経験の無いミウはなかなか詞が浮かんでこない。そんな中、隣に住む女子高生でミウにひそかにあこがれている中華系のインは、自分が彼女の代わりになってあげようか、と思わせぶりな態度を取る。
一方、オーガストのCDを市場に買いに来たトンは、偶然ミウと再会する。
トンと会った懐かしさと嬉しさの中、ミウは順調に歌詞や曲が思い浮かぶようになる。
オーガストのレコーディングを見学に行ったトンは、マネージャーのジュン(チャーマーン・ブンヤサック[二役])がテンに瓜二つなのを見て、母親に紹介し、ジュンはときおりテンとして酒浸りの父親の看病にトンの家に来るようになる。
学校一の美人のドーナツと付き合っているトンは、なんとなく彼女のことをそこまで好きになれない。
そんな中、ミウもトンも言葉では言い表せないような感情をお互いに抱き、キスしてしまう。
その場面を見たトンの母親は、ミウの家に行き、トンともう付き合わないでほしいと言う。
それを盗み聞きしていたインは、軽い失恋状態に陥り、たまたま遊び仲間のグループにトンを紹介されて、トンに対して嫉妬心を抱く。
トンと会えなくなったミウは、うまく曲が作れなくなりオーガストは別のボーカリストを迎えてクリスマスライブに備える。
電話しても出てくれないミウに苛立つトンは、ヤケになって外泊し、帰宅してみると、父親が血を吐いて入院していた。
病院でもかいがいしく娘のフリをするジュンだったが、自分がいなくてもこの家族がうまく行くことを悟り、さらにオーガストのゴタゴタで会社をクビになったこともあり、故郷のチェンマイに帰る。
オーガストのクリスマスライブの日、一旦はドーナツの誘いを受けたトンは、土壇場でライブに行くことを決める。
ミウへの気持ちを持つトンとインは一緒になってミウを応援するが、ライブ後、インはミウに会いに行かずひっそりと立ち去る。
一方、ミウに「僕は君の恋人になれない」と正直な気持ちを打ち明けたトン。
恋愛はかなわなかったが、ミウもトンも晴れ晴れとした気持ちで、明日に向かって歩き出した。

〈感想〉
Yahooのコメントに『藍色夏恋』みたいだと書いてあった。つまり高校生達の恋愛模様が描かれた映画なのかと思っていたら、ミウとトンがどんどん仲好くなっていくのを観て、そういう意味かと理解。
ミウ役の子も、トン役の子も、世界中どこに出しても恥ずかしくない、超美形のイケメンさん。このルックスなら、お互い魅かれてもしょうがないとしか言いようが無いが、そのままハッピーエンドにならないところが、タイ映画。
"LOVE OF SIAM"のLOVEは同性愛ではなく、家族愛だということを強調している。
つまり、トンがミウに抱いた気持ちも、恋愛ではなく家族愛のようなものだということか。
2人のイケメンだけでなく、ヒロインの2人の女の子も、日本人なら誰もが好きになる、アキバ系の可愛い子ちゃん。
さらに、ジュン役の女性も、トンのお母さんも超美人。
どの役者さん観てても、目の保養になるので必見だが、それ以外もあまり知られていないタイの中流家庭のお家の様子がわかって面白い。
インのお部屋は、日本の女の子の部屋と変わらないし、玄関が無いのに、家の入口で靴を脱ぐとか、食事はスプーンとフォークを使って食べるんだとか、隣に華僑の家庭が普通にあって、中国語のCDや歌詞が普通に日常にあるんだとか。
タイ旅行が大好きな私は、町で普通に高いパフェを食べている高校生達が不思議でしょうがなかったが、750バーツの人形を見て、高いと感じるってことは、私と物価感覚が同じなんだよね。
なのに、お母さんがジュンに支払った一日の報酬が5000バーツ!!!1000バーツ札が何枚あるんだ???と思わず数えてしまった。少なくとも私の財布にあんな枚数のバーツ札が入っていたことは無いから。
いろんな意味で、映画好きにもタイ好きにもお勧めの映画だけど、今日で渋谷の公開が終わっちゃうから、あとは大阪のシネ・ヌーヴォのみの公開なのが残念。
もっと全国で公開してくれえ。

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チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ

Chandnichowk
75点
原題:CHANDNI CHOWK TO CHINA
公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/chandnichowktochina/
試写会場: 新宿厚生年金会館(by Warner Bros.,様、いつもありがとうございます)
監督: ニキル・アドヴァーニー
出演: アクシャイ・クマール、ディーピカー・パードゥコーン、ミトゥン・チャクラヴァルティー、ランヴィール・ショウリー、ゴードン・リュウ、ロジャー・ユアン
製作国: インド、アメリカ(2009年)

〈ストーリー〉
デリーの街の食堂で、来る日も来る日も野菜を刻んだり、ナン生地をこねたりする日々にウンザリのシドゥ(アクシャイ・クマール)は、占いに行ったり、宝くじを買ったりして、他力本願で人生を変えようと一生懸命。
赤ちゃんの頃、自分を拾ってくれた親方には感謝しているものの、ドヤされてばかりの毎日。
一方で中国製品のテレビショッピングのモデルをやっているサキ(ディーピカー・パードゥコーン)は、幼いころに離れ離れになった父親と双子の妹を探しに中国に入ってくるが、何故かお訊ね者となり行く先々で警察に追われる。
中国の村で北条一味に親方を殺されたシドゥは、死にかけているところを乞食で記憶喪失のチャン(ロジャー・ユアン)に拾われ、運命を変えて行く。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
出だしから意味不明のインド・コメディ炸裂の超娯楽映画。
場所が中国に移ると、「HERO-英雄-」や「王妃の紋章」、「酔拳」などから明らかにパクったと思われる場面が多々出てきて笑わされる。
主人公のアクシャイ・クマールもヒロインのディーピカー・パードゥコーンは、2人とも美男美女で踊りもアクションも上手くて、インド映画の俳優さんの質の高さを思い知らされる。
疑問だったのは、試写会なのにチラシがもらえなかったこと。
他の場所や映画館でもチラシもらえてないから、この映画に関する情報を得るとしたらHPしか無いんですけど、、、、。
これからもたくさんのインド映画が日本で公開されるといいなあ。

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チョコレート・ファイター

Chocofighter
点数: 80点
原題:Chocolate
公式サイト: http://www.chocolatefighter.com/
試写会場: 一ツ橋ホール(by シネマNAVI様、いつもありがとうございます)
監督: プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演: プラッチャヤー・ピンゲーオ
“ジージャー”ヤーニン・ウィサミタナン、阿部寛、ポンパット・ワチラバンジョン、“ソム”アマラー・シリポン
製作国: タイ(2008年)

〈ストーリー〉
タイのバンコクで抗争を続ける日本人ヤクザ・マサシ(阿部寛)とタイ人マフィア・ナンバー8(ポンパット・ワチラバンジョン)は、縄張り争いで取引中だったが、マサシがしくじり縄張りをあきらめる。
その最中に出会ったナンバー8の女ジン(、“ソム”アマラー・シリポン)と恋仲になったマサシは、ナンバー8からタイを立ち去るように強要される。
ジンはそのとき、マサシの子供を身ごもっていて一人で育てる決心をしていた。
しかし、生まれた子供ゼン(“ジージャー”ヤーニン・ウィサミタナン)は、生まれながらに脳に問題がある障害児。
言葉はうまく話せないが、類まれなる運動神経で、ムエタイ選手やビデオを見て格闘技を身に着ける。
幼馴染のモンとともに、癌におかされたジンの医療費を稼ぐために、格闘技を使うゼンだったが、そんな中ナンバー8の目に止まることになる。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
ストーリーはありえないカンジだが、アクション映画とは思えないほど映像がきれい。
まるでウォン・カーウェイの映画かと見まがうような、美しい映像に、冒頭はうっとりしてしまった。タイ映画恐るべし!
同じタイが舞台でも、テーマもその背景も何も描いていない『七夜待』と比べても、こっちの映像のほうがよっぽど癒される。
さらにジージャーのビジュアルが池脇千鶴にしか見えなくて、あの美貌だと日本でも十分やっていけそう。是非日本で映画に出てください。
初タイ映画だったが、タイ映画のクオリティがこんなに高いなら、日本で観れる他のタイ映画も全部観たくなってしまった。
今まで旅行先としか考えていなかったが、今後はタイ映画に注目してみよう!

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ロルナの祈り

Lesilencedelorna_2
点数: 71点
原題: Le Silence de Lorna (ロルナの沈黙)
公式サイト: http://lorna.jp/
映画館: 109シネマズ川崎(スクリーン9)
監督: ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演: アルタ・ドブローシ、ジェレミー・レニエ、ファブリツィオ・ロンギオーヌ
製作国: ベルギー、フランス、イタリア(2008年)

〈ストーリー〉
ベルギー国籍を得るために、麻薬中毒患者のベルギー人男性クローディ(ジェレミー・レニエ)と偽装結婚をしたロルナ(アルタ・ドブローシ)は、アルバニア時代からの恋人と、ベルギーで店を出すのが夢。
ロルナにとって単なる契約の相手でしかなかったクローディは、本当に麻薬から抜け出したいと思っており、ロルナに生活のすべてを依存している。
とうとう麻薬を経つために入院して、退院したのに、自分を褒めてくれないロルナの態度にキレたクローディはふたたび麻薬に手を出そうとするが、それを阻止したいロルナは初めて彼に体を許す。
ただの契約だったはずの関係が、その日を境に変わってしまう。
(公開途中のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
ロルナとクローディの関係を見ていると、多分日本人男性と中国人とかフィリピン人が偽装結婚するのと似ているんだろう。
ただアルバニアという国の事情も知らなければ、ベルギーの偽装結婚仲買人役の人がしごく普通の人に見えたりして、私的には最後までロルナがどのくらいヤバいことをやっているか、全然理解できなかった。
『インファナル・アフェア』では、ヤバさが一寸たがわず伝わって来たのに、、、。
っていうことは、これは映画の表現力の差???

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英国王 給仕人に乾杯!

