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善き人のためのソナタ

Daslebenderanderen
78点
原題: Das Leben Der Anderen(他人の生活)
公式サイトhttp://www.yokihito.com/
映画館: チネチッタ
劇場: チネ7
監督: フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
主演: ウルリッヒ・ミューエ 、マルティナ・ゲデック 、セバスチャン・コッホ 、ウルリッヒ・トゥクール 、トマス・ティーマ 、ハンス=ウーヴェ・バウアー
製作国: ドイツ (2006年)

<ストーリー>
1984年、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツでは、シュタージと呼ばれる国家保安省が存在し、盗聴、手紙の閲覧、知人や近所からの密告等あらゆる手を使って反体制的分子を取り締まっていた。
ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)は、政府に強い忠誠心を持つシュタージの優秀な人材だった。
演劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)は、作家仲間のほとんどが取り締まりに合う中、反体制的でない姿勢で政府の高官からも一目置かれていた。その高官の一人が、ドライマンの恋人で舞台女優のクリスタに目をつけ関係を迫る。
ドライマンが邪魔になった高官は、ヴィースラーの上司に命令して、ドライマンの家に盗聴器をしかけ完全監視下に置く。
ドライマンの家を12時間盗聴し続けるヴィースラーは、当初荒さがしやイジワルをしたが、ドライマンとクリスタの生活は自分には無い自由であふれていることに気づき、だんだん彼らの生活に共感を覚えていく。
(公開されていない地域が多いため、ストーリーはここまで)

<感想>
ドイツ映画は、かつての韓国映画と同じで、あまりたくさん日本で公開されないかわりに、公開される映画は非常に質が高いものが多いような気がする。
『グッバイ・レーニン』しかり、『ヒトラー ~最期の12日間~』しかり、そのドラマ性は見るものの心に段々としみわたり、見終わったときにはどっぷりと映画の中に浸ってしまう。
ドライマンの生活に比べると、孤独で恋人も心を許せる友達もいないヴィースラーは、だんだん自分もドライマンと同じような人間らしい人間として生きていきたくなる。
最終的には、すべてがうまく行ったわけではないが、ベルリンの壁崩壊により、彼もそれなりに人間らしい生活を手にすることができる。
ドライマンが最後にヴィースラーに贈る物がすばらしい。物質主義の日本なら、ああいう発想にはなかなかならないような気がする。
そのドライマンの気持ちをしっかり受け止め、"Das ist fur mich"と言うヴィースラーの最後の言葉がまた成熟したヨーロッパ文化ならではのような気がする。
さすがアカデミー賞獲っただけのことはある、見ごたえのある映画です。

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