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ミス・ポター

Misspotter
72点
原題: Miss Potter(ポッター嬢)
公式サイト: http://www.excite.co.jp/cinema/miss-potter/
試写会場: 明治安田生命ホール(by ChouChou via mixi)
監督: クリス・ヌーナン
主演: レニー・ゼルウィガー 、 ユアン・マクレガー 、 エミリー・ワトソン 、 ビル・パターソン 、 バーバラ・フリン
製作国:イギリス=アメリカ(2007年)

<ストーリー>
20世紀初頭、まだ女性が職業を持つことなどありえない時代のイギリス。
上流階級の家に育ったビアトリクス(レニー・ゼルウィガー)は、小さい頃から動物の絵を書いて物語を想像するのが大好きで、男性に興味が無いため30歳を過ぎても独身のままだった。
ある日自分の書いた絵を出版社に売り込むと、本にしてくれるとのこと。
実は出版社の経営者が末っ子の弟が出版社で働きたいと言い出したため、彼の最初の編集担当をビアトリクスにして、失敗させてあきらめさせるつもりだった。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
94分という短さゆえにお話がテンポよくトントンと進んで行き、あまり一瞬一瞬を味わっていられなかった。
それでも夢のようなストーリーが、本当にあった話だなんて信じられない。
これが事実だということは、本当はそうじゃなかったらいいのに、と思われる事件が起こることからわかる。
もっとハッピーなままのストーリーだったらいいのに、やっぱり事実は曲げられないからしょうがないよね。

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夜の上海

Longestnightinshanghai
60点
原題: 夜。上海(The longest night in Shanghai[上海の一番長い夜])
公式サイト: http://www.yorunoshanghai.com/
試写会場: ヤクルトホール(by 朝日新聞「どらど」)
監督: チャン・イーバイ
主演: 本木雅弘 、ヴィッキー・チャオ 、西田尚美 、塚本高史 、ディラン・クォ 、和田聰宏
製作国:中国=日本(2007年)

<ストーリー>
音楽祭の仕事のために上海に来たトップヘアメイクアーティストの水島(本木雅弘)。長年仕事と私生活を共にする恋人・美帆(西田尚美)と最近うまく行っていなくて、かつ恋人に新しい男(塚本高史)の存在が見え隠れし、人生の迷子になっていた。音楽祭終了後、上海の街をひとりで歩いているうちに今度は現実でも迷子になってしまう。公園で胡弓を聞いているうちに、乱暴な運転をするタクシーにはねられた水島。水島を跳ねた運転手は、リンシー(ヴィッキー・チャオ)。荒っぽい運転でしょっちゅう車をぶつけるが、事故ると整備工場のドンドン(ディラン・クオ)に会えるため事故ることを楽しみにしている一風変わった女性だった。日本人の水島が金づるだと思い、町を観光案内するリンシーにドンドンからかかって来た電話で、ドンドンが明日結婚することを告げられる。水島同様人生の迷子になってしまったリンシー、、、、。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
出演者だけを見ていると、日本映画かと勘違いしてしまうが、実際の作品を観ると100%中国映画。
何を持って映画の国籍を決めるかというと、間(ま)だ。
いくら出演者が日本人ばかりでも、間の取り方が、まったくもって中国っぽい。
また中国は音声を同時録音しないせいか、映像とセリフが合っていない箇所がたくさん見受けられ、普通の日本映画のように観てしまったら違和感を感じてしまった。
でも、もともと純粋な中国映画だと思って観れば、ロマンティックな描き方とかありえない想定とか結構楽しめる。
もっとすごいのは竹中直人。登場人物的には、まったく重要な人物では無いが、彼の演技は中国とか日本とか言う国境をすべて越えて、竹中直人そのもので映画にすっぽりおさまっている。ある意味、高倉健がハリウッド映画に出ても健さん以外の何者でも無いのと非常に似ている!
昔から好きだったけど、やっぱり竹中直人ってすごーい。

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スピードマスター

Speedmaster
68点
公式サイト: http://www.speedmaster-movie.jp/
映画館: 川崎チネチッタ
劇場:チネ10
監督: 須賀大観
主演: 中村俊介 、内田朝陽 、北乃きい 、鮎貝健 、阿井莉沙 、脇阪寿一
製作国: 日本(2007年)

