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俺は、君のためにこそ死ににいく

Oreha
50点
公式サイト: http://www.pacchigi.jp/
試写会場: 東京国際フォーラムCホール
監督: 新城卓
主演: 岸恵子 、徳重聡 、窪塚洋介 、筒井道隆 、多部未華子 、前川康之 、中村友也
製作国: 日本(2007年)

<ストーリー>
昭和19年の秋、太平洋戦争で不利な状態に陥っていた日本は、戦闘機に爆弾をつんで敵艦に体当たりする特別攻撃隊を編成することを決意する。最初の体当たりは、志願者という名の命令の下決行された。
鹿児島県の知覧からは、毎日多くの若者がボロボロの戦闘機をあてがわれ空に向かって旅立って行った。
そんな若者達の間で「お母さん」と呼んで慕われていたのは、軍指定食堂の富谷食堂を営む鳥濱トメ(岸恵子)だった。
トメは、明日亡くなる運命の若者達からお金を取ることができず、着物などの私財を売ってまで食材を仕入れて若者達に奉仕していたのだった。
(公開がまだ先のため、ストーリーはここまで)

<感想>
映画が始まって間もなく、海軍中将の口から太平洋戦争の大義名文が出るのだが、それを聞いた瞬間、あまりの石原節炸裂の雰囲気に観に来たことを後悔しはじめた。
だって今どき「太平洋戦争は、アジア諸国をヨーロッパの支配から開放すること」なんてセリフ、映画で流すなんて信じられない。この人は終わりのほうで、切腹するんだけど、どうみても原作者の石原さんの化身的な位置づけなんではないかと思われます。
映画全体としては、ちょっときれい過ぎるけどトメさん役の岸恵子さんの演技が目立って、特攻隊役の俳優さん達がイマイチだった。特に主役の人は、確か石原裕次郎オーディションで選ばれた人だと思うけど、俳優としての重みも演技のうまさも無くて、なんでこの人が主役なの?って疑問に感じた。演技なら筒井道隆さんのほうが旨いよね。
製作総指揮が石原さんってことで、名前ばかりの総指揮なのかと思っていたら、つまりセリフからキャストにいたるまでかなり彼の意向が入っているらしい。製作総指揮なんてまるで角川春樹みたいと思ったけど、本当にそうだったのね。
映画の背景はさておき、昨今の戦争映画は、戦争のヒーローを描くというよりは、いかに戦争という行為がバカバカしくて愚かなものか、いったん人間の心に生じた憎しみはなかなか消えないから戦争なんて始めるなというテーマのものが多い中、この映画は相変わらず戦時中のヒーローを美しく描いて、日本人限定の感情に訴えている。
もっと全世界の人に訴えるような戦争映画を作らないと、特攻隊として散った人たちの気持ちが世界に伝わらないんじゃないの?それとも日本人だけに伝われば満足なのかしら?

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