パリから愛をこめて

Frompairiswithlove
76点
公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/frompariswithlove/
試写会場:一ツ橋ホール(via Aちゃん、いつもありがとう)
監督:ピエール・モレル
出演:ジョナサン・リース・マイヤーズ、ジョン・トラボルタ、カシア・スムトゥニアク
製作:フランス(2010年)

〈ストーリー〉
アメリカ大使館で補佐官を勤めるリース(ジョナサン・リース・マイヤーズ)の裏の顔は、CIAの諜報員。
ただしまだ駆け出しで雑用しかさせてもらっていない。
愛する恋人キャロライン(カシア・スムトゥニアク)から、逆プロポーズされ、有頂天の中、任務の電話で、空港に相棒を迎えに行った。
相棒の名はワックス(ジョン・トラボルタ)。
いきなりチャイニーズレストランでピストルをぶっ放し、コカインの密売人を一網打尽にした。
しかし彼の本当のターゲットは麻薬の売人ではなかった。
(公開前のためストーリーはここまで)

〈感想〉
さすがリュック・ベッソンと唸りたくなるくらいの、オシャレで容赦のないバイオレンス炸裂で、見てて気持ちいい。
なんであんなにうまいカーチェイスを考えられるのか、本当に天才だと思う。
いつものように中国人が出て来るが、アメリカ映画と違ってチャイニーズ・マフィアですらファッショナブルに使う。
さらに彼の女性の好みもピカイチで、今回のヒロインもどこかエキゾチックで超美人。
ジョン・トラボルタにアクションさせるのはさすがに痛々しかったけど、十分格好よく撮れてます。
続編を感じさせる終わり方で、ヒットしたら是非とも続編を作って欲しい。

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オーケストラ!

Leconcert
75点
原題:Le Concert(コンサート)
公式HP:http://orchestra.gaga.ne.jp/#/main
試写会場:シネマート試写室
監督:ラデュ・ミヘイレアニュ
出演:アレクセイ・グシュコブ、メラニー・ロラン、フランソワ・ベルレアン
製作:フランス(2009年)

〈ストーリー〉
かつてブレジネフ政権時代に、ロシア・ボリショイ交響楽団の指揮者をクビになったアンドレ(アレクセイ・グシュコブ)は、今は楽団事務所の清掃員をしている。
ある日マネージャーの部屋を清掃中に、一枚のFAXがパリのシャトレ劇場から一夜限りのコンサートの依頼が来る。
どうしてもチャイコフスキーをもう一度演奏したいアンドレは、仲間のサシャ(ドミトリー・ナザロフ)とともに、もう一度仲間を集めて楽団を作ってボリショイ交響楽団になりすましなんとかコンサートをしようとする。
ソリストに選んだのは新進気鋭のアン=マリー・ジャケ(メラニー・ロラン)。
アンドレがどうしてももう一度みんなとアン=マリーとコンサートをやるには、あるわけがあった。
(公開前のためストーリーはここまで)

〈感想〉
公開時期が今週末なのは、あきらかに『のだめカンタービレ』の公開日と合わせたと思われる。
つまり『のだめ』を観てクラシックに興味を持った人を引き込もうという作戦だろうが、配給会社も考えたものだと感心。私はどっちにしても両方観るつもりだったけど、音楽の質や俳優さんたちの個性を考えると、明らかにこちらのほうが上。
なんといってもコンサートの曲12分間かけるところがすごい。
もちろん音をバックに画像はいろいろ変わるのだが、その見せ方もうまくて、もっともっと聞きたくなった。
普通エンディングロールの音楽がいきなり鳴ってうるさく感じるのに、今日はいやに小さく控えめに聞こえた。
ストーリーは東洋人的には別の背景であって欲しかったけど、ヨーロッパ人的にはああいう感じなのかなあ。
アンドレ役の人が話す片言のフランス語が、字幕を見ながらだと単語がほぼ聞き取れて、フランス語学習初心者にもお勧め。

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すべて彼女のために

Pourelle
70点
原題:Pour Elle(彼女のために)
公式サイト: http://www.subete-kanojo.jp/
試写会場:ブロードメディア試写室(via A様、本当に本当にいつもありがとうございます)
監督:フレッド・カヴァイエ
出演:ヴァンサン・ランドン、ダイアン・クルーガー、ランスロ・ロッシュ、オリヴィエ・マルシャル
製作国:フランス(2008年)