<ストーリー>
極東のとある国の田舎町に、ある日どこからか男が流れて来た。
自動車整備会社社長を父に持つ勇弥(内田朝陽)は、ストリートレースで負け知らずで、今日も勝利し上機嫌だった。
しかし、そこに同じ自動車整備屋の娘桜井まひる(北乃きい)が自分の車の写真を撮っているのを見つけ、彼女を仲間とともに袋叩きにしようとする。
そこに流れ者の男が助けに入る。彼の名はハヤト(中村俊介)。
父が病気で自動車整備の仕事ができなくなったまひるは、ハヤトの整備士としての腕を見込んで自分の家で働いてくれと頼み、ハヤトは承諾する。
しかしハヤトの本当の招待は整備工などではなかった。
(公開初日のためストーリーはここまで)

<感想>
これまでまったく見るつもりはなかったが、初日舞台挨拶があるので観に行った。
路上レースの映画ってことで、どうしても『頭文字D』みたいな映画かと思っていたが、『頭文字D』はカーブを曲がる技術を競っている走りやなのに対して、この映画はいかに車をチューンナップしてまっすぐの道で早く走るかということがテーマ。
車を運転する人間としては、やっぱりヘアピンカーブを早く曲がるほうがカーレース的には血が騒いでしまうから、その点は『頭文字D』のほうが面白いかな。
でも、この映画は車をチューンナップする過程を映画の中で紹介してくれるので、車内部のことのお勉強になる。
びっくりしたのは、ダイビングのタンクとしても使うニトロ(ナイトロックス)を使うこと。どうもニトロの空気をエンジンに送って爆発的に燃やすことにより、車が瞬間的に早くなるらしい。
エンジンのオーバーホールみたいな過程も見れて面白い。
その他、各キャラがまるでマンガみたいにありえなくて、見てて面白い。特に勇弥役の内田朝陽のなりきりキャラぶりはすごかった。
主人公の中村俊介は、ほとんどセリフが無いといってもいいくらいしゃべらない、主人公なのに変な役。
上映後の挨拶でも、本人がそのことについて話してて、映画では無口だったのに挨拶では「僕いつもベラベラしゃべる役が多いんで、、、、」とベラベラしゃべってた。
大ヒットする映画とはとても思えないが、車好きの人にはお勧めかも。

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ミルコの光

Rossocomeilcielo
73点
原題: Rosso Come Il Cielo(空のように赤く)
公式サイト: http://www.mirco-hikari.com/
試写会場: イイノホール(by mixi仲間のBさん)
監督: クリスティアーノ・ボルトーネ
主演: ルカ・カプリオッティ、パオロ・サッサネッリ、マルコ・コッチ、シモーネ・コロンバリ
製作国:イタリア(2005年)

<ストーリー>
ときは1970年代。ピサの近くの村に住む映画が大好きな少年・ミルコ(ルカ・カプリオッティ)は、家にテレビも無い貧しい家庭に育ったが、両親から愛情をたっぷり受けテレビが無くてもシネマで映画を見に行くのが大好きな少年だった。
ある日、家に飾ってあった猟銃を触っていてそれが事故で暴発し、目を傷つけてしまったミルコ。
なんとか小学校卒業までは地元の普通の小学校に通わせたいと言う両親の願いもむなしく、当時法律で盲人は盲学校に行くように定められており、ミルコは家から離れたジェノバにある寄宿学校に入れられてしまった。
最初は自分は全盲でなく、光は見えると他の子達同様従順な姿勢をしめすのを嫌っていたミルコだが、ある日テープレコーダ機を発見したことから、彼の暗闇だった人生は一変して想像力豊かな世界へと変貌して行く。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
ストーリー自体は、なんとなく先が見えてしまう、平たく言ってしまえばなんでもない作り。
でも、これが事実を元にしたストーリーで、主人公の盲目の彼が今でもイタリアの映画界で活躍しているということを知れば、映画の見方も変わるというもの。
現代のイタリア映画はともかく、かつてのイタリア映画は日本と同じ敗戦国のせいか、映画の中に出てくる人物の貧しさが、まさに日本人の貧しさと酷似していて、ヨーロッパ映画の中でもイタリア映画だけは群を抜いて日本人にシンパシーを感じさせた部分があったと思う。
しかし、この映画を見てちょっとびっくりしたのは、1970年代でテレビが無い家は多分日本には皆無だったと思うが、イタリアではまだ存在したこと。
そういえば、私が○○時代を過ごした1970年代は、イタリアリラがものすごい高騰して、当時私と同い年だった映画の主人公のお小遣いが5000リラ(私の小遣いは5000円で、彼女とほぼ同じ額だった)と「スクリーン」誌のインタビューで言っていたのに、その2年後には5000リラが500円になっていたっけ。
よくわからないけど、つまりイタリアにとっての1970年代は、この映画の中にもあるように、デモがたくさん起こって、国民が色んな権利を国から勝ち取っていた時代なんでしょうね。
ところで、ネタばれになっちゃいますが、タイトルの「空のような赤」は映画の場面では出てきません。言葉の例えです。それともミルコの気持ちやデモを表しているのかな。ともかくRosso(赤)がテーマの映画です。