Eikokuou
点数: 80点
原題:Obsluhoval jsem anglického krále (イギリスの王様に給仕したことがあるんだぜ)
公式サイト: http://www.bowjapan.com/iservedtheking/#/
映画館:TOHOシネマズシャンテ(2)
監督: イジー・メンツェル
出演: イヴァン・バルネフ、オルドジフ・カイゼル、ユリア・イェンチ、マリアン・ラブダ、マルチン・フバ
製作国:チェコ、スロヴァキア(2006年)

〈ストーリー〉
14年余りの刑期を終えて刑務所を出てきたヤン(イヴァン・バルネフ)は、国境近くの元ドイツ人村だった場所で働くことを許可された。彼に与えられた家は元ビアホールだったらしく、ヤンは若いころからの人生を振り返る。
小さな田舎町のビアホールで給仕人としての人生をスタートさせたヤンは、町の名士が多く訪れるその店で色んな金持ちを見てきた。名士が行く娼館の女性といい仲になったせいで、その店を辞める。
店で知り合ったやり手のヴァルデン氏から紹介されて、避暑地のチホタ荘で再びお金持ちと娼婦の世界を垣間見る。
次にプラハの名門ホテル「ホテル・パリ」で一流レストランの給仕人になったヤンは、主任給仕にまで昇りつめ、とうとうエチオピア王から勲章を受け取るまでになる。
しかしナチス・ドイツがチェコスロバキアに進攻したせいで、町の雰囲気はぐっと変わる。
ドイツ系チェコ人のリーザと結婚したヤンは、レストランを辞めさせられ、元チホタ荘で現在はナチスの優性遺伝子製造施設となっている場所で、ドイツ人女性相手に給仕として働く。
軍人となって戦地に行っていたリーザは、ユダヤ人の家から切手を持ちだして来た。
火災でリーザが死に、ナチスドイツがチェコスロバキアから撤退した後、切手を売って多額の財産を手に入れたヤンはチホタ荘を買い取り夢にまで見た自分のホテルを開業させようとする。
しかし国内に起きた革命のせいで、富裕層の財産が取り上げられたばかりでなく、財産を持つものは刑務所に入れられることに。
刑務所を出たヤンは、国境近くの家をビアホールに改装してヴァルデン氏とともにビールのグラスを傾けるのだった。

<感想>
タイトルから勝手にイギリス映画だと思っていた。オープニングクレジットで「配給:フランス映画社」って見たとき「えっっっ?」って思ったが最後、映画が始まって文字を見ると明らかにチェコ映画。
最近自分が全く理解できない言葉の映画はちょっと苦手なので心配だったけど、そんな心配をよそにこの映画はビジュアル的に十分楽しめる映画だった。
ともかく主演の男性がハンサムなのに小さくてコミカルで、、、、どんなに深刻な事態になっても全くハラハラしないで映画を観ていらるのがいい!!
それでいて政治的な主張はちゃんと前面に出てて、、、、。まるで抽象画を観るような映画。
今年になって観る洋画は結構当たりが多い。
ずーっと前から観たかったのに、今日まで観る機会が無くて、たまたまシャンテが昨日からTOHOシネマズに変わっててポイントついたのもお得だったし、いいことづくめの映画でした。

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ホルテンさんのはじめての冒険

Horten
点数:90点
公式サイト: http://www.horten-san.jp/
試写会場: スペースFS汐留(by cinematopics様、いつもありがとうございます)
監督:ベント・ハーメル
出演:ボード・オーヴェ、ギタ・ナービュ、ビョルン・フローバルグ
製作国:ノルウェイ(2007年)

〈ストーリー〉
ノルウェーの首都オスロとベルゲンを結ぶベルゲン急行で長年運転士をしてきたオッド・ホルテン(ボード・オーヴェ)は、67歳の定年を迎える。
明日のオスロ行きの列車が最後の運転だというのに、前日仲間の家に飲みに行こうとして別の家で泊まって寝過ごしてしまい、今までの規則正しい生活が狂いだす。
年老いた母はボケて自分のことがわからない。サウナに行けば自分の靴を誰かが間違えて持って行ってしまう。
さらにその帰り道端で寝ているシッセネール(エスペン・ションバルグ)を家まで送り、そこで彼から人生についての意見を聞くが、、、。
(公開前のためストーリーはここまで)

〈感想〉
静かで何も大々的なことは起こらないが、その分人の心に伝わる映画。
こんなに文化が違う国の話なのに、全然違和感なくホルテンさんの気持ちが理解できて、まるで自分のことのように感じてしまった。
今まで真面目に生きてきたのに、何かやり忘れたような虚無感。それに対する焦燥感とあきらめの気持ち。
でもシッセネールの言った「気づいたことはいつでも出来る」(だったと思うけど)という言葉でホルテンは、ようやくこれまでの自分の人生に別れをつげて新たな一歩を踏み出せる。
年食っても無理やり元気なんだよー!みたいにきばってる年よりを描く映画が多い中、これは誰にでもやりたいことはできるという勇気をくれる映画。
素敵な映画に出会えた自分に乾杯!

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オーストラリア

Australia
点数:78点
公式サイト: http://movies.foxjapan.com/australia/
試写会場:20世紀FOX試写室
監督:バズ・ラーマン
出演:ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、デヴィッド・ウェンハム、ブライアン・ブラウン、ジャック・トンプソン
製作国:オーストラリア(2008年)

〈ストーリー〉
第二次世界大戦勃発前のオーストラリアの北部ダーウィンに降り立った英国人貴族のサラ・アシュレイは、夫が所有する牧場ファラウェイ・ダウンズに向かう。
粗野だが仕事はきっちりやる牛追いのドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)の道案内の元、夫の牧場にたどりつくと、そこにあったのは既に亡くなった夫の姿だった。
ロンドンの自宅を守るためにお金が必要なサラは、ドローヴァーにサラブレットを譲る約束で、海軍に牛を全部売るためダーウィンの港に向かう。
しかし、旅の途中で商売仇の大牧場主キング・カーニーによる妨害で、元ファラウェイ・ダウンズの管理人だったニール・フレッチャーが火を放ったり、河に毒を混ぜたりする。
(公開前のためストーリーはここまで)

〈感想〉
今まで観たニコール・キッドマンの映画の中ではピカイチ面白かった。
それはやっぱりニコールがオーストラリア出身で、私たちには未知の世界のアボリジニの文化などを私たちよりはよく知っているからだろうか。
日本人的になじみが薄かったのは、日本が真珠湾攻撃の後すぐにオーストラリアを攻めたという事実。
無抵抗な場所を本当にあんな風に攻めたかどうかは別だが(一応アメリカ軍がオーストラリアに進攻していたので)、ともかく空爆されたらしい。
日本人と白人の間で争われているが、実はそんなこと原住民だったアボリジニには関係なくて、本来彼らの土地だったところを誰かが獲ろうとしているのは同じこと、というのがこの映画の本来のテーマのような気がする。
つまりオーストラリアは、もともとそういう聖なる地なんだということ。
小さな島に上陸する日本兵がセリフは変だけどちゃんと日本語しゃべってたり、エンディングクレジットがアルファベット順になっていたり、中国人の人は姓名の順に表記されていたり、民族とか人種を重んじる映画だというところも欧米に無い発送でマル。
熱烈にキスしてないで早く逃げないと日本軍が攻めて来るよーって言いたくなる場面もありましたが、それは『海猿パートII』が西洋人から突っ込まれるのと逆の立場だってことで(つまり日本人は泣かせる場面を長くのばすが、欧米的にはラブシーンを長くする)。

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ブラインドネス

Blindness
点数:72点
原題:Blindness (見えないこと)
公式サイト: http://blindness.gyao.jp/
映画館:川崎チネチッタ(スクリーン12)
監督:フェルナンド・メイレレス
出演:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナル、サンドラ・オー
製作国:ブラジル、カナダ、日本(2008)

〈ストーリー〉
ある日信号待ちしていた日本人の男(伊勢谷友介)が突然目が見えなくなった。目の見えない彼のために車で家まで送ろうと言った男も翌日失明。
彼の妻(木村佳乃)と一緒に眼科医(マーク・ラファロ)に行くが、何の異常もないという。
家に帰って一夜明けた眼科医も目が見えなくなり隔離されることになった夫に、目が見える妻(ジュリアン・ムーア)もついて行く。しかしそこはまともな病棟ではなく、単に隔離だけを目的とした地獄だった。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

<感想>
相変わらずガエル君の出番が少ないのが気になったが、今回は歌も歌ってくれたし許してあげる。
それより伊勢谷氏と木村佳乃が話す日本語にまで字幕がついて、いちいち先のセリフが読めるのにイライラした。訛ってるとか聞きとりにくいとかならわかるけど、彼らのセリフに字幕いらないでしょう?英語の字幕でイライラするときと同じ思いをしてちょっと不愉快。
映画は全国スクリーンで上映するよりも、もっと単館系のスクリーンで公開したほうが合っていたような気がする。
比喩的だけど、テーマ性がある映画。
チネチッタでも2番目に大きいスクリーンでやっていたけど平日かと思うほどガラガラ。ううううーん、GAGAさん、もうちょっと考えて欲しかった。

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Orz ボーイズ!

Orzboys
72点
原題: 囧男孩
公式サイト: http://www.wretch.cc/blog/orzboyz
映画館: NHKみんなの広場ホール
監督: ヤン・ヤーチェ(楊雅喆)
主演: リー・グァンイー(李冠毅)、パン・チンユー(潘親御)、梅芳
製作国: 台湾(2008年)

<ストーリー>
うそつき1号(リー・グァンイー)とうそつき2号(パン・チンユー)は学校でも1番のわんぱく問題児。
今日も同級生をだまして学校の縁の下に火星人が住んでいるとウソをついて同級生の500元札が無くなった。
罰として放課後図書館の整備係を言い渡され、毎日2人で異次元の話をして空想物語をして楽しむ。
実はうそつき1号は、母親がハワイにいて、精神病をわずらっていて父親と2人暮らし。うそつき2号は、両親が育児放棄しておばあちゃんに育てられていたが、今度は叔父さんが小さな女の子を置いていったせいで、赤ちゃんのお守をさせられるようになってしまった。
2人の夢である異次元に行くために、お金を貯めようと決意するが、2人が大好きなアニメ・ヒーロー「カーダー・キング」が元でトラブルが起こる。
(ストーリーはここまで)

<感想>
貧しい2人の子供達が「幸福の王子」のような物語が何故自分に起きないのか、社会の不公平を怒ったり、小さな妹(実際は従兄だが)をわずらわしく思いいなくなっちゃえばいい!と思ったり、どこの国でも子供が考えることは一緒だなあと感動。
頭がおかしなお父さんのことをすごく愛する気持ちとか、父親が頭がおかしくても愛する親がそばにいるだけで羨ましいと思う「うそつき2号」の表情や、素人なのによくこんな上手に演技できたなあ。
日本とちょっと文化が違うから、親がいない状況がイマイチ理解できないが、親がいなくても回りの人が助けてくれて面倒をみてくれる社会が羨ましい。そんな社会だから親が子供を捨てちゃうんだろうなあ。
妹妹(メイメイ)がいなくなったときも、コミュニティの放送で「間違って女の子を連れて行ってしまった人は、おばあさんが心配しますので帰しましょう」と放送したり、本当に地域のコミュニティがしっかりしているんだなあ。台湾は。
ジェイ・チョウを通してしか台湾の文化を知らないので、こうやってばりばり地元風の映画を観ると台湾の文化がわかってとてもためになる。
NHKアジアフィルムフェスティバルという催しで観たが、他のアジア作品も観たくなっちゃった。

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言えない秘密

Ienaihimitsu
78点
原題: 不能説的・秘密 (言えない秘密)
公式サイト: http://ienai-himitsu.com/main.html?id=special
映画館: チネチッタ(グランデ)
監督: ジェイ・チョウ
主演: ジェイ・チョウ、グイ・ルンメイ、アンソニー・ウォン
製作国: 台湾(2007年)

