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孫文 100年先を見た男

Sonbun
85点
原題:夜明(夜明け)
公式サイト: http://www.sonbun.jp/contents.html
試写会場: 横浜シネマリン(by ライブ台湾様、いつもありがとうございます)
監督: デレク・チウ
出演: ウィンストン・チャオ、アンジェリカ・リー
製作国: 中国(2006年)

〈ストーリー〉
日本から国外退去命令が出た孫文(ウィンストン・チャオ)は、ペナンに向う船の上で、ルオ・ジャオリン(チャオ・チョン)に出会う。
孫文は中国政府が銀70元で暗殺の賞金を出すほど煙たがっていて、そのせいでどの国も孫文の受け入れを断っていたが、イギリス領ペナンの中国領事館だけは黙認してくれたため、孫文はペナンに向った。
すでに、革命に9度失敗し、資本家からの寄付も集まらない中、ルオのフィアンセでペナン一の資産家の徐家の一人娘シュー・ダンロン(アンジェリカ・リー)は、ひょんなことから孫文に思い入れし、どんどん傾倒していく。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
上映前に、孫文と日本人妻との間に生まれた、孫文先生の実のお孫さんの舞台挨拶があった。
孫文の妻が日本人だなんて知らなかった~!と思っていたら、映画の中では事実婚の恋人・ツイ・フェン(ウー・ユエ)が出てきて、見ているお孫さんはどんな気持ちかしら?と心配になってしまった(後から聞いたら、孫文はこのツイ・フェンとも結婚せずに宗家の3姉妹の一人と結婚したらしい)。
さて、映画の内容は、志が高い孫文が、欧米の強国から粉々にされた中国人の愛国心を駆り立てて、中国人が華僑として国外に住まなくても、中国で事業を行えるような理想的な国を作ろう!と中国人に呼びかけるもの。
どうせなら昨日の選挙前に観たかったと思うほど、孫文先生の理想に心打たれてしまった。
100年も前の孫文先生の教えは、今の日本に通じるというか、ぴったりなお言葉で、こんな素敵な指導者がいたら、今の混沌とした日本の政治はありえなかったのに、、、、。
上映劇場が少ないのが、残念。
日本人にもなじみの深い孫文先生を、一人でもたくさんの方に是非見て知っていただきたいです!!

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女の子ものがたり

Onnanoko
73点
公式サイト: http://onnanoko-story.jp/index.html
映画館: 川崎チネチッタ(チネ11)
監督: 森岡利行
出演: 深津絵里、大後寿々花、福士誠治、風吹ジュン、板尾創路、森迫永依、奥貫薫、波瑠、高山侑子
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
漫画家の高原菜都美(深津絵里)は、最近スランプ気味でいつも締切になっても原稿がちっともできていない。
担当になった編集の財前静生(福士誠治)は、かつては菜都美のマンガのファンだったが、今ではすっかり落ちぶれ気味で、目の前のだらしの無い女の姿を見て、自分は運が無いと悩んでしまう。
そんな財前のことをゼンザイシルコ君とバカにして呼び、ちっとも原稿を進めない菜都美に向って、とうとう頭に来た財前は「先生なんか、彼氏も友達もいないでしょう!」と言ってしまう。
かつて、四国の田舎町に住んでいた菜都美(森迫永依)は、母(奥貫薫)の再婚相手(板尾創路)とともに、田舎町に引っ越して来て、そこで貧乏でいつもいじめられている女の子のきみこ(三吉彩香)とみさ(佐藤初)と出会い、仲良しになる。
高校生になった菜都美(大後寿々花)は、普通に高校生の彼氏ができるが、きみこ(波瑠)とみさ(高山侑子)は、育った家庭の悪さからか、とんでもない男にのぼせて、自らの身を破滅させてしまう。
ずっと友達3人組だと思っていた菜都美は、この町にありがちな女性像にすごい違和感を覚えて、、、、。
(公開されて間もないいため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
全体的に言いたいことは、よくわからないが、田舎にありがちな脳みそが足りない人が多い中で、まともな精神を持った人間が生きる辛さはよくわかった。
私は、そのどっちでも無いが、くだらない男にうつつを抜かして、高校生のうちに妊娠しちゃって退学しちゃう同級生や、20歳前に心中しちゃう、田舎にありがちな人たちを見ていたので、こんな田舎が存在するのは理解できる。
しかも、この舞台の田舎町は、女の子はみんな町を出てって戻ってこないのだとか、、、。
幸い、町を捨ててどこかに行っちゃうのは親不孝者といって、町を出る人がほとんどいなくて、それなりに働く場所もあった田舎町で育った私は、まだ幸せなほうかも。
頭が悪いと言っていじめられる人はいたけど、貧乏でいじめられる人はいなかったし、実際誰が貧乏かよく知らなかったし、、、、(自分家が、この世で一番の最大の貧乏だと当時信じていた。家も田んぼもあるのにね)。
なつみも、家も血が繋がってないけど、ちゃんとしたお父さんもいて、漫画を描くだけの空想能力もあって、かなり恵まれた人だと思うけど、多分、彼女が描く、ホームドラマに出てくるような愛情にあふれた家庭が、彼女にはなかったのかもしれない。
たとえ、お金や土地や血のつながりがあっても、誰しも愛情いっぱいで育つわけじゃないのにね。
でも、そういった苦境のおかげで、いい漫画が描けるようになったんだから、なつみは偉い!
できれば、ダメになった友達もどこかで幸せになっていてほしいけど。
幸せって、心の持ちようだから。