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スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ

Django
62点
公式サイト: http://www.sonypictures.jp/movies/sukiyakiwesterndjango/index.html
試写会場: 有楽町朝日ホール(完成披露試写会 by cinemawalker from Sさん)
監督: 三池崇史
主演: 伊藤英明 、佐藤浩市 、伊勢谷友介 、桃井かおり 、香川照之 、石橋貴明 、安藤政信 、木村佳乃 、松重豊 、塩見三省 、石橋蓮司 、堺雅人 、田中要次 、小栗旬 、内田流果 、クエンティン・タランティーノ
製作国:日本(2007年)

<ストーリー>
昔、金を狙って平家と源氏の落ち武者荒くれどもが集まった村に、一人の早撃ちガンマン(伊藤英明)がやって来た。
赤い源氏(佐藤幸市)と、白い平家の清盛(伊勢谷友介)は、お互いにガンマンを自分の味方につけようとする。
今は源氏の側についている元の村のシェリフ(香川照之)が、とりあえずガンマンを引き取ったバーの女(桃井かおり)のもとにガンマンを誘いに行くが、シェリフは源氏を裏切りガンマンを平家側に連れていく。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
何故か全編英語のセリフという変わった設定。
しかも、平家と源氏なのに時代がいつなのか全然わからない、変わった映画。
出演者の面々が私の大好きな俳優さんたちばかりなので、ずっと前から完成作品を楽しみにしていた。
しかし、いくら字幕がついているからと言っても出演者の方々のあまりにも理解不能な英語に頭が大混乱し、ちっとも映画が楽しめなかった。
日本人だけでなく、タランティーノ氏も一風変わったしゃべり方をするため、やっぱり理解不能(彼がしゃべった唯一の日本語のセリフも理解不能)。
ただでさえ難解な映画なんだから、せめてセリフぐらい日本語にして欲しかった。
この後ベルリンやトロントの映画祭に出品されるらしいが、まさか英語字幕無しで上映するのかな?せっかくいい(かもしれない)映画なのに、それじゃあ審査員が理解不能になっちゃうから絶対字幕付けてください。
約2名の英語以外は、もう聞くに堪えられません!!!
ということで、たとえ英語だろうがフランス語だろうが中国語だろうがまったく何語かわからず字幕のみで映画を楽しめる人(多分日本人の95%以上はそうだと思うけど)以外にはお勧めできない映画です。

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TAXI(4)

Taxi4
68点
原題: T4Xi
公式サイト: www.taxi4.jp
試写会場: 日本青年会館(日本語吹替え版ジャパン・プレミア by 日本放送)
監督: ジェラール・クラヴジック
主演: サミー・ナセリ 、フレデリック・ディファンタール 、ベルナール・ファルシー 、エマ・シェーベルイ=ヴィークルンド 、エドュアルド・モントート 、ジャン=クリストフ・ブヴェ
製作国:フランス(2007年)

