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虹の女神 Rainbow Song

Rainbowsong
点数: 70点
公式サイト: http://rainbowsong.jp/start.html
映画館:TOHOシネマズ川崎
劇場: スクリーン6
監督: 熊澤尚人
主演: 市原隼人 、上野樹里 、蒼井優 、酒井若菜 、鈴木亜美 、相田翔子
製作国: 日本 (2006年)

ストーリー
バイト仲間のストーカーの岸田(市原隼人)から、バイト仲間との仲を1万円で取り持つように依頼されたあおい(上野樹里)だったが、いつの間にか2人は同じ大学内で仲良くなる。
映画制作が趣味のあおいは、自分が脚本・監督を手がける『地球最後の日』に、岸田を主演させる。相手役の女性がキスシーンを拒んだことから、あおい自らが主演女優となり、岸田とのキスシーンを無事撮り終え、映画はクランクアップする。
就職活動が始まり、岸田の一言で映像製作会社に就職したあおいだったが、酒の席で上司に言われたアドバイスを真に受け、アメリカに映画の勉強に行くことを決意する。
しかし、その決意は確固たるものではなく、愛する人からそばにいてくれと言われればいつでも撤回する程度の決意だった。
(公開間もないので、ストーリーはここまで

<感想>
主演二人の演技がいい映画。
ただ、それ以外、ストーリーもエンディングもあまり心に響かない。
70点という点は、上野樹里さんのまったく自然なセリフ回しと、大人っぽく成長して演技がうまくなった市原隼人君への点数で、決して映画そのものが70点のできばえというわけではない。
何が足りないのかよくわからないが、主人公の妹役の蒼井優ちゃんがあまり光って見えないのが、この映画が光って見えないことと似ているような気がする。
蒼井優ちゃんは、ものすごい演技がうまいから、盲目役をもっとうまく演じられたはず。それなのに、なんだかいつもの彼女の冴えが感じられなかった(主役じゃないからなか?)。
何でもない日常がいかに大切なのかをうったえている映画なのでしょうが、映画が終わって「ラストせつなすぎ~」と感想を言い合っているカップルのようには思えなかったなー。
初恋』を見たとき、あまりのせつなさに一週間くらい頭が離れなかったのと、正反対。映画の趣味の差なのか、年代の差なのか、わからないけど。

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涙そうそう

Nadasoso
点数: 60点
公式サイト: http://www.nada-so.jp/
映画館:キネカ大森
劇場: 3
監督: 土井裕泰
主演: 妻夫木聡 、長澤まさみ 、麻生久美子 、塚本高史 、中村達也 、平良とみ
製作国: 日本 (2006年)

ストーリー
故郷の渡名喜島を離れ、高校を中退して若い頃から自分で店を持つことを目標に頑張ってきた洋太郎(妻夫木聡)は、今年高校に受かった優秀な妹カオル(長澤まさみ)が島からやって来て、一緒に那覇で暮らし始めた。
実はカオルは、洋太郎の母が結婚した相手の連れ子で、その後カオルの父が蒸発して、洋太郎の母も死に、洋太郎とカオルは実の兄妹として渡名喜島の祖母の元で助け合って生きてきた。
自分の店を持つという夢がかないそうになった洋太郎だったが、サギに会い借金まで背負ってしまってお金に困っている洋太郎を見て、自分を大学に行かせるために頑張って働く兄を助けようとバイトを始めるカオルだったが、洋太郎はガンとしてそれを許さない。
無事希望の大学に合格したカオルは、洋太郎の下を離れて大学近くで一人暮らしを始める。
カオルの成人式が近づいたある年、12月に季節外れの台風がやって来て、カオルを助けに来た洋太郎はそのまま高熱で倒れて帰らぬ人となってしまう。
二人きりのときから、ずっと泣くのを我慢し続けて来たカオルと洋太郎。
洋太郎の葬儀の後、祖母から励まされ初めて心の底から泣くカオルだった。

<感想>
すごい人気の作品で、ランキング一位だったので期待していたが、テーマが何だかまったくわからなかった。
兄妹愛?人生負けないこと?悲しければ泣いてもいいってこと?
映画の内容はともかく、主役の二人の演技は光っていた。
何が上手って、沖縄弁の特徴をつかんでいて非地元民から聞くととっても上手にセリフ回しができていた。
主役の二人が映画やドラマに引っ張りだこなのもわかりますね。

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上海の伯爵夫人

Whitecountess
点数: 68点
原題: The White Countess (白い伯爵夫人)
公式サイト: http://www.wisepolicy.com/thewhitecountess/
映画館:チネチッタ川崎
劇場: 10
監督: ジェームズ・アイヴォリー
主演: レイフ・ファインズ 、ナターシャ・リチャードソン 、ヴァネッサ・レッドグレーヴ 、真田広之 、リン・レッドグレーヴ 、アラン・コーデュナー 、マデリーン・ダリー 、マデリーン・ポッター 、イン・ダ 、リー・ペイス 、リョン・ワン 、ジョン・ウッド
製作国: イギリス/アメリカ/ドイツ/中国 (2005年)