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しんぼる

Symbol
70点
公式サイト: http://symbol-movie.jp/
試写会場: 丸の内ピカデリー1(via A様、いつもありがとうございます)
監督: 松本人志
出演: 松本人志
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
メキシコのとある田舎町。
ルチャドールの父親を筆頭に、肝っ玉母さん、おじいちゃん、小学生の息子とお姉ちゃん、さらに職を転々とするアバズレ姉ちゃんがいる家族は、平凡な暮らしを送っていた。
一方、目が覚めると八方を白い壁に囲まれた部屋で目を覚ました男(松本人志)は、自分のおかれた状況がつかめず困惑する。
そのうち、壁のある点に、おかしな形をした突起物を発見する。その突起物を押すと、天使が壁から出てきて、さらに壁に消えて行き、今度は壁と床まで天使の突起物でいっぱいになった。
突起物を押すと、どこからかハブラシや拡声器など、その突起物独特の品物が出てくる。
しかし、男が望むのは、物ではなくこの部屋から脱出すること。
果たして男は部屋から脱出できるのか?
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
冒頭いきなりメキシコが舞台で、ストーリーも出演者もいないと聞いていたので、度肝を抜かれた。
さらに、メキシコ家族と、パジャマ男は一向にリンクしないまま、物語が進む。
いつになったらリンクするのかと思ったら、いきなり、唐突に一気にリンクした。
映画は各パートにテーマがあって、まず『修行』、次に『実践』、最後に『未来』へと続く。
途中、意味がわからなく、無駄に長いと思われる場面もあったが、全編で93分という長さを考えればいつか終わるだろうと、安心して観ていられた。
で、この映画はストーリーは無さそうに見えるが、テーマはものすごいはっきりしていて、日常に人間が持つ普通の生活と、欲望、さらに全世界がどこかでつながっていることを表している。
(ここからネタバレなので、反転します)
本来の男の望みは、部屋から脱出することだが、目の前に何かもっと小さな目的があると、それを思いっきり達成しようとする。
例えば、握り寿司とガリはあるのに、醤油が無いと、ひたすら醤油を求める。マンガを5巻まで読み終えると次は6巻が読みたくなる、といった具合にだ。
本来なら、そんな寄り道している暇はなく、早く脱出することを考えたほうがいいのに、目の前にある小さな欲求を満たそうとする。
そしてリンクの部分だが、第一ステージの『修行』をクリアした男は、第二ステージの『実践』へと進む。
実践の場でも、第一ステージと似たような突起物があるが、それを押しても男のまわりには何も起きず、変わりに世界のどこかで何か特別なことが起きる。
たとえば自分では何気なく捨てたゴミが、温暖化を引き起こし、地球のどこかでホッキョクグマが死んだり、ハリケーンが起きて被害に遭う人がいるのを表現しているのだと思う。

舞台挨拶で、『心をニュートラルにして観てください』とのことだったが、先入観を何も持たずに観ると、結構哲学的で面白いかも。

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3時10分、決断のとき

310toyuma
75点
原題: 3:10 to Yuma(3時10分ユマ往き)
公式サイト: http://www.310-k.jp/
映画館: 109シネマズ川崎(スクリーン4)
監督: ジェームズ・マンゴールド
出演: ラッセル・クロウ、クリスチャン・ベイル、ピーター・フォンダ
製作国: アメリカ(2007年)

〈ストーリー〉
牧場主のダン(クリスチャン・ベイル)は、領地の借金が払えず、債権者から納屋を焼かれ、次は家を焼くと脅される。
敷地内の牛が盗まれ、牛を追いかけて行くと、強盗団がお金を強奪している場面に出会った。
強盗団のボス、ベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)は、賞金が出ているお訊ねもので、町に飲みに行った際、一瞬のすきで保安官に逮捕されてしまう。
一番近い駅まで、護送して列車に乗せるために、町の男が護衛に着くが、人出が足りない。
たまたまバーに居合わせたダンは、200ドルの報酬目当てに護送に参加する。
しかし、ベンの仲間が護送団を襲おうと、ずっと後を追いかけて来る。
次第に護送団の仲間が、一人、また一人と減るが、ダンとその息子ウィリアムズはまだ残っていた。
一緒に過ごすうちに、心を通わせるダン親子とベンだったが、、、。
(ストーリーはここまで)

〈感想〉
水曜レディースデーで、他に観たい映画が無く、しかもかつて試写会をパスした映画だっただけに、観るかどうか迷ったが、思い切って観ることに。
結果、主役の2人がいい演技しているし、子供役のウィリアムズ君も可愛いしで、レディースデーに観るにはうってつけの映画だった。
いまどき西部劇なんて流行らないが、今は昔と違ってインディアンが悪者とか、一方的に悪者を決めるのではなく、その人となりで善悪が決まるらしい。
もっと死ぬ人が少ないともっといいんだけど、まあ西部劇だからしょうがないか~。

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南の島のフリムン

Furimun
65点
公式サイト: http://www.furimun.jp/
試写会場: 一ツ橋ホール(via A様、いつもありがとうございます)
監督: ゴリ
出演: ゴリ、照屋政雄、諸見里大介、ボビー・オロゴン、AKINA、夏川りみ、ISSA/KEN、平良とみ
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
沖縄でのんびり暮らす30歳の独身男・栄昇(ゴリ)は、中学時代からの友人のマサル(照屋)、と隣の家のヒトシ(諸見里)とつるんでいた。
数年前に両親を亡くしてから、ヒトシの家でご飯を食べているが、そこの娘で看護師のりみ(AKINA)と結婚するようにりみの母親から勧められるが、幼馴染のためその気になれない。
そんな中、仲良し3人組で、ストリップバーに繰り出したが、そこで店で人気No.1のオレンジと出会う。
しかし、オレンジを狙っているのは栄昇だけじゃなく、米軍の暴れ者マックス(ボビー・オロゴン)もオレンジを狙っていた。
マサルがマックスに怪我をさせられたことを機に、マックスにオレンジを賭けて決闘を挑む。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
映画としての完成度は、正直イマイチだが、今まで観た沖縄を舞台にした映画の中では、沖縄度表現度は間違いなくNo.1!
監督兼脚本兼主演のゴリはじめ、出演者全員が沖縄出身とあって、訛りが本場っぽいし、食べ物やキジムナー、豚の丸焼きのチラシなどの細かいエピソードが沖縄そのもの。
やっぱ、沖縄と言えば天ぷらでしょう!!
お庭でみんなでごはん食べる雰囲気とか、隣の人に無償の愛でご飯を食べさせるところとか、ナイチャーでは考え付かない生活感がバッチリ。
マイナス点は、ボビーが米兵役やっているところ。
他のアメリカ人と比べても、英語がネイティブじゃなくて、いかにもインチキ感バリバリ。
それに比べると、ヒトシ役のおじさんの英語の上手さにびっくり!あとから取ってつけた英語じゃなくて、いかにも実践で身につけた感があるフルーエンスさに、またまた沖縄を感じて感動しちゃいました。
ストーリーも、オナラやツバの演出が昔っぽくて、さらに○ム・○ルー○のそっくりさんを出すところなど、全然今風の映画の作り方じゃないから、映画としてははっきり言って評価に値しないが、沖縄が恋しくなったときに観るべき映画は、絶対この映画なことは間違いないだろう。
今公開中の『さんかく山のマジルー』も観て、沖縄度を比べたくなっちゃった。