〈ストーリー〉
出版社に勤めるリザ(ダイアン・クルーガー)は、ある朝、突然上司殺害の容疑で逮捕されてしまう。
夫のジュリアン(ヴァンサン・ランドン)の願いも虚しく、あらゆる証拠がリザの有罪を証明するものとなり、リザは20年の懲役の判決が下りる。
面会に来る息子に無視され、刑務所の中の生活に耐えきれず自殺を図るリザをなんとか救いだそうと、ジュリアンは、脱獄計画を立てる。
〈公開まで間があるため、ストーリーはここまで〉

〈感想〉
ドイツ人のダイアン・クルーガーがフランス映画に出ると言うことで、期待して見に行った。
まるでかつてのナスターシャ・キンスキーを彷彿させる国際派女優だったのね。出番は思ったより少なかったけど、フランス語もヨーロッパ風演技も完璧でした。
将来のことを考えたら、若い女優を使い捨てにするハリウッド映画じゃなくて、ヨーロッパで活動したほうがいいかも。
とりあえず、ドイツ映画に出た彼女も見てみたい。
さて、作品自体は『ゲッタウェイ』を思い出しちゃうような。
チケットが正しければ、El Salvadorが行き先だけど、なんか違うような。
エンディング・クレジットをチェックするとどうもドバイらしい。Salvadorがあんなに綺麗なわけないと思った。

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オーシャンズ

Oceans
原題: OCEANS
70点
公式サイト: http://oceans.gaga.ne.jp/
試写会場: よみうりホール(via A様、いつもありがとうございます)
監督: ジャック・ぺラン、ジャック・クルサード
製作国: フランス(2009年)

〈ストーリー〉
世界各国の海の中で起きている神秘的な事実を、今回の映画のために作られた特殊カメラで撮影。
海の美しさだけでなく、地球が危機にさらされている事実も映し出す。

〈感想〉
ダイバー的な目で言うと、知っていることばかりで、実際の海のほうがもっときれいなので、眠くなってしまった。
でも、あの荒れた海の中、どうやって水中で撮影したのかは不思議。
ハナミノカサゴが夜に活動することになってたけど、あれって本当?私はナイトダイブでは見たことないけど。
それから、海の中にいるカニなどの足がよくもぎれている理由がわかった。

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ココ・アヴァン・シャネル

Cocoavant
70点
公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/cocoavantchanel/
映画館: 川崎チネチッタ(チネ4)
監督: アンヌ・フォンテーヌ
出演: オドレイ・トトゥ、ブノワ・ポールブールド、エマニュエル・ドゥボス、マリー・ジラン、アレッサンドロ・ニボラ
製作国: フランス(2009年)

〈ストーリー〉
父親に見捨てられ、姉のアドリエンヌ(マリー・ジラン)と2人孤児院に入れられたガブリエル・ココ・シャネル(オドレイ・トトゥ)は、孤児院を出てから姉と2人でバーで歌を歌って小銭を設けながら、昼間はお針子として働いていた。
バーで知り合った男爵と恋愛しているアドリエンヌを見て哀れだと思っていたガブリエルは、男爵の友人のエティエンヌ(ブノワ・ポールブールド)が気に入り、兵役が終わった彼を追って、彼の家に無理やり押しかける。
エティエンヌはそんなガブリエルを夜は情人として可愛がるのに、昼間は人前に出ることを恥ずかしがり客の前に出るなと命じる。
そんな中、イギリス人のボーイ・カペル(アレッサンドロ・ニボラ)は、他の女性と違ったファッションを好むありのままのガブリエルを好きになり、ガブリエルもボーイに夢中になる。
(公開されて間もないいため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
この映画と比較したいがために、先に観ていた『ココ・シャネル』。
正直言って、私は、本国フランスの映画よりも、アメリカの『ココ・シャネル』のほうが好きだ。
こっちの映画は、ココの自由奔放さはよく描かれているが、ココがいかにしてデザイナーとして自分の道を切り開いていったかは、詳しく描かれていない。
この映画ではココは、スポンサーを常に探していただけで、自分で食べていこうとしない。
映画の長さは同じくらいなのに『ココ・シャネル』の半分くらいにしか感じないのは何故だろう?
エティエンヌもボーイもココもこっちのほうがいやらしい人間として描かれていて、誰も好きになれない。
それにどうやってココのファッションが人々に受け入れられたかも描かれていないし。
来年公開の、ココの恋愛を描いたバージョンが楽しみ。