<ストーリー>
ベルギーから凶悪犯がマルセイユ警察に送られて来た。
明日の朝、次の輸送先に送るまで凶悪犯を警察署内で保護しなくてはいけなくなったエミリアンは、妻のペトラが潜入捜査中でいないため、子供を親友でタクシー運転手のダニエルに預ける。
しかし、凶悪犯の上手な話にだまされたエミリアンは凶悪犯を解放してしまう。
警官をクビになったエミリアンは汚名挽回のために、ダニエルとともに犯人たちを追ってモナコの銀行までやってきた。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
フランス映画と思えないほど、アホらしくて何も考えなくてもいい映画。
吹替え版で観たから、本編のフランス語がどれだけマヌケなセリフになっているかわからないけど、こんなバカな警察が本当にこの世に存在したら恐ろしい。
アメリカのおバカ映画と違って、人種差別的なところもないし、おバカな中にもヨーロッパの香りはするけど。
車のスピード感がとっても爽快だからもうちょっと走っているシーンが観たかったなあ。
脚本はリュック・ベッソン自らが手がけているようだが、『アーサーとミニモイ』を作ってみたり、彼の頭はどうなっているんだろう?
夏で頭がボケて、何も考えたくないときにお勧めの一本。

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Life 天国で君に逢えたら

Life
69点
公式サイト: http://www.life-tenkimi.jp/index.html
試写会場: 新宿厚生年金会館(by 文化放送)
監督: 新城毅彦
主演: 大沢たかお、伊東美咲、真矢みき、袴田吉彦、川島海荷
製作国:日本(2007年)

<ストーリー>
プロウィンドサーファーの飯島夏樹(大沢たかお)と妻の寛子(伊東美咲)は、試合のためにドサ周りの毎日で、夏樹が試合に勝てないため、電気も止められ家賃滞納で家を追い出されるような苦労続きの日々だった。
今度で最後と決めたオーストラリアのワールドカップで優勝した夏樹は、寛子のお腹の子供と寛子に、二人の手を一生絶対離さないと約束する。
その後、勝利が続きお金にもゆとりができ4人の子供にも恵まれ、順風満帆な生活に見えたが長女の小夏はほとんど家にいなくて家族をかえりみない夏樹に反発心を持つようになっていた。
ある日、父に反抗して家を出て公園の木に立てこもる小夏を迎えにいった夏樹は突然倒れる。
ハワイの病院では手におえないため、日本で精密検査を受けると、夏樹のお腹には大きな腫瘍が出来ていた。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
映画を見る前から、ストーリーがだいたい想像できたので、あんまり期待せずに観た。
相変わらず伊東三咲は、この役に不向きだと思ったけど(彼女、美人なのにどんな役やっても似合わないのは何故?)。
前半は想像どおりの展開。
でも後半の部分の、夏樹さんの言葉で心にジーンと来るものが多々あり、そんな風に人間って最後を迎えられたらいいなあと思った。
映画で使われたシーンは実際にあったことと同じようで、特に2人でウィンドサーフィンにウェディングドレスのまま乗るシーンも実際にあったことみたいで、こんなに映画みたいな人生を本当に歩んでいらして、夫を亡くしても気丈に映画化を承諾した寛子さんには感服。私なら絶対OKって言えないような気がする。

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アーサーとミニモイの不思議な国

Aurther_minimoi
72点
原題: ARTHUR ET LES MINIMOYS(アーサーとミニモイ)
公式サイト: http://www.arthur-movie.jp/top.html
試写会場: イイノホール
監督: リュック・ベッソン
主演: フレディ・ハイモア 、ミア・ファロー 、ペニー・バルフォー
製作国:フランス(2007年)

<ストーリー>
学校の休みに祖母(ミア・ファロー)の家で過ごしていたアーサー(フレディ・ハイモア)は、アフリカで仕事をしていた祖父の物語が大好き。しかし祖父は3年前に突然姿を消し、今は祖父が残した借金のために大事な家と土地を失いそうになっていた。
2日後が借金返済の期限であることを知ったアーサーは、祖父が庭のどこかに埋めたルビーを探そうと、祖父の言い伝えであるミニモイがいる国に行こうと決意する。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
リュック・ベッソンが作るおとぎばなしはどんなものかと見に行った。
子供向けというよりは、どちらかというと大人向けのおとぎばなしのように思えた。
人間のすぐそばに別の小さな生物が住む世界があるというのは、私も小さいころよく想像したお話(コロボックルみたいな)。
そんな世界が実際にあるかもしれないし、無いかもしれない。
きっとベッソンも信じているからこんな映画を作ったんだろうな。
はっきり言って絵の人物たちは日本人の目から見ると可愛いとは思えないが、マドンナやロバート・デ・ニーロが吹き替えをやっていて、それがいい!
おとぎばなし役が板についたフレディ君の演技を見れるのも、この映画がそろそろ最後かな。