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ノーボーイズ、ノークライ

Noboysnocry
75点
原題: The Boat(ボート)
公式サイト: http://www.noboysnocry.com/index.html
映画館: 川崎チネチッタ(チネ4)
監督: キム・ヨンナム
出演: 妻夫木聡、ハ・ジョンウ、チャ・スヨン、徳永えり、イ・デヨン、キム・ブソン、貫地谷しほり
製作国: 日本、韓国(2009年)

〈ストーリー〉
韓国の釜山から日本の山口まで、夜な夜な小さなボートで運び屋をやっているヒョング(ハ・ジョンウ)。
山口の沖合から、彼のボートを招き入れるのは、何故か挨拶に「ヨボセヨ(もしもし)」というダサい亨(妻夫木聡)。
こんにちはは、「アンニョンハセヨ」で「ヨボセヨ」じゃないと何度説明しても、理解してくれない亨のことを"ヨボセヨ"とヒョングはバカにして呼び、日本でヤクザをする叔父の組からも亨はバカにされていた。
ある日、いつと違い、人間を日本に運ぶように依頼されたヒョング。
そこから今までの2人の関係が壊れ、人間としての表情が見え、お互い仲良くなっていく。
(公開されて間もないいため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
日本では、主役は妻夫木聡クンとなっているが、実際はヒョング役のハ・ジョンウ氏。
『チェイサー』での猟奇的な役もよかったけど、この半分チャランポランで、半分必死な役もすごい素敵。
一方相手役の妻夫木クンの役。
妻夫木クンがいけないというよりも、この役は、好青年なイメージの俳優さんより、もうちょっと悪い役もやったことある人のほうがよりよかったような気がする。
もちろん、妻夫木氏の演技がいけないわけじゃなくて、韓国語もかなり頑張って上手だったし(男の人から習ったのかと思ったら女の人からだったけど)、韓国語のセリフを話ながらの演技も完璧で上手なんだけど、彼が持つ普段の役のイメージから、この人が悪い人のわけがないと、日本人なら誰しも思ってしまう。
よって、悪人か善人かわからないような場面でも、日本人なら「当然、亨は善い人だろう」という先入観を持って観てしまうし、まあ脚本もそのとおり進むので問題ないかもしれないが、もっとまっさらな気持ちで観れないのが残念。
例えば『チェイサー』のハ・ジョンウ氏を観たとき、ハ・ジョンウ氏に対するイメージがまったく無いから、この人は次に何をしでかすかわからないから、ずっと緊張感を持って観ていられる。
でも、妻夫木氏の場合、ある程度「いい人」という先入観があるから、彼がたとえ実の妹を蹴ろうが何しようが、やっぱりいい人として観てしまう。
それでも、妹を蹴っちゃう妻夫木氏の汚れ役を観るだけですごかったんだけどね。
(と言いつつ、妻夫木クンって『クワイエットルームへようこそ』とか『闇の子供たち』で、まともじゃない変な役やってるか。でもそのときは主役じゃないからね)

何はともかく、この映画の主題は、ズバリ『家族』で、亨もヒョングも、誘拐されたチスも、みんな家族のことを思って、必至な行動に出る。
自分一人なら生きていくのが楽なのに、家族がいるために苦労し、家族のためなら何でもするという、日本的には曖昧な、韓国的には絶対的な愛を描いた直球系映画。

韓国映画ファンには物足りないかもしれないけど、韓国映画にこれから触れる人にはお勧めの韓国映画(的日本映画)。

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BALLAD 名もなき恋のうた

Ballad
80点
公式サイト: http://www.ballad-movie.jp/index.html
試写会場: よみうりホール(by 東宝様、いつもありがとうございます)
監督: 山崎貴
出演: 草なぎ剛、新垣結衣、武井証、筒井道隆、夏川結衣、香川京子、中村敦夫、大沢たかお
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
小学生の川上真一(武井証)は、学校でイジメを見て見ぬフリをしたり、親のケンカを聞かないようにして、いつも物事から逃げてばかりいる。
ある日、近所の川上の大クヌギの根元で古い手紙を見つけた瞬間、戦国時代の天成2年にタイムスリップしてしまう。
そこで、春日という小国の大将・井尻又兵衛(草なぎ剛)と、春日の御姫様・簾(新垣結衣)と出会う。
一方、行方不明になった真一を心配する良心(夏川結衣、筒井道隆)は、木の下にあった天成2年の真一から届いた手紙を元に、天成の時代に車でタイムスリップし、真一を助けに行く。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
原作の『クレヨンしんちゃん』の映画が面白かったということで、評判通り超面白かった。
今までタイムスリップ映画はいっぱいあったが、こんなにスンナリ昔の人に受け入れられた未来人はいないんじゃないだろうか。
みんな携帯電話や、デジカメ、カレーライスなど、ありとあらゆる未来の物を受け入れるばかりでなく、飲み食いしたり、車に乗ったり、自転車に乗ったり、本当にこんなことが実際あったら楽しいだろうという、子供目線のタイムスリップが描かれている。
さらに行先が、織田信長とか有名な武将じゃないところがいい。
春日とか実際あったかどうかもわからないような国じゃー、何があっても今の時代に影響ないわけだから、勝とうが負けようが関係ないし。
2時間12分と聞いて、長いかなーって思ったけど、全然長く感じなくてお勧め!