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トランスポーター3 アンリミテッド

Transporter3
85点
原題: Transporter 3 (運び屋3)
公式サイト: http://tp3.asmik-ace.co.jp/
試写会場: 一ツ橋ホール(by Movie Highway様、いつもありがとうございます)
監督: オリヴィエ・メガトン
出演: ジェイソン・ステイサム、ロバート・ネッパー、エリック・エブアニー、ナタリーア・ルダコワ
製作国: フランス(2008年)

〈ストーリー〉
タルコニ警部(フランソワ・ベルレアン)と一緒にのんびりボートで釣りを楽しむフランク(ジェイソン・ステイサム)の家に、仲間のトランスポーターが車で突っ込んで来た。
車から救出された仲間は、救急車もろとも爆破して死んでしまう。
車に残った謎の女性・ヴァレンティーナ(ナタリーナ・ルダコワ)とともに、新しいトランスポータとして目的地まで荷物を届けざるをえなくなったフランク。
しかし、フランクとヴァレンティーナの腕には、車から7.5m離れると起爆剤が起動するブレスレットがつけられた。
実はフランクが運ぶ物の裏には、ある国家の安全を揺るがす問題が含まれていた。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
シリーズ第2作は見なかったが、3作目をみて、久々のリュック・ベッソン節に酔いしれた。
特に水の中から、車もろとも脱出するフランクの技は、リュック・ベッソンならでは。
水の中でのサバイバル方法を描かせたら、リュック・ベッソンの右に出るものはこの世にいないだろう。
さらに、ヴァレンティーナの首の後ろに描かれた「安」のタトゥーがまた粋だ。
最初「安」の文字を見たとき「なんで、cheapなの?」って思ったけど、その後何度かヴァレンティーナが発する「safe」の意味だと納得。漢字すらも有効に使っている、リュック・ベッソンには、アメリカ映画には無い奥深さがあって感銘。
唯一のマイナス点は、ニヒルで孤独なフランクの生活が危うくなりそうな結末。
フランクは、今まで通り、心は熱くても、表向きはクールな筋肉野郎のままでいて欲しいです。

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96時間

Before_the_devil_knows_youre_dead
75点
原題: TAKEN (捕まった)
公式サイト: http://movies.foxjapan.com/96hours/
試写会場: よみうりホール(by 日刊スポーツ様、いつもありがとうございます)
監督: ピエール・モレル
声の出演: リーアム・ニーソン、ファムケ・ヤンセン、マギー・グレイス
製作国: フランス(2007年)

〈ストーリー〉
かつてアメリカの政府機関で、危ない裏社会の仕事をしていたブライアン(リーアム・ニーソン)は、今は可愛い一人娘と少しでも時間を持ちたくて、かつての仕事を引退して普通の市民として生活していた。
その可愛い18歳の娘のキム(マギー・グレイス)が、U2のヨーロッパツアーの追っかけのために、19歳の友達とともにパリに行きたいと、保護者同意書のサインを求めて来た。
危ないところに行かせたくないブライアンは当初、猛反対したが、毎晩電話することなどの条件付きで、許可する。
しかし、キムはパリ到着早々、危険な組織に目をつけられ、友達とも拉致されてしまう。
たまたま拉致の瞬間、携帯で電話していたブライアンは犯人に向かって「どんな手を使っても、おまえを見つけ出し、殺す」と宣言する。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
一回、ブログにアップしたはずなのに、消えてしまい大ショック。
こんなことはよくあるけど、よって、観てすぐの感想とは随分違うかも。
ともかく、通常では考えられないくらい、主人公が治外法権で、かつウルトラ・スーパー強くて、ありえな~い!!っていうのがファースト・インプレッション。
同じ試写会を観ていた観客も同感だったらしく、よみうりホール2階、ステージ向って右手の観客は、随所に渡って本来笑う場面じゃないのに、団体で大笑してた。
この映画では、海外旅行に行って解放されて、浮かれた平和バカのアメリカ人少女が、悪の手中にはまってしまうが、日本人旅行者でもこうゆう話はよく聞く。
つまり、あまり他国の人間と接触の無い国の、自国の常識しか持ち合わせない人間が陥りやすい世界の話らしい。
この映画では、『キス・オブ・ザ・ドラゴン』同様、悪の手にハマった普通の少女が娼婦になって、そこから抜け出せない世界を描いている。
さらに、フランス警察も、一部悪の世界に加担しているところも『キス・オブ・ザ・ドラゴン』同様。
つまり、フランスではこうゆう類の犯罪が万延しているということなのか?
いずれにしても、気持ちいいくらいスーパー強いヒーローを観たい人には、スカッとする一作。