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シッコ

Sicko
80点
原題: Sicko(病い)
公式サイト: http://sicko.gyao.jp/?cid=sicgoogle
試写会場: 有楽町よみうりホール(by TSUTAYA&ぴあ〔2通いただきました〕)
監督: マイケル・ムーア
主演: キャスリーン・グリン 、ボブ・ワインスタイン 、ハーヴェイ・ワインスタイン
製作国:アメリカ(2007年)

<ストーリー>
救急車で病院に運ばれても、保険に入っていないか、支払い能力が無いと診療してもらえない恐ろしい国アメリカ合衆国。
しかしこの映画は、保険に入っているのに治療を受けられない人々と、アメリカ合衆国以外の医療費が無料の国々を取材し、医療保険のあり方を追及した映画である。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
実は、先入観があってマイケル・ムーア監督の作品を見るのは今回が初めて。
どんなもんかいと思ってみると、さすがドキュメンタリー映画なのに全世界から注目されるまでになっただけある。
自身のナレーションもいいけど、画像のスクラップが絶妙。
さらに今回感じたのは、「アメリカが世界一でアメリカこそ世界の見本!」と信じて疑わない国民が多いアメリカの中で、マイケル・ムーア氏は、他国の人がアメリカ人を見る目を持っているというすごい点だ。
彼は見た目こそ超Typical Americanだけど、きっと精神は色々悩める繊細な人なんだろうなあ。
マイケル・ムーア氏は、ともかくアメリカ合衆国のことを誰よりも愛していて、それを政治という形でなく、映画という形でアメリカ国民に訴えているんだと思う。そのせいか、この映画のナレーションは完璧にアメリカ国民に向けられていて、そうじゃない国の人が見ると若干違和感を感じるほど。
と言っても、もともとアメリカ国内向けに撮っている映画なのに、他国の人が見させていただいているだけなのですが。

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モーテル

Vacancy
70点
原題: Vacancy(空き部屋)
公式サイト: http://www.sonypictures.jp/movies/vacancy/index.html
試写会場: イイノホール(by GTFシネマショー)
監督: ニムロッド・アンタル
主演: ケイト・ベッキンセール、ルーク・ウィルソン、イーサン・エンブリー
製作国:アメリカ(2007年)

<ストーリー>
ある夜、片田舎の脇道を一台の車が走っていた。車の運転手は夫のデビッド(ルーク・ウィルソン)。助手席では妻のエイミー(ケイト・ベッキンゼール)が寝ていた。
睡魔と闘うデビッドは、道路にアライグマがいるのを発見しあわててハンドルを切ったため、車がスピンして、人間は無事だったが車のエンジンが調子悪くなってしまった。
とりあえず目に映ったガソリン・スタンドに入り、そこにいた親切な店員がエンジンを点検してくれ再び走り出すが1マイル行ったところで車のエンジンが止まってしまう。
しょうがなく元のガソリンスタンドに歩いて戻るがもう閉まっていて親切な店員はおらず、しょうがなくそばにあったモーテルに泊まることにする。
子供を失ってから険悪なムードにあった夫婦は、小汚い安モーテルの一室に泊まることになりさらに険悪ムードを増すが、部屋にあったビデオを見てそんな気持ちはどこかにふっとんでしまう。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
今年は、『伝染歌』、『怪談』、『キャプティビティ』と立て続けにホラー系映画を観たが、どれもそんなに怖くなくてわりと安心して観ていられるものが多かった。
でもこの映画はピカイチ怖い。
一緒に行った人も眠気が覚めるほどの怖さで、本来ホラー映画が苦手な私もあまりの恐ろしさに、早く終わってくれることを願って85分という上映時間から時計とにらめっこしてしまうほどだった。
モーテルなんて、今までニュージーランドで一回(しかも1人きり)で泊まったことがあるだけで、あんなに普通の人から嫌われるような汚いところだなんて知らなかったし、町の中心から孤立しているだけにあんなに怖いことが自分の身に起きたら、、、、と思うと、この先絶対モーテルになんか泊まりたくない!!と思ってしまった。
85分でこんなに楽しめる映画も珍しいし、ホラーでなかったら万人にお勧めの映画だけど、、、、やっぱりホラーで怖いので心臓が強い人にお勧め