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湖のほとりで

Mizuumi
80点
原題: LA RAGAZZA DEL LAGO(湖の少女)
公式サイト: http://www.alcine-terran.com/lake/
映画館: 銀座テアトルシネマ
監督: アンドレア・モライヨーリ
出演: トニー・セルヴィッロ、ヴァレリア・ゴリノ、オメロ・アントヌッティ、ファブリツィオ・ジフーニ、ネッロ・マーシャ
製作国: イタリア(2007年)

〈ストーリー〉
幼い少女が、伝説のある湖で若い女性・アンナ(アレッシア・ピオヴォン)の死体を発見する。
死体の上には、少女と遊んでいた知的障害者の男性・マリオのジャケットがかかっていた。
サンツィオ刑事(トニー・セルヴィッロ)は、まずマリオを疑う。
次にアンナの恋人で、事件当日朝までいた恋人、娘を溺愛していたアンナの父親、血の繋がっていないアンナの姉、マリオの父親、アンナがベビーシッターをしていた夫妻など、次次に疑いをかけるが、誰を疑っても殺す理由がわからない。
一方サンツィオの私生活は、妻が痴ほう症になり、娘は反抗期で、こちらも行き詰っていた。
(まだ全国で公開されていないため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
イタリア映画って、あんまり映画館に観に行ったことが無いせいか、妙に新鮮だった。
だってドラマ性の高い映画なのに、ワイドなスクリーンのシネマスコープってすごくない?
さらに言葉がスペイン語に似ているから、ところどころヒアリングも出来て音声的にも結構楽しめた。
もっと楽しめるのはビジュアル。他では見ないような時間の交差のさせかた(特に最初の頃の湖での捜査の場面)が、すごく新鮮で、それ以外にも被害者の目線を、そのまま被害者を画面にオーバーラップして描くなど、結構新鮮だった。
もっといいのは、女優さん達。どの人をとっても美人ぞろいで、他のヨーロッパ映画じゃこうはいかない、さすがイタリア~!!(ちなみに男性陣も結構◎)
それに大きくなっても子供が親と住んでるっていう文化が、他の欧米諸国と違って、これまた新鮮。
痴呆性の妻の部分が何故必要なのかはわからないが、「アウェイ・フロム・ハー」みたいだった。
イタリア映画って、かつては日本でもよく公開されていたのに、最近はほとんど公開されないから、このヒットを機にもっと公開されるといいなあ。

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サブウェイ123 激突

Subway123
70点
原題: THE TAKING OF PELHAM 123(ペラム123乗っ取り)
公式サイト: http://www.sonypictures.jp/movies/thetakingofpelham123/
試写会場: 中野サンプラザ(via R様、いつもありがとうございます)
監督: トニー・スコット
出演: デンゼル・ワシントン、ジョン・トラヴォルタ、ジョン・タトゥーロ、ルイス・ガズマン、マイケル・リスポリ、ジェームズ・ガンドルフィーニ
製作国: アメリカ、イギリス(2009年)

〈ストーリー〉
ニューヨーク市地下鉄の元管理職・ガーバー(デンゼル・ワシントン)は、業者から賄賂を受け取った容疑で降格され、今は管制塔の司令官ををしていた。
すべてを完璧にこなすガーバーだったが、なぜかペラム123号が、予想外の場所で止まってしまい、応答しない。
何度も交信しようとするが、ようやく返信が来たとき、返事したのはRyder(ジョン・トラボルタ)と名乗る地下鉄ジャック犯だった。
地下鉄の1両目のみ切り離し、乗客を人質に取ったRyderは、ガーバーに1時間以内に1000万ドル持ってこないと、1分ごとに人質を殺すと宣言する。
一方、たまたま公証人となったガーバーは、ニューヨーク市警から共犯者として疑われ、Ryderと通信するうちに賄賂の罪を認めるハメに、、、。
私欲しか考えないような2人が、最後にとった行動は、、、、。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
タイトルがいきなり「PELHAM 123」と出て、Pelhamって何?と思ったら、地名のようで、その地を始発にする地下鉄の名前がこれらしい。日本の地下鉄以外は、番号で呼ばれるとよく言われるが、やっぱりプロの間では「銀座線」みたいに地名で呼んでいるのね。
友達からの前評判が良かっただけに、すごい期待して観たが、いかんせん犯人の意図が最後までわからなかった。
よくわからないが、"mortgage"とか"derivative"とか"fund"とか、今流行りのアメリカ発祥の金融用語がたくさん出てくるが、仕組みがわからない人間には、Ryderが結局何をしたかったのかわからなかった。
顧客から集めた2000万ドルのfundを使って、それを償還したかったの?それともわざとくらまして置いたものを膨らませて着服したかったの?
わからないので、誰か知っている人応えてください。

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ちゃんと伝える

Chanto
60点
公式サイト: http://chantsuta.gyao.jp/
試写会場: よみうりホール(via N様、いつもありがとうございます)
監督: 園子温
出演: AKIRA、伊藤歩、高岡蒼甫、高橋惠子、奥田瑛二
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
高校教師で、熱血サッカーコーチだった父(奥田瑛二)が、ガンで入院し、毎日病院にお見舞いに通う母(高橋惠子)に負担をかけないためにも、毎日会社を抜け出してお見舞いに通う史郎(AKIRA)。
ある日、父の主治医の勧めで、胃の検査を受けると、父親と同じガンが見つかった。しかも父親より悪化しているという。
父親より先に死ぬことになったら、ただでさえ親孝行して来なかった自分がさらに親不孝になってしまうと悩む史郎。
恋人の陽子(伊藤歩)や、親友の圭太(高岡蒼甫)にも本当のことが言えず、父が治ったら一緒に釣りに行く約束のことを考える史郎だった。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
「ちゃんと伝える」というタイトルを考えて、この映画で何を伝えたのか、私にはわからなかった。
ドラマチックなことは無く、淡々と進むせいか、いつクライマックスが来るのかと構えているウチに終わってしまった感じ。
チラシや、掲げた写真の中の光景が実は、とんでもない光景で、それが起こったとき正直あっけにとられた。
あんなことして、宗教的に許されるのか?と疑問だったが、あれは仏教的に許されるのか?
初七日まで、家族は肉や魚すら口にしてはいけないという敬虔な浄土真宗の家で育った私には、あまりにも衝撃的すぎてついて行けなかった。
逆に『おくりびと』みたいな映画ならついて行けるんだけど、、、。
キャストも、何故あの人が主人公なのか、よくわからなかった。恋人役も地味だし。地方っぽさを出したかったから?
ともかく、「なんで満島ひかりちゃんがこんなちょい役で出てんの?」っていうこと以外、まったく心に響かない映画でした。