<ストーリー>
淡江音楽学校に転向してきたシャンルン(ジェイ・チョウ)は、転校初日に古い音楽室で出会ったシャオユー(グイ・ルンメイ)にお互い一目ボレする。
同じクラスだと思われたシャユーは体が弱いらしく学校を休みがち。
でもお互い一緒にいる時間を大事にしようとするがシャンルンにお熱なクラスメート、チンイーの存在にシャオユーは焼きもちを焼く。
シャンルンの心はシャオユーに向いているが、ある日ひょんなことからチンイーとキスしてしまいその場面をシャオユーが目撃してから彼女はシャンルンの前から姿を消す。
(公開間もないためストーリーはここまで)

<感想>
すでに香港版DVDで鑑賞済みだったけど、映画館で日本語字幕付きで観るとまた格別。
DVDだときづかなかった南拳媽媽のメンバーがCD屋の店番やっていたり、シャンルン宅の台所の雰囲気がよくわかったり、、、。
あの食卓の場面って妙になごむ。というのも日本の食卓とまったくそっくりで何故か土鍋まであったりするから。韓国と違って台湾は茶碗を持ちあげてご飯食べていいのも日本人的に○だよね。
ジェイ・ファンの私としては、主演としてのジェイにしか目が行かないけど、プログラムの評を見るとそこには色んな裏話があって、次見る時は監督としてのジェイを観よう!!って気になった。
DVDで観たから2回以上行かないと思ってたけど、たとえジェイ ファンじゃなくてもチネチッタに観に行ってたと思うし、何回でも行きたくなるいわゆるミニシアター系のいい映画です。


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カンフー・ダンク!(字幕版)

Kungfu_mikoukai
90点
原題: 功夫灌籃 (カンフー・ダンク)
公式サイト: http://www.kf-d.jp/
試写会場: 赤坂BLITZ(by フジテレビ)
監督: チュー・イェンピン
主演: ジェイ・チョウ、シャーリーン・チョイ、チェン・ボーリン、エリック・ツァン、ン・マンタ、アンソニー・ウォン
製作国: 台湾、中国、香港(2008年)

<ストーリー>
『カンフー・ダンク!』(吹替版)参照
(公開まで間があるためストーリーはここまで)

<感想>
ジャパンプレミアで初めて字幕版を観た。
日本語吹替版だとジェイの表情と声があまりにも合わないため、ジェイの演技の下手さが目立ったが、やっぱり声を聞きながらみるとそれなりに上手に見えてくる。
エリック・ツァンやチェン・ボーリン君もやっぱり地声で聞いたほうが楽しい。
字幕版と日本語版のセリフが若干違うのが気になった。
中国人の人によるといずれにせよあちこち間違っているらしい。
やっぱり原音で理解できないとダメなのね。


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シティ・オブ・メン

Cidadedoshomes2
80点
原題: Cidade Dos Homens (男たちの町)
公式サイト: http://cityofmen.asmik-ace.co.jp/
試写会場: アズミック・エース試写室(by cinemacafe ブロガー試写会)
監督: パウロ・モレッリ
主演: ダグラス・シルヴァ、ダルラン・キュンハ
製作国: ブラジル(2007年)

<ストーリー>
リオデジャネイロの貧民街ファヴェーラの丘で育ったアセロラ(ダグラス・シルヴァ)とラランジーニャ(ダルラン・キュンハ)は幼馴染で大の仲好し。どこに行くときも2人一緒でつるんでいた。
アセロラは15歳とのき彼女と初めてのセックスで彼女が妊娠してしまい18歳の身で2歳になる男の子がいた。
ラランジーニャももうすぐ18歳で身分証明書を作れる年齢になる。生まれたときから父親が誰か知らず、身分証明書の父親欄が「不祥」と記載されないように父親探しを始める。
(公開まで間があるためストーリーはここまで)

<感想>
『ファヴェーラの丘』という映画でファヴェーラの存在は知っていたが、そこを縄張りとするギャングの存在がどんな意味を持つかどうかこの映画で初めて知った。
ギャングは単に悪いやつではなく、ファヴェーラの丘を守ってくれる役もになっているらしい。
そんなギャングに手を染めることを拒否するアセロラとラランジーニャの2人の友情がいまどきの日本に存在しない熱さを感じて、2人の俳優の演技もよくてとってもいい映画だった。
日本では父親が家族を捨てるなんて許されない行為だが、ブラジルや中南米では普通にあることらしい。
男がいい加減なように聞こえるが、男は本来家族を持たない生き物なので中南米の人々のほうがより自然に生きているのかもしれない。
そのせいか殺人は多いけど自殺者は日本と比べると圧倒的に少ない。毎日生きるのに必死で自殺なんか考える暇が無いんだろうな。
日本人はブラジルは犯罪者が多くて怖いっていうけど、個人が行きにくい世の中を作っている日本とどっちが健全かは単純に比べられない。

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アウェイ・フロム・ハー 君を想う

Awayfromher
69点
原題: Away From Her (彼女と別れる)
公式サイト: http://www.kimiomo.com/
映画館:テアトル銀座
監督: サラ・ポーリー
主演: ジュリー・クリスティ、ゴードン・ピンセント、オリンピア・デュカキス、マイケル・マーフィー、クリステン・トムソン、ウェンディ・クルーソン、アルバータ・ワトソン
製作国: カナダ(2006年)

<ストーリー>
結婚44年になるゴードン(ゴードン・ビンセント)とフィオーナ(ジュリー・クリスティ)の夫婦は、ゴードンが大学の教職を退職後フィオーナの祖父の家に移って20年間仲好く暮らしてきた。
しかし最近フィオーナの様子がおかしい。食器の後片付けをしていてフライパンを冷蔵庫にしまったり、ここに引っ越して来たのは去年だっけ?と尋ねたり。
フィオーナを施設に入れたほうがいいかどうかゴードンは悩んだが、フィオーナは自分の記憶があるうちに入居することを決める。
入居後30日間は家族との面接が禁じられており、31日目にようやくフィオーナと再開したゴードンは我が目を疑った。フィオーナが別の男性と仲好くしており、自分のことを認識できないのだ。
(まだ公開されていない地域が多いため、ストーリーはここまで)

<感想>
『私の頭の中の消しゴム』、『明日の記憶』などと同様、愛する人がアルツハイマーになって生きながらに別れを味わう物語。
ものすごい人気ということで観に行ったが、確かに人気なわけだ。だって観客のほとんどが(多分)60歳以上の方で、そういう年齢層の方たちが関心を示す映画はまだそんなに沢山なくて、現在日本のマジョリティとも言える方々が関心を持って観に来ているようだった。
タイトルの"Away from her" はゴードンがフィオナと結婚した理由に対して、"I didn't want to be away from her"との答えから来たものだ。彼は彼女からawayしなかったけど、彼女はアルツハイマーになることによって、物理的にはそこにいるのにゴードンからawayしてしまう。
死に別れよりもある意味辛いこの別れ。
フィオナ役のジュリー・クリスティが年老いているわりに妙にきれいだから余計ゴードンが悲しくなる。
でもこんなにきれいじゃなくて、もっとリアルっぽい人でもよかったような。
いっそサラ・ポーリー自身が演じても良かったかも(あっ、サラがきれいじゃないって言ってるわけじゃないけど)。

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愛おしき隣人

Itosikirinjin
60点
原題: Du levande/YOU, THE LIVING (あなた、その生活)
公式サイト: http://www.kittoshiawase.jp/
試写会場: サイエンスホール
監督: ロイ・アンダーソン
主演: ジェシカ・ランバーグ、エリザベート・ヘランダー、ヤン・ヴィクブラダー、ヨルゲン
製作国: スウェーデン、フランス、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、日本(2007年)

<ストーリー>
泣き叫びながら恋人と犬に、あっちへ行け、もうあんたたちなんかいらない、といいながらもいざ一人ぼっちにされそうになると「私も帰る」という女。
教室に入るなり泣き出し、生徒たちからどうしたかと聞かれると、朝夫とけんかしてひどいことを言われたという女性教師。
バーで見かけた憧れのロックバンドのギタリストと恋に落ちる夢を抱き、彼と結婚する夢まで見てしまう女の子。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
古今東西を問わずどこにでも日常にいそうな隣人の姿を短いドラマで次々に表して行く変わった手法の映画。
ぜんぜん関係無い人たちもいれば、どこかですれ違っている人たちもいて、そのうちみんなシンクロするのかと期待させられてしまう。
全体的に寒い国独特の色のない部屋と色の無い屋外。
それが意図的なものなんだろうけど、なぜか氷のかまくらの中で撮影されたみたいな北欧チックな画像。
それよりも何よりも、凡人の私には何がおもしろいのか理解できない場面が多々あり。結構笑っている人もいたが、私は全体で1回か2回くらいしか笑えなかった。
これって、映画なのかなあ。

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モンゴル

Mongol
72点
原題: Mongol (モンゴル)
公式サイト: http://www.priceless-movie.com/
試写会場: 新宿バルト9(via Dさん)
劇場:スクリーン9
監督: セルゲイ・ボドロフ
主演: 浅野忠信、クーラン・チュラン、スン・ホンレイ
製作国:ドイツ、ロシア、カザフスタン、モンゴル(2007年)

<ストーリー>
モンゴル部族のハン(部族長)の息子で9歳になるテムジン(浅野忠信)は、嫁探しに行く途中で立ち寄った村でボルガという1つ年上の女の子を見染め、婚約をかわす。
帰り道で敵対する部族から毒を盛られた父親が死に、第一家臣がすべての財産を持って逃げてしまう。
大人になったら殺されるはずだったテムジンは、囚われの身だったがなんとか逃げて生き延び旅の途中で仲好くなったジャムカと兄弟の契りを結ぶ。
さらにボルガを迎えに行き結婚したが、すぐにボルガは敵対する部族に連れ去られてしまう。
(公開まで間があるため、ストーリーはここまで)

<感想>
貴重なジャパン・プレミアで観た。
浅野忠信以外のモンゴル人役出演者はすべてモンゴル人で、そのぶんドキュメンタリータッチとなり『蒼き狼』と比べると真実味がある。
エピソードが『蒼き狼』と比べると多くて、チンギス・ハーンがいかに過酷で数奇な運命をたどってあの地位を手に入れたかが語られている。
さらにロシア人監督のせいか黒澤明タッチの血の色の使い方が面白かった。回りの色に比べて血の色が妙に鮮明で芸術的なのだ。
それにしても観れば観るほど、なぜこの映画の主人公に日本人の浅野さんが選ばれたのか不思議。
キャスティングした人に拍手!