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キャプティビティ

Captivity
69点
原題: Captivity (捕らわれの身)
公式サイト: http://www.captivity.jp/
試写会場: お台場シネマメディアージュ(スクリーン2)(by TOKYO FM)
監督: ローランド・ジョフィ
主演: エリシャ・カスバート 、 ダニエル・ギリス 、 プルイット・テイラー・ビンス 、 マイケル・ハーネイ 、 ラズ・アロンソ
製作国: アメリカ=ロシア(2006年)

<ストーリー>
アメリカのセックス・シンボル的なモデルであるジェニファーは、休みも取れないほどの売れっ子。
ある日何者かに跡をつけられている気がしていたが、クラブで彼氏と待ちぼうけをくらった後でその何者かに連れ去られた。
目を覚ますとそこは、ドアの無い壁一面の部屋で自分の映像がテレビモニターに映されていた。
犯人の狙いがわからないまま、焦燥感に追われるジェニファーだったが、隣に自分と同じ捕らわれの身になっている男がいることを知り2人は仲間意識を持ち、見えない敵に戦いを挑む。
(公開まで間があるため、ストーリーはここまで)

<感想>
舞台挨拶付ジャパン・プレミア試写会で観た。
舞台に登場した主演女優さんと、実際に画面に出てくる女優さんとではイメージが違ったが、映画の中のほうがさすがにプロだけに何倍も生き生きしていた。
どう考えてもホラーというよりはスプラター系の映画で、日本人向けにあまりにも残酷な場面は何箇所かカットされているらしい。
それに伴い余った分をつけたしたかのような、日本版だけのラストシーンがある。
日本では女性の拉致&監禁事件が社会倫理的問題になっているから、このようなラストシーンが付け加えられたのかもしれないが、私は無くてもよかった気がする。
でもこのラストシーンは監督がお気に入りのシーンでいわゆるディレクターズ・カット版なので、それを見れる日本は得なのかも。
同じ監禁系の映画としては『unknown』のほうがストーリー的に良くできている感じはする。
でもこの映画は85分といういまどきとってもコンパクトに作られている映画なので、デートムービーとしては、お勧め。

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遠くの空に消えた

Faraway
65点
公式サイト: http://to-ku.gyao.jp/
試写会場: 東京国際フォーラムCホール(by 『遠くの空に消えた』公式HP)
監督: 行定勲
主演: 神木隆之介 、 大後寿々花 、 ささの友間 、 小日向文世 、 伊藤歩 、 長塚圭史 、 チャン・チェン 、 石橋蓮司 、 大竹しのぶ 、 三浦友和
製作国:日本(2007年)

<ストーリー>
どこまでも麦畑が続く馬酔村に、空港公団の代表として赴任した父・柿木雄一郎(三浦友和)について、亮介(神木隆之介)がやって来た。
村の悪ガキ・公平(ささの友間)は、やってきた初日こそ亮介のことを良く思っていなかったが、ケンカして二人一緒に肥溜めに落ちてからは急激に仲良くなった。
ある日亮介の秘密基地という場所に行ってみると、そこは自分の場所だと主張する少女・ハルヒ(大後寿々花 )がいた。ハルヒは流れ星を取る機械がついた天体望遠鏡を持つ不思議な少女。
子供たちが垣根無く仲良くなるのに対して、大人たちの間は空港公団対村民の間でいざこざが続いていた。
そんな中、公団の仲裁役となるべく生物学者である公平の父親(小日向文世)が村に帰って来る。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
完成披露試写会で、子供抜きで一人ぼっちで鑑賞した。
子供力が合言葉らしくて、子供に見てほしいと思って作った映画かもしれないが、完璧に大人が思い描く子供の世界のファンタジー映画だった。
私が小さなときでさえ、田舎だからと言ってあんなに純粋な子供たちが存在したかどうかは疑問。
行定監督が思い描く純粋な子供たちの力で、大人の社会も(ちょっとは)変えられるんだよーってことを伝えたかったのかどうかわからないが、完全な大人向けの映画なため試写会に呼ばれた(小さな)子供は内容がわけわからなくてつまらなかったろうなー。
大人の目で見ると、純粋な子供たちの姿+夢を夢見る大人の姿はうらやましく映って、映画の画像のきれいさも手伝ってかなりいい映画だと思った。
しかし、この映画blogを書き忘れてて観て4日経ってから感想を書いているので、冷静に判断できるようになって、評価がずいぶん下がったように思える。
少なくとも2時間半近くあるのは絶対間違いだ!先生(伊藤歩)の恋愛話はどう考えても省略してもよかった気がする。
子供たちの演技も子供みたいな大人たちの世界もいいけど、やっぱりあまりにも現実離れしているかも、、、、。