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ホッタラケの島 遥と魔法の鏡

Hottarake
73点
公式サイト: http://www.hottarake.jp/index.html
試写会場: よみうりホール(by niftyI様、いつもありがとうございます)
監督: 佐藤信介
出演: 綾瀬はるか、戸田菜穂、大森南朋
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
幼い頃、母親(戸田菜穂)を亡くし、父と(大森南朋)二人暮らしの遥(綾瀬はるか)は、高校1年生になり、父親の存在がうっとおしく思っていた。
小さい頃母親にもらった形見の手鏡が、いつの間にかどこかにいってしまい、ふとさがしたくなり、母親に昔聞いた昔話のように、田舎のお稲荷さんに卵をお供えに行く。
そこで目にした、不思議なキツネ・テオの後を追いかけて行くと、突然見知らぬホッタラケだらけの世界に落ちてしまう。
そこは、本来人間が入ってはいけない世界だったが、テオにキーホルダーをあげるかわりに、自分の手鏡探しを手伝ってほしいと依頼する。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
フルCGのせいか、今までの日本のアニメともアメリカのアニメとも違う、妙にフニフニした動きだった。
何故か、父親の顔だけリアルで可愛げがなく、気持ち悪かったが、それ以外のキャラは普通だった。
いい加減で、何も世の中のことを考えていなかった少女が、お伽の世界に落ちて強くなるという話が、どことなく『千と千尋の神隠し』に似ているが、それ以前からよくある話なのだろう。
大切にしていたものがいつの間にかどこかに行っちゃったっていうものは、誰でも経験がある話だと思うが、本当にどこに行っちゃったんだろう?
ホッタラケの島が本当にあるなら、私も自分の宝物だったものを取り返したいわ。

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ココ・シャネル

Cocochanel
75点
原題: COCO CHANEL (ココ シャネル)
公式サイト: http://coco-chanel-movie.jp/index.html
映画館: 川崎チネチッタ(3)
監督: クリスチャン・デュゲイ
出演: シャーリー・マクレーン、バーボラ・ボブローヴァ、マルコム・マクダウェル、オリヴァー・シトリュック
製作国: アメリカ、イタリア、フランス(2008年)

〈ストーリー〉
幼いころ、母が死に、父から孤児院に入れられたガブリエル・シャネル(バーボラ・ボブローヴァ)は、18歳になり孤児院を出て、パリのブティックのお針子として働き始めた。
顧客からは、センスの良さが買われて人気だったが、資産家の軍人エチエンヌ(Sagamore Stévenin)と恋に落ち、彼の別荘があるロワイヤリュに住み始める。
エチエンヌが、嘘をつくのが気に入らなかったが、自分を家族に紹介してくれないことで、目が覚め、彼のもとを去る。
一人でパリのアパートの3階で帽子ブティックを開いたが、家賃も滞納する貧しさ。
そんな中、エチエンヌの親友で、ロワイヤリュ時代からココが気に入っていたボーイ・カペル(オリバー・シトリュック)が、資本を出すから一緒にビジネスを始めようとオファーする。
エチエンヌと違って、金持ちでもココに誠実だったボーイだったが、戦争が二人を引き裂く。
(公開直後のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
エンディング・クレジットが短く、これって劇場用映画じゃないんじゃない?って思ったら、やっぱりテレビ用ドラマだったみたい。
主演がシャーリー・マクレーンってことになっているが、それはネームバリューのためで、実際は若き日のココを演じるバーボラ・ボブローヴァが主演。
きれいで、魅力的で、フランス人じゃないみたいだけど、シャネル役にぴったり。
2人の恋人も善と悪がわかりやすい容姿で、誰がどうみても女性ならボーイを選ぶだろう。どうせ2人とも金持ちなら。
それにしてもHPのキャスト紹介に3人しか載っていないのは何故?私はボーイ役のひととかエチエンヌ役の人のことも詳しく知りたかったのに。
シャネルが年老いてからの部分は無くてもいいから、若い時にどうやって才能が開花したのか、もっと詳しく演じて欲しかった。
それは来月公開の『ココ・アヴァン・シャネル』のオドレイに期待しようっと。

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さそり

Sasori_2
65点
原題:蠍子(サソリ)
公式サイト: ナシ
映画館: 銀座シネパトス(3)
監督: ジョー・マー
出演: 水野美紀、ディラン・クォ、サム・リー、ブルース・リャン、エメ・ウォン、石橋凌、夏目ナナ
製作国: 香港、日本(2007年)

〈ストーリー〉
恋人のケンイチ(ディラン・クォ)と幸せな日々を送っていたナミ(水野美紀)は、ある日何者かが侵入し、脅され、ケンイチの妹を彼の目の前で殺してしまう。
刑務所に送られると、そこは弱肉強食の世界で、同部屋の人間と戦わないと生きていけない。
刑務所No.1の女(夏目ナナ)を倒し、見せしめにつるしあげに会い、そのまま死体として山に捨てられたところを、死体収集が趣味の男・Corpse collector(サイモン・ヤム)に拾われる。
Corpse collectorは武術の達人で、復讐を誓ったミナのために武術を教える。
武術が上達したミナは、元の世界に戻り、自分を殺人者に仕立てた人間を次々と殺していくが、、、。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
前半の刑務所のシーンはかなり苦痛でつまらなかったけど、後半はテンポよく、水野美紀のアクションも光ってかなり面白かった。
ってゆーか、サイモン・ヤム目当てで観に行っているのに、彼が出てくるまで長すぎて、出てきたときは「あっ、サイモン・ヤム出てたんだ!」ってびっくりするほど。
前半はお色気が売りみたいで、どこかで観たような女優さんが胸を見せて登場したけど、やっぱり日本の女優さんだったのね(しかもAV出身のようでした)。
さらに、水野美紀氏本人の声と、吹替えの人と、2種類あるのは何故でしょう?
石橋氏はすべて吹き替えでした。
こうなったら香港原音版が観たいわ!でも公開されていないのかしら?
日本映画だと観に行ったら、いきなりオープニングクレジットで「出品人」とか、すべて香港式クレジットで出てくるからびっくり。
無事、香港でも公開されることを祈っています。