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夏時間の庭

Lhueredete
70点
原題: L'Heure d'ete (夏の時間)
公式サイト: http://natsujikan.net/index.html
映画館: 銀座テアトルシネマ
監督: オリヴィエ・アサイヤス
出演: ジュリエット・ビノシュ、シャルル・ベルリング、ジェレミー・レニエ、エディット・スコブ
製作国: フランス(2008年)

〈ストーリー〉
パリ郊外の芸術家の邸宅に住む母親(エディット・スコブ)の誕生日に、子供たち3人とその家族が集まって来た。
フランス国内に住む経済学者の長男・フレデリック(シャルル・ベルリング)、アメリカに住むデザイナーのアドリエンヌ(ジュリエット・ビノシュ)、北京に赴任中のジェレミー(ジェレミー・レニエ)。
75歳になった母は、長男のフレデリックに自分の死後、この家と家にある数々の芸術品の処分の仕方を説明する。
その後、間もなく母が死に、家や芸術品をそのまま残しておきたいと思っていた長男とは正反対に、アドリエンヌもジェレミーも外国に拠点を移すから、全部処分したいと言う。
莫大な相続税を避けるため、仕方なくオルセー美術館などに寄贈を決めたフレデリックだが、かつて住み込みで母親の世話をしていたエロイーズが好んで使っていた花瓶が、丁重に美術館のショーケースに入っているのを見て、芸術品と呼ばれるものが本来あるべき姿を知っているフレデリックの心は複雑だった。

〈感想〉
のっけから、ストーリーがすべて読めてしまう、ある意味安心して観ていられる作品。
映画の内容を楽しむというよりも、風景の美しさや、年老いた親を持つ兄弟の心情を自分と重ね合わせて感じるのがメインの映画かも。
本当のテーマはわからないが、一つはっきり言えることは、オルセーなどの有名美術館のコレクションは、こういった個人が手放した作品が多いってことだ。
だから私は大きな美術館よりも、かつての地主や小さな王様の家を使っている美術館のほうが好きなんだなーと納得。オルセー美術館よりも、ドイツのブラウンシュバイク美術館のほうが、生活感や歴史感漂ってていいもの。
明らかに一番出番が多いのは、長男役の俳優さんなのに、クレディットで一番最初に名前が出るのは、世界的に有名な女優ジュリエット・ビノシュ。なんか納得行かないthink
観終わった後、エレベーターに乗っていた男性も言っていたけど、ラストの意味がわからないとのこと。
答えは、1階のポスターの宣伝文句に書いてあるので、同じ疑問を持った人は帰りに見てください。

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アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン

Icomewiththerain
72点
公式サイト: http://icome.gyao.jp/
映画館: TOHOシネマズ横浜(1)
監督: トラン・アン・ユン
出演: 木村拓哉、イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネット、ショーン・ユー、トラン・ヌー・イェン・ケー
製作国: フランス(2009年)