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シルク

Silk
77点
原題: Silk(絹)
公式サイト: http://www.silk-movie.com/
試写会場:ユナイテッドシネマズ豊洲(by Cinemacafe)
監督: フランソワ・ジラール
主演: マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、役所広司、アルフレッド・モリーナ、中谷美紀、國村隼、芦名星、本郷奏多
製作国: カナダ、イタリア、日本(2007年)

<ストーリー>
19世紀後半、フランスの町である業者が絹織物工場を起こし大成功し、町はうるおっていた。しかしある日フランスや近隣諸国では、カイコが死んでしまう伝染病が流行り健康なカイコが必要となった。
町長の息子で軍隊にいたエルヴェ(マイケル・ピット)は絹織物の事業家に見初められ、妻・エレーヌ(キーラ・ナイトレイ)をフランスに残して、健康なカイコがいると思われる鎖国の国、日本に単独密入国してカイコの卵を持ち帰るという使命を負わされる。
その旅でこれまでの安泰な人生、美しい妻との幸せな人生とはまるで違った経験をして、エルヴェは激しく日本に魅了されてしまう。特に、自分をやさしくもてなしてくれた十兵衛の愛人のことが頭から離れなくなってしまう。
(公開前のためストーリーはここまで)

<感想>
一緒に映画に言った友人がネット評を観てて、5つ星か1つ星かに分かれるとのこと。
こうゆう場合、私は1つ星になることが多いが、この映画は出だしからすでに私の心をつかんでいた。
物語はまるで日記のように進み、どうしてこんなことがありえるか不思議な点が満載だが、そんなことはちっとも気にならなかった。
唯一気になった点は、芦名星演じる女性のしぐさが日本人ではありえない点かな。でもこれもあとから解消されるし。
この映画は、物理的な映像を事実としてとらえるのではなく、あくまでも自分の心の中に起こっている世界としてとらえる映画だと思う。
物理的なロードムービーはありえるのに、精神的なロードムービーというジャンルは無いけど、私的にこれは精神的なロードムービーだと思う。

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レンブラントの夜警

Nightwatching
55点
原題: Night Watching(夜の観察)
公式サイト: http://eiga.com/official/nightwatching/
試写会場:ヤクルトホール(by Exciteシネマ)
監督: ピーター・グリーナウェイ
主演: マーティン・フリーマン、エヴァ・バーシッスル、ジョディ・メイ、エミリー・ホームズ、ナタリー・プレス
製作国: カナダ、フランス、ポーランド、オランダ、イギリス(2007年)

<ストーリー>
粉挽きの息子として生まれたレンブラント(マーティン・フリーマン)は、絵の才能で画商の姪であるサスキア(エヴァ・バーシッスル)と結婚し、大きな家に住みそこそこ贅沢な暮らしをしていた。
市警団からポートレイトを描くように依頼されたが、レンブラントは市警団がその権力を利用し、色々な悪事を働いていることを知る。
出来上がった絵を見て憤慨した市警団は、レンブラントをおとしいれ、彼の富と名声はだんだん薄らいで行く。
(公開前のためストーリーはここまで)

<感想>
まるで演劇のように、一箇所の構図の中を役者が動き回るという変わった手法だった。
しかも自分のことを紹介しながら話したりするので、何を言いたいのかわからない場面が多々あった。
レンブラントの絵を色々知っている人なら、登場人物が誰で、この絵はどんなときにどんな背景で描かれたとかわかるので、話の筋もわかるのだろうが何が何だかわからない私は、途中で眠くなってしまった。
しかも、登場人物の見た目が変わらないまま9歳から18歳くらいになったりするので(実際は大人が演じている)、私のように洞察力が無い人間は最後まで理解不能だった。
演劇が好きな人なら楽しめるのかも。

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ある愛の風景

Brodre
80点
原題: Brodre(兄弟)
公式サイト: http://aruai.com/
試写会場: 有楽町朝日ホール(via Dさん)
監督: スサンネ・ビア
主演: コニー・ニールセン、ウルヒット・トムセン、ニコライ・リー・コス
製作国: デンマーク(2004年)

<ストーリー>
銀行強盗で服役していた弟ヤニック(ニコライ・リー・コス)を車で迎えに行った軍人ミカエル(ウルヒット・トムセン)は、自分のアフガン出征のお別れパーティとヤニックの帰宅記念を同時に祝っていた。
美しい妻サラ(コニー・ニールセン)と2人の可愛い娘をデンマークに残し、アフガンに旅立ったミカエルだったが、到着早々仲間の救助に向かう途中ヘリコプタごと追撃されて、デンマークの家族の元にミカエルの死亡が告げられる。
夫を失って失望の底にいるサラや子供達を見て、それまでまともな生活を送ってこなかったヤニックの心に変化が生まれ、兄亡き後の家族の支えとなる。
しかし、死んだとされていたミカエルは実は生きてアフガン人の捕虜となって、精神的にギリギリの日々を送っていた。ミカエルが生きる唯一の希望は愛する妻と家族の元へ帰ること。そのためにはどんなことでもして生き延びるつもりだったが、、、、。

<感想>
観ているときは、その先に起こる物語も冷静に想像しつつ淡々と観ていた。
一晩経って、この映画の語りかける意味が、心に沸々とわいてきて、とりこになった。
ある意味デンマーク版『ゆれる』とも言えるし、『ディア・ハンター』のようとも言える。
『ゆれる』と同じような兄弟間の確執が、こんなにも離れて、社会的に進んでいるデンマークでもあるんだということを知り、なんだかホッ。
と同時に、人間、命さえあればどうとでもなる、という説はやはりどういうものか。
生きて、小さくても幸せな日々を過ごせることの大事が、実感できた。
この監督、『しあわせな孤独』でも、虜になったがますます好きになった。

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once ダブリンの街角で

Once
70点
原題: once (一度)
公式サイト: http://oncethemovie.jp/
映画館: 川崎チネチッタ
劇場:チネ7
監督: ジョン・カーニー
主演: グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ
製作国:アイルランド(2006年)

<ストーリー>
アイルランドのダブリンの街角でストリートミュージシャンとしてお金を稼ぐ男(グレン・ハンサード)。
その男の歌に癒され、毎日聞きに来ていた女(マルケタ・イルグロヴァ)。
ある日、女が男に話しかけ、お互いに音楽という共通項があることから2人の人生に転機が訪れる。
男は、元恋人にふられた事を歌に綴っていた。女は、自分の子供の父親である夫との関係がうまく行かないことで自分を責めていた。

<感想>
アメリカで大ヒットした映画ということで、どんなにすごい映画かと思って見に行くと、まるでぴあフィルムフェスティバルに出てくるような、映像+音声の映画だった。
こんな映画が大スクリーンでお金取って上映していいの?って思ったけど、歌を聞くうちになんだか、心癒し系の映画だということがわかってきた。
そういえばチネチッタって音楽系の映画を上映することが多くて、それでこの映画も上映館が少ないのにチッタで上映している理由がわかった。
さらに平日の昼間、公開2週目だっつーのに、その観客の意外な多さにもびっくり。
なんで、こんなに平日昼間っから人がいっぱいいるのー?10人くらいだと思ったのに!(100人くらいいたような)。
ちなみに、映画の中で主人公たちの名前は一切出ない。よって誰もが映画の主人公になれるってところが、アメリカでの大ヒットにつながったのかなあ。
ちょっと日本では無理だなあ。

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僕のピアノコンチェルト

Vitus
70点
原題: Vitus(ビトス 少年の名前>)
公式サイト: http://eiga.com/official/bokunopiano/
試写会場: ヤクルトホール(via Dさん)
監督: フレディ・M・ムーラー
主演: テオ・ゲオルギュー 、ブルーノ・ガンツ 、ジュリカ・ジェンキンス 、ウルス・ユッカー 、ファブリツィオ・ボルサニ 、エレニ・ハウプト
製作国: スイス(2006年)

<ストーリー>
ビトス(テオ・ゲオルギュー)は、ピアノが上手いだけでなく、IQがめちゃくちゃ高く、小学生の年齢なのに高校に通い、そこでも授業が簡単すぎるため先生をバカにして、学校ではみんなから嫌われて問題児扱いされていた。
ビトスの父親は発明家で新型補聴器を開発して会社の役員になり、かつては貧しかったが、今では裕福な暮らしをしていた。
母親はビトスを英才教育するために仕事を辞め、ビトスがピアニストになるのを夢見ていた。
しかし、ある日ビトスは空を飛ぼうとして、失敗し、ピアノも勉強もごく普通のレベルになってしまった。
落胆する母親に対して、ビトスの心の支えであるおじいちゃん(ブルーノ・ガンツ)は、普通になったビトスにも通常とおり接してくれるのだった。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
本物のピアノの天才少年が演じて、ピアノも実際に弾いているだけあって『神童』と比べるとピアノのシーンが迫力あった。
ただビトスの性格が悪すぎ!
いくらピアノがうまくても、あの性格だと人から好かれないだろうなあ。
それから6歳の頃のビトスを演じている子がめちゃくちゃ可愛いかった。いきなり12歳になったら顔を変わっちゃって、最初がっかりしたがそのうち慣れてきて、ラストの髪の毛をセットした顔になると結構イケてた。
それにしても疑問な点は、お母さんがたまに英語を話すこと。あれって何で?お母さんは本当はイギリス人とかいう設定なのかなあ(イギリス人にしては、英語下手だけど)。

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ゾンビーノ

Zonbino
70点
原題: Fido(ファイド <ゾンビの名前>)
公式サイト: http://www.zombino.jp/
試写会場: スペースFS汐留(via AKIKOさん)
監督: アンドリュー・カリー
主演: キャリー=アン・モス 、ビリー・コノリー 、ディラン・ベイカー 、クサン・レイ 、ヘンリー・ツェーニー 、ティム・ブレイク・ネルソン
製作国:カナダ(2007年)

<ストーリー>
かつてゾンビと戦争をしていた田舎町ウィラードでは、ゾムコン社がゾンビを飼いならす道具を開発したことにより、ゾンビを人間の召使にすることに成功した。
父親がゾンビ嫌いなため、近所で唯一ゾンビを飼っていなかったティミー(クサン・レイ)の家だが、近所にゾムコンの重役が引っ越してきたことがきっかけでゾンビを飼い始めた。
学校や近所で嫌われ者だったティミーはゾンビにファイド(ビリー・コノリー)と名前をつけて仲良くなった。
しかしある日ファイドがある事件を起こしてしまい、ティミーはファイドを守るために勇敢になっていく。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
ゾンビ映画と聞いて、当初行く気がしなかったがコメディーだと知って行くことにした。
行ってみて大正解。結構面白かった。
というのも、ゾンビが可愛く描かれていてキョンシーみたいに愛嬌があって面白い。
まあ、キョンシーもゾンビも呼び方が違うだけで、元は同じだものね。
カナダ映画なんて初めて見たけど、こんなに楽しい映画が作れるなら、もっといっぱい生産して欲しいな。

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厨房で逢いましょう

Eden2


50点
原題:Eden(「エデン」)
公式サイト: http://www.chubo.jp/#
映画館:109シネマズ川崎
劇場:スクリーン9
監督: ミヒャエル・ホーフマン
主演: ヨーゼフ・オステンドルフ 、シャルロット・ロシュ 、デーヴィト・シュトリーゾフ 、マックス・リュートリンガー
製作国:ドイツ(2006年)