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ぼくとママの黄色い自転車

Bokumama
60点
公式サイト: http://www.bokumama.jp/
試写会場: 九段会館(by allcinemaI様、いつもありがとうございます)
監督: 河野圭太
出演: 武井証、阿部サダヲ、西田尚美、甲本雅裕、ほっしゃん。、柄本明、鈴木砂羽、市毛良枝、鈴木京香
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
パリで勉強中のママ(鈴木京香)からの手紙を楽しみにしている小学生の大志(武井証)は、父親の一志(阿部サダヲ)と二人暮らし。
パパがたまに出張のときは、おば(西田尚美)の家で世話になっているが、おばのアルバムで、先日ママから送られてきた写真が古いものだと知る。
さらに父親の仕事場から、母からの本当の手紙が小豆島から来ていることを知った大志は、いとこの美緒(安部美央)に協力してもらって、一人で小豆島に行くことを決意する。
ママは何故自分に嘘をついているのかを知るために。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
ストーリー自体は悪くないが、出演者の演技が下手すぎて、オーバーアクションだったりで、そのため映画に入りこめなかった。
鈴木京香は、『重力ピエロ』に続いて結構酷な役をやっているが、どっちもうまく演じてて好感を持った。すっかりママ役のイメージが固定したみたい。
阿部サダオの父親役っていうか真面目な役観るのも初めてで、結構面白かった。
一番楽しかったのは、関西弁のおませな女の子。もっと自然に話すとさらによかったが、あのオーバーアクションは監督の演出か?
主役の男の子が感情的になる場面が一番オーバーアクションで、ここまで来ると監督の好みだとしか思えなかった。
2時間サスペンスドラマ並みに小豆島の観光ポイントが効率良く出てきて、中にはドラマ『ラブレター』に出てきた島もあって、小豆島に行きたくなること間違いなし。

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G.I.ジョー

Gijoe
70点
原題: G.I. Joe: The Rise of Cobra (G.I.ジョー、コブラの決起)
公式サイト: http://www.gi-j.jp/
映画館: 川崎チネチッタ(11)
監督: スティーヴン・ソマーズ
出演: チャニング・テイタム、シエナ・ミラー、イ・ビョンホン、レイチェル・ニコルズ、マーロン・ウェイアンズ、デニス・クエイド
製作国: アメリカ(2009年)

〈ストーリー〉
NATO軍に属するデューク(チャニング・テイタム)とリップ・コード(マーロン・ウェイアンズ)は、NATOが世界の武器の7割を開発しているMARS社に依頼して開発した、新型兵器ナノマイトを目的地まで運ぶ任務についた。
しかし途中で、驚異的な武器を持つコブラ軍に襲われ、ナノマイトが奪われそうになったところをG.I.ジョーたちに助けられる。
その後、デュークのかつての恋人で今はコブラにいるバロネス(シエナ・ミラー)とストームシャドー(イ・ビョンホン)にナノマイトを奪われ、パリでとんでもないことが起こるが、、、。
(公開直後のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
ダンナ曰く『スター・トレック』に酷似だそう。
私はと言えば、映画よりも観客の年齢層の高さに驚いた。
イ・ビョンホン目当てのおばさんが多いかと思いきや、一人で来ているシルバー層男性が多数。何故?
肝心のイ・ビョンホンは『I Come with The Rain』のときは、普段のイ・ビョンホンっぽかったけど、こっちはまるで『リーサル・ウェポン』に出演したときのジェット・リーみたいだった。
ジェット・リーより出番が少ない分、ハリウッドデビュー作のわりには、ちょっとかわいそう。
また韓国でいい映画いっぱい撮ってね。

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男と女の不都合な真実

Uglytruth
55点
原題: The Ugly Truth (醜い真実)
公式サイト: http://www.sonypictures.jp/movies/theuglytruth/
試写会場: 東商ホール(by シネマNAVI様、TSUTAYA様、いつもありがとうございます)
監督: ロバート・ルケティック
出演: キャサリン・ハイグル、ジェラルド・バトラー、シェリル・ハインズ、ジョン・マイケル・ビギンズ、ニック・シャーシー、エリック・ウィンター、ケヴィン・コノリー
製作国: アメリカ(2009年)

〈ストーリー〉
サクラメントの地方局で、モーニングショーのプロデューサーとして働くアビー(キャサリン・ハイグル)は、美人だが、男が嫌う要素(仕切り屋で可愛くないなど)を沢山持っているため、恋人募集中。
いつもネットで、彼女の10の条件に合うデート相手を見つけては、会うものの、結局男から嫌われて恋に至らない。
そんな中、ケーブルTV番組ながら、男の本音を汚い言葉でズバズバ言って視聴率を稼いでいた男・マイク(ジェラルド・バトラー)が、アビーの番組に入ることになる。
当初、徹底的にマイクを嫌っていたアビーだったが、彼の助言に従って目下意中の男性・コリン(ジョン・マイケル・ビギンズ)へのアピールの仕方を教わり、無事コリンといい仲になるが、、、。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
ただでさえ内容が『そんな彼なら捨てちゃえば?』に似ているのに、しょっぱなからその映画に出演していた男性が、まったく同じシチュエーションで登場するのには面喰った。
出演者もキャスティング担当者も、もうちょっと考えればいいのに。
ストーリー自体も、先が読めそうな内容で、目新しさがないのがガッカリ。
ジェラルド・バトラーって、なんで普通の役させると、こんなに冴えないんだろう。一緒に行った友達なんか、彼だってわからなかったぐらい。
マイクの甥っ子のエピソードって必要なのかな?
あの子供のエピソード入れるくらいなら、アビーのアシスタントの女の子をもうちょっと使ったほうがよかったような。
この程度のラブコメじゃあ、いまどきヒットは難しい。
もうちょっとジェラルド・バトラーを脱がせるとかしないとね。