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私たちの幸せな時間

Ourhappytime
72点
原題: 우리들의 행복한 시간 (私達の幸福な時間)
公式サイト: http://www.shiawasenajikan.jp/
映画館: 109シネマズ川崎
劇場:スクリーン2
監督: ソン・ヘソン
主演: カン・ドンウォン 、イ・ナヨン 、カン・シニル 、ユン・ヨジョン 、キム・ジヨン 、チョン・ヨンスク
製作国: 韓国(2006年)

<ストーリー>
世界がまるで平和に包まれているかのような何でもない朝、ユジョン(イ・ナヨン)は、公園でランニングした後、朝日に手をてらしてから睡眠薬を一気にほおばった。
しかし彼女は、またもや病院で目覚め、金と地位がある母親から「死にたいなら目を覚まさなきゃよかったのに」と言われ逆ギレする。
金持ちばかりの親戚一堂の中、彼女の気持ちをちょっとでも理解してくれる尼僧である伯母だけが彼女を暖かく受け入れてくれた。
その伯母の依頼で元歌手であるユジョンの「愛国歌」のファンだという男に会いに行く。
男の名はユンス(カン・ドンウォン)。小さい頃親に捨てられ、危ない仕事をして来たが、子宮外妊娠した彼女の手術費を稼ぐために危ない仕事に誘われ3人の人を殺害して刑務所に入っていた。
当初は尼僧に心を開かなかったが、ユジョンとユンスはお互い似た部分を持つことに気づく。
尼僧が都合が悪くなったことで毎週木曜日の訪問はユジョンが一人で行くことになった。
今までの宗教的な人物と違い物事をはっきり言うユジョンにユンスは次第に心を開いて行く。
ユンスの慰問に来ていたはずのユジョンもユンスと話すうちに自分自身が心の中にしまっていた忌まわしい過去を初めてユンスに打ち明ける。
2人にとって毎週木曜日は大事な安らぎのある時間となった。
これまで人を殺した罪にさいなまれ自分なんか早く死刑になってしまえばいいと思っていたユンスだが、生まれて初めて人生が楽しいと感じ生きることに執着し始めた。
しかり2人の時間は長くは続かなかった。

<感想>
こうゆう社会的にタブーな映画を作らせると、犯罪者の顔や死体などをテレビの画像に映す韓国のほうが、とってもいい映画になる。
日本ではタブーが多すぎて、リアルな映画を作るのが苦手だと思う。
犯罪をテーマにした映画でも『それでも僕はやっていない』みたいな、社会がテーマみたいな映画になってしまう。
毎週慰問の面会があるなんていう事実をこの映画を見るまで知らなかった。
日本にもこんな制度があるのであろうか。
唯一惜しいと思えるのが、ユジョンが自殺を図るほど苦しいと言っている過去が、あまりにも一般的すぎて(映画やドラマで沢山使われてきたテーマ)なので、そこまで人格を変える理由だとは思えないこと。
もちろん彼女の性格を曲げたのは、事件そのものよりも母親の態度のせいなんだろうけど、それでも死刑囚と心が通うようになるほど重大な事件とは思えない。
でも結構お勧めないい映画。

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恋するマドリ

Madori
66点
公式サイト: http://www.koisurumadori.com/
試写会場: 新宿バルト9(スクリーン8)(by 映画生活)
監督: 大九明子
主演: 新垣結衣 松田龍平 菊地凛子 中西学 ピエール瀧 内海桂子 世良公則
製作国:日本(2007年)

