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アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン

Icomewiththerain
72点
公式サイト: http://icome.gyao.jp/
映画館: TOHOシネマズ横浜(1)
監督: トラン・アン・ユン
出演: 木村拓哉、イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネット、ショーン・ユー、トラン・ヌー・イェン・ケー
製作国: フランス(2009年)

〈ストーリー〉
元警官で、現在探偵をしているクライン(ジョシュ・ハートネット)は、世界一の製薬会社社長から息子のシタオ(木村拓哉)を探すように頼まれた。
シタオはフィリピンのミンダナオ島で、孤児を集めて世話しているという情報を得てフィリピンに来るが、そこにいた元シタオを追って来た探偵から、シタオは現地人に殺されたはずだが、香港でシタオ一家の墓に花を上げた人物がいると聞く。
香港まで追ってきたクラインは、警官時代の仲間で香港の警部メンジー(ショーン・ユー)の助けを借りてシタオを探そうとするが、メンジーの頭は香港で幅をきかせているヤクザのス・ドンポ(イ・ビョンホン)を追うことでいっぱいだった。
ス・ドンポの女リリー(トラン・ヌー・イェン・ケー)が人質として連れ去られたところを助けたシタオは、ドンポからも追われる身となる。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

〈感想〉
TOHOシネマズとかのメジャーシネコンで上映するような映画じゃないと思うが、普段アート系の映画を観ない人も興味を持ってくれたということで、キムタクとイ・ビョンホンの功績ってすごい。
なんせレディースデーとはいえ300人以上入る劇場は、前ブロック以外満席!
しかし、観た人のほとんどは映画の内容が理解できなかったようだ。
最初私も何がいいたいのかわからなくてつまらなかったが、クラインが過去につかまえた連続殺人犯と、シタオの体の傷がリンクするあたりからだんだん面白くなって来た。
結局私が期待したようなエンディングではなかったが、全員がほぼ救われる形のいわゆるハッピーエンドで終わるのはいいかも。
ただイ・ビョンホンの存在は謎のまま。せっかく彼が出てんだから、拷問のシーンはもっとグロくしたほうがリアルでよかったのに、、、、(『美しい夜、残酷な朝』みたいに)。
それからショーン・ユー、せっかくセリフがいっぱいあるのに、何もしないままフェードアウト。やけに大人になった顔がちょっとがっかりだったが、彼目当てで観にいったのにいいところなしで残念。
それにしても、監督。配役間違えてない?イ・ビョンホン以外の役がみんな似合わないカンジがした。
キムタクがクラインで、ジョシュがメンジーで、シタオがショーン・ユーだとイメージに合うような気がするんだけど、それだと世界的に売れないからダメなのかしら。

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以下、一晩、映画の内容について考えてからの追記。
まず、この映画のキーワードは「汚染」と「浄化」だと思う。
冒頭から、「汚染」が怖くて外にまったく出れないシタオの父親が登場し、次にクラインが追い詰める連続犯は、外で生活していながら「汚染」されてて、その汚染を浄化する手段として、人を殺して彫刻という美しい形に変える。
一方、徹底的に浄化の作業を行っているのがシタオだ。世間の病気(汚染)を自分の体に移し、不思議な力で浄化して、自身は再生する。
そしてス・ドンホは、汚染そのもの。回りも汚染して行くのが彼の役目だ。
よって、浄化能力を持つシタオが怖い。シタオがドンホに向かって言う"Don't be afraid of me"というセリフは、冒頭で父親が言った"I'm afraid of contamination"と対になっているセリフ。
そして"People like you are afraid of me"の"People like you"にあたるのが、「汚染された人間」つまりドンホだ。
この汚染が、大気汚染などの自然現象を言っているのか、人間の心の病を表しているのかは定かではないが、肝心のタイトル"I come with the rain"の"I"は、雨の中に汚染物質が含まれているということで、多分「汚染」の意味ではないのか。そうするとすべてのつじつまが合う。

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