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映画は映画だ

Movieismovie
75点
原題:영화는영화다(映画は映画だ)
公式サイト: http://www.eiga-eiga.jp/
映画館: 銀座シネパトス(1)
監督: チャン・フン
出演: ソ・ジソブ、カン・ジファン、ホン・スヒョン
製作国: 韓国(2008年)

〈ストーリー〉
かつて映画俳優を目指していたヤクザのガンペ(ソ・ジソプ)は、今でも映画が好きでヤクザ映画を観ては俳優の演技の下手さをバカにしていた。
一方、性格が荒くて共演者をケガさせ、誰も共演したがらない俳優のスタ(カン・ジファン)は、他に頼む相手がいなくなりガンペに共演を頼む。
いざ、俳優をやってみると、観るのと演じるのは大違いで、結構大変さがわかったガンペ。
一方、本業のほうでは、自分が慕う会長の裁判が迫っていた。
会長を陥れようとしたキム社長を殺せと命じられたにもかかわらず、俳優業をやるうちに心境に変化が出たガンペは、殺さずに逃がす。
それが命取りになり、社長が舞い戻り会長の相手の証言人となると言いだし、ガンペは窮地に立たされ、撮影中の映画を降りる。
しかしガンペはキム社長の手下につかまり、今度は情をかけて逃がしてもらい、撮影に舞い戻る。
真剣勝負でラストシーンを無事撮り終えたガンペは、「俳優らしくなったな」とスタを賞賛する。
憧れだった映画を撮り終わったガンペが望んだのは、ヤクザとして生きる道だった。

〈感想〉
一旦、東京での上映は終わっていたが、目下銀座シネパトスで上映中で、今週までと知り、レディースデーに慌てて観に行った。
相変わらずの韓流好きのオバさんが多くて、ちょっと面喰ったが、それはそれ。
韓国映画がどのように撮られているのか、裏方が垣間見れて面白かった。
「立ち回り」という言葉は、そのまま韓国に輸入されたみたいで、ウドンやオデン以外にも、韓国語になっている日本語があるのを知って、ちょっと嬉しかった。
映画だけじゃなくて、日本と比べて所属事務所がいい加減なところが多いと聞いている、韓国の芸能事務所の事情も知れて、興味ある。ちょうど東方神器が事務所問題で揺れているときだけにね。
それよりも、ガンペ役の人、確かに格好いいし、演技も上手い。
韓国人らしく一重まぶたなのもいいし、当然モムチャンだし。
さらに登場する女優さん2人も、Typical韓国人女優さん。せめてスタの恋人役には、もうちょっと一般人風な自然体な女優さんを使ってほしかったが、韓国にはそんな女優さんいないのかしら?
ソ・ジソプさんは、これからちょっと注目して見ようっと。

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ウルヴァリン:X-MEN ZERO

Xmen_wolverine
80点
原題: X-Men Origins: Wolverine (X-メンの起源:ウルヴァリン)
公式サイト: http://movies.foxjapan.com/wolverine/
試写会場: 九段会館(by cinemacafe様、いつもありがとうございます)
監督: ギャヴィン・フッド
出演: ヒュー・ジャックマン、ライアン・レイノルズ、リーヴ・シュレイバー、ドミニク・モナハン、リン・コリンズ
製作国: アメリカ(2009年)

〈ストーリー〉
幼いローガン(ヒュー・ジャックマン)は毎晩熱を出すひ弱な子供。優しい父親の愛をいっぱい受けて育ったが、ある日実の父親だと名乗る男に父を殺されてしまう。
その時怒りで、指の間から角が出るようになり、実の親を殺してしまう。
実の親の子供のビクター(ライアン・レイノルズ)、すなわりローガンの血のつながった兄とともに、その場から逃げた二人は、同じミュータント同志、その不死身で治癒能力がある体を生かし1世紀近くも、ありとあらゆる戦争に加担して功績を挙げて来た。
ある日、米軍特殊部隊を作るストライカー(ダニー・ヒューストン)に誘われ、ミュータントだけで編成された部隊でナイジェリアにある鉱石を取りに行くが、その非平和的なやり方にうんざりしたローガンは、特殊部隊を抜けてしまう。
カナダで林業で働きならが、愛する女性ケイラ(リン・コリンズ)と暮らしていたローガンに、再び魔の手が忍び寄る。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
X-Menが生まれた理由を描くということで、前作を観てもチンプンカンプンだった私には、すごくわかりやすくて楽しめた作品だった。
前作を観たときは、まだヒュー・ジャックマンも知らなかったが、今回は彼の作品をたくさん観た後だったので、いかにいつもとキャラクターが違って作り込んでいるかよくわかったし、ナイスバディが堪能できるのも魅力。
ミュータントの遺伝子を組み合わせるという発想も面白いし、私的にはヒットするんじゃないかと思う。
ただ相変わらずヒロインがイマイチ美しくなくて、思い入れできないのよね。
それから兄弟愛ももっと素直に描いてもいいのに。
ってゆーか、あのお兄ちゃん、実はローガンが人間の愛を受けて育ったことに嫉妬しているんじゃないの?本当はお兄ちゃんも愛が欲しいんじゃないの。

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トランスポーター3 アンリミテッド

Transporter3
85点
原題: Transporter 3 (運び屋3)
公式サイト: http://tp3.asmik-ace.co.jp/
試写会場: 一ツ橋ホール(by Movie Highway様、いつもありがとうございます)
監督: オリヴィエ・メガトン
出演: ジェイソン・ステイサム、ロバート・ネッパー、エリック・エブアニー、ナタリーア・ルダコワ
製作国: フランス(2008年)