〈ストーリー〉
元警官で、現在探偵をしているクライン(ジョシュ・ハートネット)は、世界一の製薬会社社長から息子のシタオ(木村拓哉)を探すように頼まれた。
シタオはフィリピンのミンダナオ島で、孤児を集めて世話しているという情報を得てフィリピンに来るが、そこにいた元シタオを追って来た探偵から、シタオは現地人に殺されたはずだが、香港でシタオ一家の墓に花を上げた人物がいると聞く。
香港まで追ってきたクラインは、警官時代の仲間で香港の警部メンジー(ショーン・ユー)の助けを借りてシタオを探そうとするが、メンジーの頭は香港で幅をきかせているヤクザのス・ドンポ(イ・ビョンホン)を追うことでいっぱいだった。
ス・ドンポの女リリー(トラン・ヌー・イェン・ケー)が人質として連れ去られたところを助けたシタオは、ドンポからも追われる身となる。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
TOHOシネマズとかのメジャーシネコンで上映するような映画じゃないと思うが、普段アート系の映画を観ない人も興味を持ってくれたということで、キムタクとイ・ビョンホンの功績ってすごい。
なんせレディースデーとはいえ300人以上入る劇場は、前ブロック以外満席!
しかし、観た人のほとんどは映画の内容が理解できなかったようだ。
最初私も何がいいたいのかわからなくてつまらなかったが、クラインが過去につかまえた連続殺人犯と、シタオの体の傷がリンクするあたりからだんだん面白くなって来た。
結局私が期待したようなエンディングではなかったが、全員がほぼ救われる形のいわゆるハッピーエンドで終わるのはいいかも。
ただイ・ビョンホンの存在は謎のまま。せっかく彼が出てんだから、拷問のシーンはもっとグロくしたほうがリアルでよかったのに、、、、(『美しい夜、残酷な朝』みたいに)。
それからショーン・ユー、せっかくセリフがいっぱいあるのに、何もしないままフェードアウト。やけに大人になった顔がちょっとがっかりだったが、彼目当てで観にいったのにいいところなしで残念。
それにしても、監督。配役間違えてない?イ・ビョンホン以外の役がみんな似合わないカンジがした。
キムタクがクラインで、ジョシュがメンジーで、シタオがショーン・ユーだとイメージに合うような気がするんだけど、それだと世界的に売れないからダメなのかしら。

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以下、一晩、映画の内容について考えてからの追記。
まず、この映画のキーワードは「汚染」と「浄化」だと思う。
冒頭から、「汚染」が怖くて外にまったく出れないシタオの父親が登場し、次にクラインが追い詰める連続犯は、外で生活していながら「汚染」されてて、その汚染を浄化する手段として、人を殺して彫刻という美しい形に変える。
一方、徹底的に浄化の作業を行っているのがシタオだ。世間の病気(汚染)を自分の体に移し、不思議な力で浄化して、自身は再生する。
そしてス・ドンホは、汚染そのもの。回りも汚染して行くのが彼の役目だ。
よって、浄化能力を持つシタオが怖い。シタオがドンホに向かって言う"Don't be afraid of me"というセリフは、冒頭で父親が言った"I'm afraid of contamination"と対になっているセリフ。
そして"People like you are afraid of me"の"People like you"にあたるのが、「汚染された人間」つまりドンホだ。
この汚染が、大気汚染などの自然現象を言っているのか、人間の心の病を表しているのかは定かではないが、肝心のタイトル"I come with the rain"の"I"は、雨の中に汚染物質が含まれているということで、多分「汚染」の意味ではないのか。そうするとすべてのつじつまが合う。

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ラスト・ブラッド

Lastblood
72点
公式サイト: http://lastblood.asmik-ace.co.jp/
映画館: 川崎チネチッタ(7)
監督: クリス・ナオン
出演: チョン・ジヒョン、アリソン・ミラー、小雪
製作国: 香港、日本、フランス(2008年)

〈ストーリー〉
サヤ(チョン・ジヒョン)は、何百年も前に鬼に父親を殺されてから、鬼の親玉・オニゲン(小雪)を倒すことを目的に生きてきた。
今はとあるエージェンシーと契約していて、鬼退治の代わりに食糧である血を提供してもらっている。
鬼情報を得て、関東にあるアメリカ軍基地内にしのびこむため、女子校生になりすましたサヤは、基地内の高校に転校してきた。
そこでクラスメートからイジメに合っているアリス(アリソン・ミラー)を助けたサヤは、自分たちに正体が軍に知れそうになり、鬼退治の危機を迎える。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
エンディング・クレジットで「チョン・ジヒョン」の名前がスクリーンに出てこなくて???と思っていたら、何故か「GIANNA」という横文字になっていてびっくり。なんで?似ても似つかない名前じゃん。
そのうちジェット・リーみたいに日本での呼び名も変わっちゃうのかしら。
いきなりエンディングの話になっちゃったが、この映画はチャン・イーモウ監督の『LOVERS』に似てて、それもそのはずプロデューサーがビル・コン氏なのね。
チョン・ジヒョンのセーラー服姿は、年齢のわりに超可愛かった。
小雪の出番が少なくて、対決とまで行かなくてがっかり。
お父さんは出てこないし、丸ノ内線なのに終点は浅草だし、イチャモンつける箇所はいっぱいあるけど、『ALWAYS3丁目の夕日』みたいなセットは気に入った!
セーラー服のコスプレとゲーム好きな人にはお勧め。

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