<ストーリー>
小さなとき、弟を身ごもっている母親のお腹を見て、大きなお腹にあこがれたグレゴア(ヨーゼフ・オステンドルフ)は、母親のようなお腹になるため一生懸命食べて、恋愛ごとなどにも目もくれず食を追求して来た。
その甲斐あって、今はりっぱなお腹に、来年まで予約がいっぱいのレストランを持ち、シェフとして成功していたが、満たされない何かがあった。
仕込みの合間をぬって昼間カフェで給仕の女性を観察するグレゴア。
ある日、その女性エデン(シャルロット・ロシュ)の娘を公園で助けたことから2人の交流は始まる。
グレゴアが娘の誕生日に作っていったケーキの上にのっかっていたプラリネを食べて楽園にいるかのような心地になったエデンは、ズーズーしくもグレゴアの厨房に訪れて彼の実験中の料理を味見させてもらう。
グレゴアの店は一人300ユーロもする高級店で、予約もいっぱいのため本来ならエデンが食べれるはずも無い料理だが、グレゴアは厨房でエデンに料理を出すことで幸せな気分になり、客もその料理に満足するのだ。
しかし、エデンとグレゴアが密会しているという噂がエデンの夫の耳に届いたところから、すべてが狂い始める。

<感想>
最近、何げにドイツ映画がお気に入り。
『善き人のためのソナタ』はその最たる映画だが、『ヒトラー最後の12日間』とか、日本で公開される映画の数は少ないが、秀作が多いというのが個人的感想だ。
よって、この映画もとっても楽しみにしていて、今日たとえ会社を休まなくてもレイトショーで観ようと覚悟したくらい期待していた。
でも、、、、。この映画のテーマって何?
実は映画の前半でエデンがグレゴアの厨房に押しかけて料理をタダで食べているところをみたとき、ドイツにいる友人が同じような目にあっている(いた)話を思い出した。
友人(日本人)は、自分の息子の同級生が毎日放課後に遊びに来ていて、その同級生の母親とも友達なのだが、その親子がいつも友人家で晩御飯を食べて行くというのだ。私が遊びに行ったときもその母親は友人家に来て、冷蔵庫から我が物顔でビールを飲んで帰って行った。
普通、人ん家にご飯食べに行くときって、手土産とか持って行かない?
いくらグレゴアがエデンに惚れているからって、それを逆手にとって300ユーロもするご飯をタダ食いするエデンを見ていて気分を害されたため、このような低い点数になってしまった。
ちなみに、mixiでよく試写状をいただいたり、同行させていただいたりするけど、直接お会いする場合、私は絶対手ぶらでは行けない。いい大人が手ぶらでおよばれするって、富山県民の私にはどうしても許せない!!
映画の感想と関係なくなっちゃった。。。
ただ食いどうのこうのより、映画の中では世界一美人ってことになっているエデンがどう見ても美人に見えなかったのも点数低い理由。
ドイツには5回行ったことあるし、旅先でもドイツ人を多々見かけるけど、美人やハンサムな人が本当に少ない国なのよねー(って言うか皆無)。
ともかく、この映画の言いたいことがわからず、余計なことばかり考えてしまった1本でした。

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ミルコの光

Rossocomeilcielo
73点
原題: Rosso Come Il Cielo(空のように赤く)
公式サイト: http://www.mirco-hikari.com/
試写会場: イイノホール(by mixi仲間のBさん)
監督: クリスティアーノ・ボルトーネ
主演: ルカ・カプリオッティ、パオロ・サッサネッリ、マルコ・コッチ、シモーネ・コロンバリ
製作国:イタリア(2005年)

<ストーリー>
ときは1970年代。ピサの近くの村に住む映画が大好きな少年・ミルコ(ルカ・カプリオッティ)は、家にテレビも無い貧しい家庭に育ったが、両親から愛情をたっぷり受けテレビが無くてもシネマで映画を見に行くのが大好きな少年だった。
ある日、家に飾ってあった猟銃を触っていてそれが事故で暴発し、目を傷つけてしまったミルコ。
なんとか小学校卒業までは地元の普通の小学校に通わせたいと言う両親の願いもむなしく、当時法律で盲人は盲学校に行くように定められており、ミルコは家から離れたジェノバにある寄宿学校に入れられてしまった。
最初は自分は全盲でなく、光は見えると他の子達同様従順な姿勢をしめすのを嫌っていたミルコだが、ある日テープレコーダ機を発見したことから、彼の暗闇だった人生は一変して想像力豊かな世界へと変貌して行く。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
ストーリー自体は、なんとなく先が見えてしまう、平たく言ってしまえばなんでもない作り。
でも、これが事実を元にしたストーリーで、主人公の盲目の彼が今でもイタリアの映画界で活躍しているということを知れば、映画の見方も変わるというもの。
現代のイタリア映画はともかく、かつてのイタリア映画は日本と同じ敗戦国のせいか、映画の中に出てくる人物の貧しさが、まさに日本人の貧しさと酷似していて、ヨーロッパ映画の中でもイタリア映画だけは群を抜いて日本人にシンパシーを感じさせた部分があったと思う。
しかし、この映画を見てちょっとびっくりしたのは、1970年代でテレビが無い家は多分日本には皆無だったと思うが、イタリアではまだ存在したこと。
そういえば、私が○○時代を過ごした1970年代は、イタリアリラがものすごい高騰して、当時私と同い年だった映画の主人公のお小遣いが5000リラ(私の小遣いは5000円で、彼女とほぼ同じ額だった)と「スクリーン」誌のインタビューで言っていたのに、その2年後には5000リラが500円になっていたっけ。
よくわからないけど、つまりイタリアにとっての1970年代は、この映画の中にもあるように、デモがたくさん起こって、国民が色んな権利を国から勝ち取っていた時代なんでしょうね。
ところで、ネタばれになっちゃいますが、タイトルの「空のような赤」は映画の場面では出てきません。言葉の例えです。それともミルコの気持ちやデモを表しているのかな。ともかくRosso(赤)がテーマの映画です。

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ボンボン

Elperro
55点
原題: El Perro(犬)
公式サイト: http://www.bombon-movie.com/
映画館: 109シネマズ川崎
劇場: 10
監督: カルロス・ソリン
主演: フアン・ビジェガス 、ワルテル・ドナード、クラウディーナ・ファッツィーニ
製作国: アルゼンチン(2004年)

<ストーリー>
ビジェガスは、20年勤めていたガソリンスタンドが転売され職を失い、今では手作りのナイフを売り歩いていたが、安いブラジル産のナイフにおされて売れなかった。今は娘の小さな家に居候していたが、居心地が悪かった。
ある日道路で故障した車を助けて、お礼にドゴという種類の犬ボンボン・デ・レチェンを譲りうける。
犬など飼ったことがなく知識もないビジェガスは、娘の家を追い出されてレチェンとともに行動するうち、レチェンがあまりにもすぐれた犬のため、いろいろな人の目にとまり、ドッグショーに出ることになる。
ドッグショーのトレイナーとなったワルテルとともにレチェンを訓練し、初めてのショーで上位に入賞する。
種つけ犬としてこれから稼ごうとするが、レチェンには性的障害があって交尾ができなかった。
レチェンをワルテルに預けて自分で仕事を探そうとするビジェガスだったが、やはりレチェンと離れられなくてワルテルの元にレチェンを取り戻しに行くが、、、、。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

<感想>
ヨーロッパで大ヒットしたらしいが、なんだか内容がよくわからない映画だった。
日本のタイトルは犬の正式な名前『ボンボン』だが、原題はただの「犬」。
中南米は本当に犬好きな人が多いが、日本ではペットとしての犬の地位しか確立されていないから、この映画の言いたいことが理解できないのかもしれない。
っていうか、私が犬が好きじゃないからイマイチなのかなあ。
ともかく、出演者があきらかに素人で、演出付の映画なのか、ドキュメンタリーなのかわからない。
一緒に観に行った友達いわく、この映画のテーマは希望を持つことらしい。

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ドレスデン、運命の日

Dresden
70点
原題: Dresden(ドレスデン)
公式サイト: http://dresden-movie.com/
試写会場: 明治安田生命ホール
監督: ローランド・ズゾ・リヒター
主演: フェリシタス・ヴォール 、ジョン・ライト 、ベンヤミン・サドラー 、ハイナー・ラウターバッハ 、カタリーナ・マイネッケ 、マリー・ボイマー
製作国: ドイツ(2006年)

<ストーリー>
時は1945年2月、ドイツの第二の都市ドレスデンの病院は、毎日たくさんの負傷兵が運ばれまるで野戦病院のような忙しさだった。
その病院の院長の娘で看護婦のアンナ(フェリシタス・ヴォール)は、志が高く優秀な医師アレクサンダー(ベンヤミン・サドラー)と婚約間近だった。
ある日ドイツに攻撃にやってきたパイロットのロバートは、飛行機が損傷し脱出するが村人達から殺されそうになり傷を負いながらもアンナのいる病院に逃げ込む。
地下に潜むロバートを見つけたアンナだったが、彼が負傷しているのを見て介護する。
ドイツ軍の戦局は日増しに悪くなるにもかかわらず降伏にないことに、とうとうイギリス軍はドレスデン攻撃を決める。
(公開がまだ先のため、ストーリーはここまで)

<感想>
最近秀作が多いからドイツ映画がお気に入り。
この映画は、上映館が1館しか無いからどうしても試写会で見たくて、同行させていただいた。
予告編を見ると恋愛映画かと思っていたが、どちらかというと日本でよくある東京大空襲の悲惨さを描いた映画と似た映画だった。
ちょっと気になったのは、アンナの心が美しいのはわかるが、あんなにすぐに心変わりしちゃっていいのかなあ。
フィアンセに失望して、すぐに別の男を好きになって戦火の中命をかけてまで助けるというのがちょっと腑に落ちなかった。
日本では、アメリカやヨーロッパの国々は、日本と違って空襲とか知らないかと思われているが、ドイツに行くと日本と同様「ここは、戦争で空襲にやられて壊れた」という場所や建物がいっぱいあって、当時の苦しさや貧しさを敗戦国同士でシンパシーを感じたりする。
この映画も戦争で悲惨な思いを経験した人が見ると、私とは違った見方ができるんじゃないかな。

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ブラックブック

Blackbook
88点
原題: Zwartboek (黒い本[手帳])
公式サイトhttp://perfume.gyao.jp/
映画館: チネチッタ川崎
劇場: チネ3
監督: ポール・バーホーベン
主演: カリス・ファン・ハウテン 、トム・ホフマン 、セバスチャン・コッホ 、デレク・デ・リント 、ハリナ・ライン 、ワルデマー・コブス
製作国: オランダ、ドイツ、イギリス、ベルギー (2006年)