〈ストーリー〉
タルコニ警部(フランソワ・ベルレアン)と一緒にのんびりボートで釣りを楽しむフランク(ジェイソン・ステイサム)の家に、仲間のトランスポーターが車で突っ込んで来た。
車から救出された仲間は、救急車もろとも爆破して死んでしまう。
車に残った謎の女性・ヴァレンティーナ(ナタリーナ・ルダコワ)とともに、新しいトランスポータとして目的地まで荷物を届けざるをえなくなったフランク。
しかし、フランクとヴァレンティーナの腕には、車から7.5m離れると起爆剤が起動するブレスレットがつけられた。
実はフランクが運ぶ物の裏には、ある国家の安全を揺るがす問題が含まれていた。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
シリーズ第2作は見なかったが、3作目をみて、久々のリュック・ベッソン節に酔いしれた。
特に水の中から、車もろとも脱出するフランクの技は、リュック・ベッソンならでは。
水の中でのサバイバル方法を描かせたら、リュック・ベッソンの右に出るものはこの世にいないだろう。
さらに、ヴァレンティーナの首の後ろに描かれた「安」のタトゥーがまた粋だ。
最初「安」の文字を見たとき「なんで、cheapなの?」って思ったけど、その後何度かヴァレンティーナが発する「safe」の意味だと納得。漢字すらも有効に使っている、リュック・ベッソンには、アメリカ映画には無い奥深さがあって感銘。
唯一のマイナス点は、ニヒルで孤独なフランクの生活が危うくなりそうな結末。
フランクは、今まで通り、心は熱くても、表向きはクールな筋肉野郎のままでいて欲しいです。

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色即ぜねれいしょん

Shikisoku
10点
公式サイト: http://shikisoku.jp/indexp.html
試写会場: テアトルタイムズスクエア(by TOKYO FM様、いつもありがとうございます)
監督: 佐藤東弥
出演: 渡辺大知、堀ちえみ、リリー・フランキー、臼田あさ美、森田直幸、森岡龍、石橋杏奈、岸田繁、峯田和伸
製作国: 日本(2009年)

〈ストーリー〉
時代は、1974年。
京都の仏教系私立高校に通う乾ジュン(渡辺大知)は、典型的な中流家庭に育ち、優しくて美人な母(堀ちえみ)や、きちんとした父(リリー・フランキー)の両親から愛情いっぱい受けて、何ひとつ不自由ないのが悩みの、普通の高校一年生。
小学時代の同級生・足立恭子(石橋杏奈)にずっと片思いしているが、告白できず妄想ばかりを抱く毎日。
クラスメートの文系男子の仲間3人と一緒に、夏休みにフリーセックスのユースホステルがある隠岐の島に行くことにした。
そこで、ノーブラの美女・オリーブ(臼田あさ美)と出会い、淡い期待を抱くが、、、。
(公開前のためストーリーはここまで)

〈感想〉
1974年に高校1年生の男子ということで、まさにダンナと同い年の高校生を描いた作品。
私も当時の年代を覚えているが、ここまでフリーセックスという言葉が世間で使われていたかどうか疑問。
その前に、この映画、テーマは何なの????
セックスするでもなく、音楽が素晴らしいわけでもなく、、、、。
なんとなく『パッチギ』風でもあり、主題が全然違う。
映画として、何が言いたいのかわからないまま、当時の青春画像風(制作者の想像)の物語が進み、途中で飽きてきて時計ばかりが気になった。
出演者は、飾りっけがなくて、ドキュメンタリー風にも見えて作り方次第では、もっといい作品になったかもしれないのに。
今の若い人が観ると、自分たちの親世代の青春画像として新鮮に映るのかなあ。

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人生に乾杯!

Konyec
70点
原題:Konyec(終わった)
公式サイト: http://www.alcine-terran.com/kanpai/
映画館: 川崎チネチッタ(チネ4)
監督: ガーボル・ロホニ
声の出演: エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ、ユディト・シェル、ゾルターン・シュミエド
製作国: ハンガリー(2007年)

〈ストーリー〉
かつて共産党で運転手をしていた81歳のエミル(エミル・ケレシュ)と70歳のヘディ(テリ・フェルディ)は、月4万フォリントの年金では生活もままならず、3か月も家賃を滞納していた。
かつてエミルがヘディに送ったダイヤのイヤリングを抵当に出すか、エミルがロシア人からもらった愛車のチャイカを抵当に入れるかでもめたが、結局ヘディがダイヤを取立人に渡してしまう。
やるせなくなったエミルは、夜中にチャイカとともに銃を持って出かけ、郵便局に銀行強盗に押し入る。
その後、ガソリンスタンドにも強盗に入ったエミルは、警察官のアギ(ユディト・シェル)とアンドル(ゾルターン・シュミエド)のペアに追われることになる。
実は、アギとアンドルは交際していたが、アンドルがストリップショーに出かけたことが原因で、アギから見放されていた。
(まだ全国で公開されていないためストーリーはここまで)

〈感想〉
年金で生活ができずに強盗に走っちゃうおじいさんの気持ち、年金問題で揺れる日本人にはちっとも笑えない話。
そのせいか、ミニシターで大ヒットしたみたいで、行きつけの川崎チネチッタでも緊急公開され、今日の映画の日の土曜日も一人で映画館に来たらしき映画好きで混雑していた。
俳優さんたちがあんまり格好よくないせいか、全体的に話しに花が無いのが残念だが、滅多に知ることが出来ないハンガリーという国の事情が垣間見れるのが面白い。
共産主義を夢見ていたのに、今となっては自由主義国家になってしまい、物価が上がって老人が年金で過ごせないんだろうとか、アパートが日本の団地並みに狭かったり、警察の捜査機器もなんだか一昔前のものみたいだったり、、、。
ただ、最後にエミルが言った「僕が何のために強盗したと思っているんだ」という問いかけの答えは、わからなかった。
ひょっとして、あのお金って誰かに託されているの?

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