<ストーリー>
美大生のユイ(新垣結衣)は、姉と一緒に古いレトロな家に住んでいたが、姉の出来ちゃった結婚とともにアパートを出て行くことになる。
目黒川沿いの新しいアパートに引っ越すが、上の階には何やら風変わりな男・大野タカシ(松田龍平)が住んでいた。
数日後、元の家に忘れ物を取りに行き、そこで建築家の女性・アツコ(菊池凛子)と知り合う。
学友のアルバイトを手伝うことになり、そこにたまたまいた学者が大野タカシで、彼のオタクな一面に惹かれてしまうユイ。しかし、タカシはアツコの恋人であることを、知ってしまったユイは2人の間で思い悩む。
(公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
今とときめく俳優さんが3人も出ているので、すごい楽しみにして観に行った。
新垣結衣ちゃんは、目下出演中のドラマの役がいいので、松田龍平氏は『伝染歌』でその格好良さに気づいて、菊池凛子さんは、なんと言っても『図鑑に載っていない虫』の超おとぼけな演技が気に入ったので、今回3人がどのようにコラボしているか楽しみにしていた。
しかし、、、この映画は、俳優さんの魅力よりも良くデザインされた椅子やインテリアが大事なの?と疑ってしまうほど、俳優さん達の良さは前面に描かれていなかった。
唯一菊池凛子さんの演技だけは、彼女がこれからの日本の映画界を背負って行く女優さんであると確信した次第。
松田龍平氏は、出演映画によって光ったり、くすんでいたり、まったく意図するところがわからない。
たまたま出てきた格好が悪いのか、彼自身が映画に思いいれが無いのかわからないが、この映画に関して言えば『伝染歌』のようなピカピカ度は感じなかった。
彼は一体何を考えて出演作品を選んでいるんだろう?できれば次回作は超ベタベタな少女チックな恋愛映画に出演してみて欲しいな。

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恋とスフレと娘とわたし

Becauseisaidso
75点
原題: Because I said so (私が言ったからよ)
公式サイト: http://www.love-souffle.jp/
試写会場: 映画美術学校第一試写室
監督: マイケル・レーマン
主演: ダイアン・キートン、マンディ・ムーア、ガブリエル・マクト、パイパー・ペラーボ、トム・エヴェレット・スコット
製作国: アメリカ(2007年)

<ストーリー>
3人の娘を持つパティシエのダフネ(ダイアン・キートン)は、女手ひとつで娘を育てて来たちょっとおせっかいな母親。
上の2人は無事嫁いだけど、末っ子のエミー(マンディ・ムーア)は男運が悪くなんとか20代のうちに幸せな相手を見つけて欲しいと願っていた。
男にふられ続けて消極的なエミーに代わって、ネットで男性募集広告を出したダフネは、なんとか母親から見た理想のエミーの相手を見つけ2人が自然に出会うようにしむける。
一方そのお見合い場面をおせっかいながら見ていたバンド・ミュージシャンのジョニー(ガブリエル・マクト)も勝手にエミーに近づき彼女の心を捕らえる。
母親の理想の男性とジョニーの二股をかけるエミーは精神的に混乱するが、、、、。
(公開まで間があるため、ストーリーはここまで)

<感想>
ネットのユーザ評が良くなかったので、見る前は不安だったが意外や意外『恋愛適齢期』と比べるとかなり面白かった。
日本ではかなりの確立でいそうな、娘の行く先を心配する母親を演じるダイアン・キートンは、いい歳して恋愛に走っちゃう『恋愛適齢期』のダイアン・キートンよりかなりの確立で日本人に受け入れられると思う。
なのに、公開劇場が『恋愛適齢期』より圧倒的に少ないのは、他の出演者達が『恋愛適齢期』よりも豪華じゃないからか?
そりゃあ、私だってマンディ・ムーアよりもキアヌ・リーブスのほうが観たいけどさー、こんなに楽しくいい映画なのにこんなに上映館が少ないのはおかしいでしょう?
小さいシアターでいいから、日本各地のシネコンで上映してよー。田舎に行けば行くほどこの映画のダイアン・キートン風なお母さん多いと思うけど。

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