<ストーリー>
農家の屋根裏に隠れている裕福な家出身のユダヤ人女性ラヘル(カリス・ファン・ハウテン)が、ある日川辺で音楽を聴いていると自分の隠れ家がドイツ軍に爆撃されて住むところを失う。
両親や家族と合流して他の多くの裕福なユダヤ人を乗せた船で南に逃げようとするが、ドイツ軍に見つかり全員射殺されてしまう。
復習を誓ったラヘルはレジスタンスに参加し、エリスと名前を変えて最初の仕事である無線機を運ぶため仲間のハンス(トム・ホフマン)とともに電車に乗り込む。検閲を逃れようとコンパートメントに移ったところでドイツ軍将校のムンツェ(セバスチャン・コッホ)と出会う。
ムンツェに気に入られ、彼の愛人になったラヘルは、ドイツ軍の事務所に職を見つけるが、そこには家族を惨殺した張本人フランケン(ワリデマー・コブス)がいた。
(公開間もないためストーリーはここまで)

<感想>
今までも何度も第二次世界大戦中のドイツ軍の悪事を描いた映画を観たが、何回見てもこの類の映画は心を打たれる。
しかもこの映画が他のナチス対レジスタンス(or ユダヤ人)の物語じゃなくて、戦後イスラエルに移住した女性を主人公にしている点で、最近多い反戦を訴える映画になっている。
通常は、悪の根源ナチスが敗戦とともに無くなり、それまで抑圧されていた民衆が自由を手にしてメデタシメデタシとなるのだが、この映画はこのとき起きた戦争が今もイスラエルで続いていることを示唆して終わっている。
メッセージ性を抜きにしても、エンターテインメント映画としても144分の長さを感じさせないくらいいい出来になっている。
ラヘルを取り巻く人物たちの誰が敵か味方か最後の最後までわからないハラハラ度がすごい。
私は絶対あの人が裏切り者だと思っていたのに、実はあの人だったなんてすごい意外。
映画だけだとよーく注意していないとわかりづらい部分もあるので、600円の変形豪華パンフレットを買って解説を見るともっと楽しめる。
ラスト近くにラヘルが言う「やっと終わったわ。永遠に続くかと思った。」というセリフが印象的。
結局おろかな人間は永遠に愚行を続けるのです。

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パフューム -ある人殺しの物語-

Perfume
65点
原題: Perfume The Story of a Murderer (パフューム 人殺しの物語)
公式サイトhttp://perfume.gyao.jp/
映画館: 109シネマズ川崎
劇場: スクリーン8
監督: トム・ティクヴァ
主演: ベン・ウィショー 、ダスティン・ホフマン 、アラン・リックマン 、レイチェル・ハード=ウッド 、アンドレス・エレーラ 、サイモン・チャンドラー
製作国: ドイツ、フランス、スペイン (2006年)

<ストーリー>
19世紀のパリは、街中に悪臭が立ち込めていた。中でも魚市場の悪臭は最悪で、その市場で働く一人の女が自分の屋台の真下で一人の赤ちゃんを産み落とす。
通常なら死産か市場で魚の内臓に埋もれて死んでしまうが、この赤ちゃん、グルヌイユ(ベン・ウィショー)の生命力は強くその後孤児院に連れられ皮職人に売られたのち、その類まれな鼻の良さでパリの香水店で雇われ才能を発揮する。
しかしグルヌイユが本当に作りたいのは香水ではなく、匂いを保存(capture)すること。しかもその匂いとは、若い女性が持つ独特な匂いだった。
彼は香水店の店長の推薦状を持ち、香水の原料となる花栽培が盛んなグレースに行く。
そこで若くて美しい女性を次々に殺して、彼女たちから採取した体臭を蒸留して香水の原材料となる12種類のノートを作って行く。
香水に一番大事な13番目のノートを作ろうとするグルヌイユだったが、すでにグレースの町は殺人鬼の恐怖で外出禁止令が出ていた。
(ストーリーはここまで)

<感想>
オーランド・ブルームが主役に決まっていないのに自分が主役に決まったとフライング発表してしまったことで、有名な作品。
オーリーが出演を切望したというから、すごい期待して何ヶ月も前に前売り券を買って期待していたせいか、ちょっと肩透かしだった。
そんなに悪い作品じゃないと思うんだけど、いかんせん後味があんまりよくない。
結局グルヌイユが求めていたのは、匂いではなく、その匂いの奥底に閉じ込められている母性愛だということなのだろうか?
ドイツ製作映画だけに、広場いっぱいの裸の男女の乱交シーンは結構すごかったけど、これって上映禁止の国ってひょっとして多いんじゃないかな。
主人公役のベン・ウィショーは、ガリガリで貧乏で薄幸なカンジがよく出てて良かったけど、数々のヒロイン達をそんなに殺さなくても、、、、。
最後はハッピーエンドと言っていいのでしょうか?

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善き人のためのソナタ

Daslebenderanderen
78点
原題: Das Leben Der Anderen(他人の生活)
公式サイトhttp://www.yokihito.com/
映画館: チネチッタ
劇場: チネ7
監督: フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
主演: ウルリッヒ・ミューエ 、マルティナ・ゲデック 、セバスチャン・コッホ 、ウルリッヒ・トゥクール 、トマス・ティーマ 、ハンス=ウーヴェ・バウアー
製作国: ドイツ (2006年)

<ストーリー>
1984年、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツでは、シュタージと呼ばれる国家保安省が存在し、盗聴、手紙の閲覧、知人や近所からの密告等あらゆる手を使って反体制的分子を取り締まっていた。
ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)は、政府に強い忠誠心を持つシュタージの優秀な人材だった。
演劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)は、作家仲間のほとんどが取り締まりに合う中、反体制的でない姿勢で政府の高官からも一目置かれていた。その高官の一人が、ドライマンの恋人で舞台女優のクリスタに目をつけ関係を迫る。
ドライマンが邪魔になった高官は、ヴィースラーの上司に命令して、ドライマンの家に盗聴器をしかけ完全監視下に置く。
ドライマンの家を12時間盗聴し続けるヴィースラーは、当初荒さがしやイジワルをしたが、ドライマンとクリスタの生活は自分には無い自由であふれていることに気づき、だんだん彼らの生活に共感を覚えていく。
(公開されていない地域が多いため、ストーリーはここまで)

<感想>
ドイツ映画は、かつての韓国映画と同じで、あまりたくさん日本で公開されないかわりに、公開される映画は非常に質が高いものが多いような気がする。
『グッバイ・レーニン』しかり、『ヒトラー ~最期の12日間~』しかり、そのドラマ性は見るものの心に段々としみわたり、見終わったときにはどっぷりと映画の中に浸ってしまう。
ドライマンの生活に比べると、孤独で恋人も心を許せる友達もいないヴィースラーは、だんだん自分もドライマンと同じような人間らしい人間として生きていきたくなる。
最終的には、すべてがうまく行ったわけではないが、ベルリンの壁崩壊により、彼もそれなりに人間らしい生活を手にすることができる。
ドライマンが最後にヴィースラーに贈る物がすばらしい。物質主義の日本なら、ああいう発想にはなかなかならないような気がする。
そのドライマンの気持ちをしっかり受け止め、"Das ist fur mich"と言うヴィースラーの最後の言葉がまた成熟したヨーロッパ文化ならではのような気がする。
さすがアカデミー賞獲っただけのことはある、見ごたえのある映画です。

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明日、君がいない

2h37
70点
原題: 2h37 Two Thirty 7(2時37分)
公式サイトhttp://www.kimigainai.com/
試写会場: シネカノン試写室
監督: ムラーリ・K・タルリ
主演: テレサ・パルマー 、ジョエル・マッケンジー 、クレメンティーヌ・メラー 、チャールズ・ベアード 、サム・ハリス 、フランク・スウィート
製作国: オーストラリア (2006年)

<ストーリー>
とある高校の放課後。女子高生のメロディ(テルサ・パルマー)が水飲み場そばのドアで異変に気づき、教師や校務員を呼ぶとドアの下から血が流れて来た。
その日の朝、メロディはいつものように兄のマーカス(フランク・スウィート)とともに彼が運転するベンツで学校に向かった。学校に着いて彼女は幼馴染のルーク(サム・ハリス)を見つけいつものように言葉を交わす。
一方マーカスは音楽室でピアノを弾き、そこにマーカスに好意があるケリー(クレメンティーヌ・メラー)がやって来て彼の作文が良かったと褒め、彼の気を惹こうとするがマーカスは彼女に興味を示さない。
ルークにぞっこんのサラ(マルニ・スパイレイン)は、ルークの恋人の座を射止めるが、ルークと仲がいいメロディのことを良く思っていない。
ゲイであることをカミング・アウトしたショーン(ジョエル・マッケンジー)は同級生からオカマとからかわれながらも自分自身を貫き通す。
3ヶ月前にイギリスからオーストラリアにやってきたスティーブンは、左右の足の長さが違い身体的な理由から無意識のうちにお漏らしをしてしまい、生徒だけでなく先生からも嫌われていた。
ある日メロディが妊娠検査薬を試すと陽性が出る。
また父親から多大な期待をかけられているマーカスはテストの成績が90点に届かなかったことをいたく悩む。
みんなそれぞれの悩みを持ちながら2:37を迎えるが、、、。
(公開がまだ先のため、ストーリーはここまで)

<感想>
久しぶりに観たオーストラリア映画。
私が初めて観たオーストラリア映画は、かの有名なメル・ギブソン主演の『マッド・マックス』(年齢がバレちゃいますが、ちゃんと公開時に劇場で観た)。
その後、他にもオーストラリア映画を観ているんだろうが、『マッド・マックス』以外に覚えているのは、ニュージーランド旅行中に観た『シャイン』だけだ。
今日の映画は、この2つの映画に非常によく似ている。
何が似ているって『マッド・マックス』も『シャイン』もこの映画も人間が持つダークサイドを思いっきり前面に押し出した映画だということだ。
日本人がオーストラリアに対して持つイメージは、羊や牛がいっぱいいて、太陽サンサンと輝く明るいイメージなのだろうが、何故だか映画はこうやって人間のネクラな面を描いた作品が日本に紹介されることが多い。
この映画も、表面上は普通の高校生に見える登場人物が、実は誰にも言えない悩みを持っていて、他人に負けたくないとか、相談する相手がいないなどの理由でその悩みをひたすら内に閉じ込めている。
そしてある日その閉じ込めたものが耐え切れずに爆発して、、、、。
人間や社会が病んでいるのは日本だけじゃなくて、一見明るく見えるオーストラリアでも一緒なんだと思い知らされる映画。
日本じゃまだこんな暗い映画を正面から撮って一般公開できるほど、人間の心が広くなっていないな~。きっと。

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フランシスコの2人の息子

Temporary
65点
原題: 2 Filhos do Francisco(フランシスコの2人の息子たち)
公式サイトhttp://2sons.gyao.jp
試写会場: スペースFS汐留
監督: ブレノ・シウヴェイラ
主演: アンジェロ・アントニオ 、ジラ・パエス 、ダブリオ・モレイラ 、マルコス・エンヒケ 、マルシオ・ケーリング 、チアゴ・メンドンサ
製作国: ブラジル (2005年)

<ストーリー>
ブラジルの田舎で妻の父から借りて小作農を営むフランシスコ(アンジェロ・アントニオ)は、大の音楽好き。
長男のミロズマル(ダブリオ・モレイラ )と次男のエミヴァル(マルコス・エンヒケ)に全農作物を売ったお金でアコーディオンとギターを買い与え、毎日生卵を食べさせ歌の練習をするようにしつける。
しかし、7人もの子供を抱えて家計は火の車。ある日とうとう妻の父である大家から地代を払うか、土地を返すか迫られ、家族全員で中都市に出ることを決意。
工事現場で働くが生活はさらに貧しくなり、お腹を減らす兄弟達を見て耐えかねたミロズマルは、エミヴァルとともに楽器を持ってバスターミナルに出向き歌を歌い日銭を稼ぐ。
ある日2人の歌を聞いた男が、彼らは天才だと言って2人を連れ出し荒稼ぎし始めたところからフランシスコ一家の悲劇が始まる。
(公開がまだ先のため、ストーリーはここまで)

<感想>
最近『ブラッド・ダイアモンド』とか『蒼き狼』などの家族愛を描いた映画が多いが、これは中でももっとも単純に家族の愛を描いた作品。
2人の男の子達の歌声もいいけど、パパの愛情の深さがまたいい。
ネタバレになっちゃうけど、息子の歌がヒットして欲しいがために仲間に電話代を配ってラジオ局にリクエストを頼む姿は、日本にもこうゆう親っていっぱいいるよな~とホロッと来た。
実は主人公達と同世代なので、昔はみんな貧しかったっていう話がよく理解できる。みんな貧しくても心は豊かで夢があったぶん、やっぱり今よりいいような気がするのは、単なるノスタルジーなのかな。

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あなたになら言える秘密のこと

Secretlife
72点
原題: The secret life of words/La Vida secreta de las palabras (言葉の秘密の人生)
公式サイトhttp://www.himitsunokoto.jp/
試写会場: 増上寺 光摂殿
監督: イザベル・コヘット
主演: サラ・ポーリー 、ティム・ロビンス 、ハビエル・カマラ 、エディ・マーサン 、スティーヴン・マッキントッシュ 、ジュリー・クリスティ、レオノール・ワトリング
製作国:スペイン (2005年)

<ストーリー>
工場で淡々と真面目に働くハンナ(サラ・ポーリー)。彼女のランチボックスは、白米とチキンナゲットとりんご半分のみ。
家に帰ってから食べる夕食もランチとまったく同じもの。
ある日あまりにも休みを取らない彼女に対して組合から苦情を受けた工場長は、彼女に対して強制的に一ヶ月の休暇を与える。
工場長が勧めたのは南国リゾートだったのに、彼女がやって来たのは、北の田舎町。
レストランで携帯電話で話している男の話から看護婦が必要なことを知り、元看護婦の彼女は自分がその仕事を請けることを申し出る。
彼女が看護するのは、海の中に立つ人工的孤島のような石油採掘場で事故に会ったジョセフ(ティム・ロビンス)だった。
ジョセフは、火災でひどいやけどを負い、かつ角膜を傷つけたため2週間は移動させることもできずに、孤島の小さな保健室で介護する必要があった。
ハンナの顔が見えないジョセフは、心を閉ざした彼女にいろいろと冗談を言って彼女の心を開いて行く。
ジョセフ以外にも、その孤島に残った数名のスタッフは、ハンナと同様孤独を好む人間ばかりで、彼らと過ごすうちにハンナの心は少しずつ変化していく。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
ティム・ロビンスがこんなにヨーロッパ映画の中に溶け込める俳優さんだったなんて、びっくりした。
と言っても『シンデレラ・マン』くらいしか今まで観たこと無いけど、『シンデレラ・マン』の彼よりは、こっちのほうが相当彼の風貌や芸風に合っていた。
サラ・ポーリーもアメリカ人とは思えないほど、この暗い役どころが合っている。
『死ぬまでにしたい10のこと』もそうだったと思うけど、ほとんどスッピンなんじゃないだろうか。
ティム・ロビンスは本当にうまくて、ボソボソっとしゃべるセリフがとってもリアルで、ヤケドのメイクが下手じゃなかったらまるでドキュメンタリー映画みたいに、セリフが自然。
ただこの映画の一番重要とも言える場面の、字幕にはちょっとキレた。
というのも、ティムの口から秘密の内容を聞きたかったのに、その1秒前には日本語字幕でこれから言うことがわかってしまったからだ。
病床のティム演じるジョセフがハンナに耳を彼の口に近づけるように言って、その秘密を告白する場面で、"I can't ○○"と言うのだが、彼の口から聞く前に字幕で内容を知りたくなかった。
結構相当頭に来たので、それからしばらくは字幕を見るのをやめたくらいだ(っていうか、だったら最初から字幕を見なきゃいいんだけど)。
香港映画とかだと、字幕は実際のセリフよりちょっと遅めに出ると思うんだけど、日本でもそうしてくれればいいのに、、、、。

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ローズ・イン・タイドランド

Roseintideland
点数: 60点
原題: Rose In Tideland(干潟の島のローズ)
公式サイト: http://www.king-movie.jp/
映画館: 目黒シネマ
監督: テリー・ギリアム
主演: ジョデル・フェルランド、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・ティリー、ジャネット・マクティア、ブレンダン・フレッチャー
製作国: カナダ、イギリス合作 (2005年)
ストーリー
麻薬中毒の両親と暮らす10歳の少女、ジェライザ=ローズは、頭しかないバービー人形達だけが友達で、毎日空想の世界に浸っている。
父親のコカインの用意をしたり、母親からろくに食事を与えられなかったり、一見悲惨な生活だが空想の世界で生きているローズにとって、両親もまた空想の中の登場人物に過ぎなかった。
ある日母親が過度の薬物摂取により死に、父親とともに祖母が住む家に向かったローズ。
たどり着いたが、祖母はとっくに他界したようで家は荒れ放題。到着後すぐに薬物を摂取した父親も遠くに旅立ってしまう。
父親が死んだことを理解しないローズは、近所に住むデルとディケンズ姉弟と知り合い、彼らと交わりながら飢えをしのいでいく。
デルは、剥製を作るのが趣味で、ローズの父親も剥製にしてしまう。
生まれながらに頭の弱いディケンズとローズは年齢が離れているにもかかわらず心が通じ合い、ローズの祖母におもちゃにされていたディケンズとローズは空想の中で結婚する。
ディケンズの空想の世界で、大きな敵である列車を倒すために線路に二人で銃弾を置き、ある夜電車が脱線事故を起こしてしまう。空腹の中、事故で混乱する乗客の一人にオレンジをもらって、彼女に身を寄せるローズだった。

<感想>
R-15指定の映画だったが、チラシ等を見るとまるで不思議の国のアリスみたいな女の子が主人公の映画で、何故にR-15指定?と不思議だったが、映画の冒頭からすでに当然のごとく納得。
ジャンキーな父親のために、ローズがコカインの注射を用意する場面が2回ほどあり、もうびっくり!!!
こんな小さな少女にこんな場面を演じさせるなんて、、、、。アメリカ映画じゃなかったのーーーー????
ってびっくりしていると、カナダ=イギリスの合作でした。
ともかく、ローズの生活が悲惨すぎ。
こんなに悲惨な少女でも、想像力さえ豊かなら悲惨だと感じずに幸せに生きていけますよ、ってことが言いたい映画なのか?
そのうちローズがおとぎの世界に行けるのかと思えば、結局現実の世界のままだし、一体何が言いたかったの?
ディケンズもローズも幼児虐待の犠牲者なんだよってこと?
映像も空想の世界もきれいだけど、ストーリーが悲惨すぎて共感できませんでした。

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太陽

Thesun
95点
原題: The Sun(太陽)
公式サイト: http://taiyo-movie.com/
映画館: チネチッタ川崎
劇場: チネ10
監督: アレクサンドル・ソクーロフ
主演: イッセー尾形 、ロバート・ドーソン 、佐野史郎 、桃井かおり 、つじしんめい
製作国: ロシア/イタリア/スイス/フランス(2005年)

<ストーリー>
1945年、太平洋戦争末期、ある男が地下壕で朝食を取っていた。傍には、彼の世話をする従事と待従長(佐野史郎)がいた。彼の名は日本国天皇ヒロヒト(イッセー尾形)。
彼が自分の姿がみんなと同じだと言うと、従事達はそれを否定し、彼は生神だと主張する。
御前会議で陸軍大将が地上戦まで持ち込むつもりだと言うのを内心悲しく思うヒロヒトだが、明確にをれを主張することはなかった。
ある日ヒロヒトが恐れていた米軍がやって来てマッカーサーの待つ場所に連行される。
通訳者がヒロヒトに対して限りなく低姿勢なのに対してマッカーサーは初めて会う生神にとまどっていた。
ヒロヒトは自分がどんな処遇も受け入れる用意があることを告げる。
また別の日は、雑誌社の記者がヒロヒトの撮影に、地下壕の上にある植物園にやって来て、ヒロヒトをまるで映画スターのようだと言いながら普通の人を撮影するかのようにふるまう。
マッカーサーとの夕食のとき、マッカーサーが席をはずした際に子供じみたしぐさをするヒロヒト。
彼は何を質問されても、2テンポくらい遅れて返答するほどじっくり物事を考えてから答えるのだった。
疎開していた皇后が帰って来て、自分は神じゃなくなったことを告げ「これからは自由だ」と喜ぶ。
しかし、彼の人間宣言を録音した技師が自決したことを知らされる。

<感想>
これといった大展開があるわけでもなく、派手な演出もなく、ただ淡々と短い日々が進んでいく映画。
ここまですごい映画だと期待していなかったが、予想以上にすごかった。
それはイッセー尾形の名演につきると思う。
彼はずっと舞台で一人芝居を演じていたが、その演技が孤独な天皇を演じるのにすごく適していると思う。
彼の周りには常にたくさんの人間がいるが、実際は家族以外は誰も心から自分のことを思ってくれているわけじゃいことを知っている。
いろいろ世話をしてもらったり、自分の代わりに自分の言葉を代筆する人間がいても、彼は常に一人ぼっちなのだ。
ほとんどのセリフが日本語で、日本映画じゃないかと錯覚するが、蚊やラジオの音の演出や、空襲の映像がいかにもヨーロッパ風で芸術的だ。
今年見た外国映画では間違いなく私のベスト3に入る作品だ。

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幻遊伝

Genyuden
85点
原題: 神遊情人 (恋人に思いをはせる)
公式サイト: http://www.kadokawa-herald.co.jp/official/genyuden/
試写会場: 銀座ヤマハホール
監督: チェン・イーウェン
出演: 田中麗奈 、チェン・ボーリン 、大杉漣 、リー・リーチュン
製作国:台湾 (2006年)

<ストーリー>
台湾で漢方薬店を営む日本人の娘・小蝶(シャオディエ:田中麗奈)は、いわゆる今風な女の子。
日本人の友達が日本に帰るたびに、父親(大杉漣)に「なんでウチは日本に帰らないの?」と詰め寄る。父親いわく「お母さんと二人で台湾で漢方薬店を出すのが夢で、ここに住むことに決めたんだし、オマエは台湾生まれだから”日本に帰る”という表現はおかしい」と諭す。
ある日小蝶は、友達と一緒に夜中に時代劇の映画撮影所にかくれんぼをしに忍び込む。
ふとしたことから気を失った小蝶は、なぜか撮影所のセットそのままの昔の時代にタイムスリップしてしまう。
当初、ただの映画の撮影だと誤解していた小蝶は、キョンシーを故郷に連れて帰る途中で悪魔退治をしてお金を稼いでいる百鶴道士(リー・リーチュン)に出会う。
さらに、貧しい村の役人から官金を横領して、村人に分けようとしているハイション(チェン・ボーリン)とアーゴウ(ホン・ティエンシャン)が百鶴道士と同行して、キョンシーになりすまし自分の故郷まで帰ろうとする一行に、小蝶は同行する。
同行するうちに、自分が映画のセットにいるのではなく、タイムスリップしてきたことに気づく小蝶。百鶴道士も小蝶が、別の時代からやって来た人間だと知る。
(まだ公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
70年代や80年代の、中国歴史ものアクションやキョンシー映画最盛期に、当時まったくそういう映画に興味がなかった私。
で、ここ数年でジェット・リーの影響で、DVDでそうゆう映画が大好きになったにもかかわらず、日本の映画館ではそんなジャンルの映画をどこでも上映しなくなっていました。
で、つまり、今日生まれて初めて、中国時代劇もの+コメディ+アクション映画を大スクリーンで見たわけで、もうそれだけで個人的には大感動してしまいました。
キョンシーは、どんな存在なのか背景がよくわかっているだけに、死人が動いてもまったく驚きませんよー。
主役は一応国籍が日本の田中麗奈ちゃんですが、彼女のフェイスはインターナショナルだし、そうゆうことを意識することもなく、単に中国時代劇的アクション・コメディとして楽しめました。
一緒に行った中国系映画をほとんど見ないという友達も、面白かったと言ってくれたし、かなりこの映画は日本人には合っていると思います。
なのに、なんで上映館がこんなに少ないのかなー。
小さいスクリーンでいいから、各地大手シネコンで上映されてもぜんぜんおかしくないのに。
麗奈ちゃん、アナタが日本を出て中華圏などの映画に出演するのは、まったく正しいので、これからも是非いっぱい出演してくださいねーーーーーって応援したくなっちゃいました。
ちょっとネタバレになっちゃいますが、この映画は小蝶とハイションの恋愛映画として見ると、ラストが切なくて、、、、なんかキュンと来ます。
台湾映画(ドラマを含む)って、私が思うに日本人が心理的に一番共感できるような気がするんですよねー。

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深海 Blue Cha-Cha

Shinkaibluechacha
60点
公式サイト: http://www.shinkaimovie.com/
試写会場:TOKYO FM ホール
監督:チェン・ウェンタン
出演: ターシー・スー 、リー・ウェイ 、ルー・イーチン 、レオン・ダイ
製作国:台湾 (2005年)

<ストーリー>
刑務所から出所したばかりのアユー(ターシー・スー)は、出所後、刑期時代に知り合った安姐(ルー・イーチン)のもとに身を寄せた。
安姐が経営するスナック「深海」で、アユーを気に入った客から1か月分の生活費をもらう約束で一晩を共にする。
相手は遊びのつもりだったが、本気になってしまい持病の精神病が出てしまい、スナックで働けなくなる。
安姐の紹介で、基盤工場で働くアユーだったが、慣れない仕事のためとまどうばかり。そんなアユーの姿を見てアユーが気になる存在になったシャオハオ(リー・ウェイ )は、アユーに近づき二人は一緒に暮らすことになる。
しかし大卒出の交友関係が多いシャオハオと、内にこもりがちなアユーの仲にはまたたく間に溝ができてしまう。
何度思い知っても、また男のために全身全霊をかけてしまうアユー。
そんなアユーを理解してくれるのは安姐だけだった。
(まだ公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
ウォン・カーウェイとキム・ギドク監督の映画を足して2で割ったような作風。
セリフが極端に少なく、カメラワークや踊りなどで人物の心理を描く、ある意味変わった作品だ。
というか、以前の単館系日本映画はこうゆう作りが多かったような気がする。
主人公のターシー・スーは一見、山口百恵にそっくり。20歳で引退した山口百恵がもう少し大人になっていたら、こんな色っぽい顔になったんじゃないかと想像してしまった。
今風にたとえると石原さとみにも似ている。早い話が山口百恵と石原さとみの顔を足して2で割ったみたいな、日本人好みの容姿の持ち主である。
台湾では人気の歌手らしいが、この顔ゆえに日本での公開が決まったのではないかとかんぐってしまった。
人間、人とうまく付き合いながら生きるのは大変だよねー。

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ナイト ウォッチ

Nightwatch
★★★☆☆
原題:НОЧНОЙ ДОЗОР
公式サイトwww.foxjapan.com/movies/nightwatch/
観た映画館:TOHOシネマズ川崎
劇場: スクリーン7

監督: ティムール・ベクマンベトフ
主演: コンスタンチン・ハベンスキー 、ウラジーミル・メニショフ 、マリア・ポロシナ 、ガリーナ・チューニナ 、ヴィクトル・ヴェルズビツキー
製作国: ロシア (2004年)

ストーリー
はるか昔、この世の闇の王と光の王は、お互いの力がまったくイーブンなのを知り戦いを止める協定を結んだ。
それぞれの側に不正な者がいないか、お互いに警察(ナイト・ウォッチとデイ・ウォッチ)がいた。
1992年のモスクワ。浮気して出て行った妻に復讐して妻を取り戻したいアントン(コンスタンチン・ハベンスキー)は、祈祷師のところに行き妻のお腹にいる子を殺すように依頼する。
そこにデイ・ウォッチがやって来て祈祷師を裁くが、普通の人間には見えないはずのデイ・ウォッチが見えているアントンもまた「異種」であることを知る。
特異な能力を持つアントンは、その後デイ・ウォッチとして生きるが、ある日闇と光のバランスを崩す人間がこの世に現れたため、その人間を捕らえに行く。
そこで彼は、おそろしい呪いにかかった女性を見かける。
あやうくバンパイヤに襲われそうになった、ターゲットの少年を救ったアントンだが、のちにその少年が実は自分の元妻の息子、つまりは自分の子供であることを知る。
少年は強い力を持つ「異種」で彼が闇側につくか、光側につくかは大きな問題だった。
闇の王の作為により、少年は自分を殺そうとしたアントンの反対側である「闇」を選ぶ。

<感想>
世界が嫉妬したほどのものすごい映像っていうことだったけど、私的にはハリウッド映画のほうがすごいと思うけど。
ロシア映画のはずなのに、ナレーションが英語だったり、下に英語の字幕が出たり、一体どこから入って来た映画なの?
そのわりには、日本語字幕は英語字幕を元に作られたのではなく、どうもロシア語からおこしたみたいだし。
ともかく私にはよくわからない映画でした。
最後に「ナイト ウォッチ2」の予告場面もあるので、2も公開されるんでしょう。

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ヒトラー ~最後の12日間~

untergang
★★★★☆
原題: Der Untergang(破滅)
公式ホームページ:http://www.hitler-movie.jp/
日付:2005年8月24日
映画館:チネチッタ川崎
劇場:チネ7

監督: オリヴァー・ヒルシュビーゲル
主演: ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ララ、コリンナ・ハルフォーフ

製作国: ドイツ/イタリア(2004年)

ストーリー
1942年のある真夜中、若い女性たち数人がドイツ総統ヒトラーの秘書の採用試験を受けに来た。
中にはミュンヘン出身のトラウドゥル・ユンゲがいた。彼女は家族や回りの反対を押し切って好奇心で秘書に応募してきたのだ。
バイエルン州出身の彼女が気に入ったヒトラーは、彼女が緊張のあまりタイプ試験でうまくできなかったにもかかわらず採用した。
時が経ち1945年4月。
ドイツ軍の総統本部はベルリンの地下本部にいざるをえないような戦況下に置かれていた。
ロシア軍がベルリンに侵攻し、首都陥落寸前だったのだ。
親衛隊の中には無条件降伏しかないと思っていてもヒトラーに事実を告げるものはいなかった。
ヒトラーはたとえ自分が死んでも降伏だけはしないと言い張る。
そうは言いつつ敗戦が見えている彼は、トラドゥルや秘書達に早く逃げるように伝える。
首都防衛の部隊にもはや戦闘能力がないにもかかわらず、ヒトラーはその中の将軍がいつかやってきてベルリンを守って戦況を巻き返すと信じている。
しかしいよいよベルリンの陥落が20時間以内にせまったとき、ヒトラーは妻にしたばかりのエヴァ・ブラウンとともに自から命を絶つ。
親衛隊の中でも忠誠心が強い者や、ロシア軍に捕まっても死刑となる者たちは地下本部で自殺を図る。
数十人の親衛隊たちとともに地下本部から逃れたトラドゥルともう一人の秘書は、ロシア軍を目の前に武器を捨て捕虜となる男達から離れ無事ベルリンを逃れる。

感想
ここだから言うが、実は私はヒトラーの理念が嫌いではない。
彼のやったことは確かに犯罪で多くの人を苦しめたが、資本主義社会の現代を見て見ると、それを無条件に強制執行するか、競争社会の中自然排他されていくかという差があるだけで、結局弱いものや無能なものは排他されていく。

まあ持論はさておき、今のドイツがこんな映画を作ったなんてびっくり。
ドイツ人は陸続きのヨーロッパの中で嫌われ続けて戦後を生き抜いてきたので、島国でのほほんとしてきた日本人とは風当たりの受け止め方が違うのだ。
日本だって第二次世界大戦前の罪のせいで回りの国から相当恨まれているが、実際日本までやって来て「アンタなんか大嫌い!」と直接言われた経験がないから自分達が犯した罪を忘れているかまったく自覚していない。
でもドイツ人はEUの人々が自由に行きかう中で、「あの人は所詮ドイツ人だから」と他国の人に言われて育ってきている。
だから自分(と言っても個人じゃなくて、ドイツ国民として)がいかに回りの国から嫌われているかよーく知っている。
それなのに、その嫌悪感をぶり返すかのような映画を作っちゃうなんて、、、、。
つまりユダヤ人や共産主義者を処罰した残酷なシーンばかりの映画じゃなくて、ヒトラーのやさしい面も出している映画を作るなんてってこと。
総統としてもヒトラーは常に冷酷非情だったが、私生活ではちゃんと人の命を心配するようなやさしい人だったらしい。
愛人のエヴァと結婚する場面で、彼は新婦にアーリア人の証明書を出すように求められる。エヴァはすんなりアーリア人だと認められたのに。
彼がユダヤ人の血を引くっていうのは本当なのかな?

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