ストーリー
祖国のロシアから上海に亡命して来た元伯爵婦人のソフィア(ナターシャ・リチャードソン)は、娘や亡父の家族との生活を支えるためにクラブのホステスをしていた。
一方元アメリカ外交官で名をはせたジャクソン(レイフ・ファインズ)は、ある事件のせいで盲目となり最近はふさわしくないバー通いが続き、彼の名声を利用して上海でビジネスを展開している企業からも見放されつつあった。
彼の夢は、自分の理想のバーを上海で開くこと。ある日バーで知り合った謎の日本人・マツダ(真田広之)と意気投合し仲良くなる。
彼の夢のバーに必要なのは、気品と悲劇の両方を併せ持つ女性。ある日ジャクソンはバーで自分の理想に完璧な女性であるソフィアを見つける。
(公開間もないため、ストーリーはここまで)

<感想>
『ナイロビの蜂』の名演が光るレイフ・ファインズと我らが日本のスター真田広之さんが出ているとのことで、以前から内容をよく知らないままずっと期待していた。
結果、映画を見終わっても映画のテーマがよくわからないままだった。
背景的には、『SPIRIT』と同じ時代で『SPIRIT』が中国人から見た混沌とした中国社会を描いていて、この映画は中国に夢を求める外国人達が、中国という場所を借りて混沌とした社会を生き抜く姿を描いている。
所詮は西洋人の目から見た映画なので、勝手に他国に来て「夢のバー」もクソもないんじゃないかと思ってしまう。もちろん、同じ夢を描いているマツダにもそれは言える。
映画のクレジットを見るまで気づかなかったが、撮影がクリストファー・ドイルとのこと。
いつもの彼らしい、微妙な位置からのアングルで写すことで、主人公達の気持ちを表すという技法は感じられなかったから、終わりまで気づかなかった。
全体的には綺麗な映画ですが、that's itというのが私の意見です。
映画の内容とは関係無く、真田広之さんの演技、とっても良かったです。
っていうか彼はやっぱりスターですね。画面に登場した瞬間から目だってます(そうやって撮っているんだろうけど)。一番格好良かったのが、レイフ・ファインズと一緒に屋台のラーメンを立ったまますする場面。丼とハシを持つ姿の美しいこと。このハシの持ち方があまりにも美しくて、なんか鼻高々です。
なんで真田さん、『ラスト・サムライ』で日本語のセリフしかない一侍役だったのか、いまだに理解できない私です。

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イルマーレ

Ilmare
点数: 60点
原題: Tha Lake House (湖の家)
公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/thelakehouse/
映画館:109シネマズ川崎
劇場: スクリーン1
監督: アレハンドロ・アグレスティ
主演: キアヌ・リーヴス 、サンドラ・ブロック 、ショーレ・アグダシュルー 、クリストファー・プラマー 、ディラン・ウォルシュ 、エボン・モス=バクラック
製作国: アメリカ (2006年)

ストーリー
2006年、シカゴ市内の総合病院で働くことになったケイト(サンドラ・ブロック)は愛着のある湖の上に建つ家、「レイク・ハウス」をあとにする。次に入居する住人に宛てて家の郵便受けの中に手紙を残して。
一方2004年に新しくレイク・ハウスに入居した建築士のアレックス(キアヌ・リーブス)は、郵便受けのその手紙を見つけて不可解に思う。というのはこの家はもう長い間空き家になっていたからだ。しかもその手紙には、家の踏み台にある犬の足跡は以前からついていたと書かれているが、そんな足跡など無い。
家の改修で踏み台にペンキを塗っているときに、その家に見知らぬ犬が突然入って来て、犬の足跡がついたのを見たアレックスは、手紙に返事を書いて郵便受けに入れた。
大病院で疲れ果てて、休日に元の家が恋しくなったケイトは、まだ家が空き家のままなのを見て自分が入れた手紙を確かめようと郵便受けを見ると返事が届いていた。
その場で何度か郵便受けを通じて手紙をやりとりするうちに、お互いが2年間の時空を超えて手紙のやりとりをしていることに気づく。
ケイトが2年前に起こった事実をアレックスに伝えそれが証拠となって、2年の時隔てて何回も手紙を交換するうちに、お互いに強く惹かれるようになったケイトとアレックス。
ある日アレックスは、ケイトの2年前(つまりアレックスにとっての現在)の恋人に偶然出くわし、ケイトの誕生日パーティに参加し、その場で強く惹かれあいキスを交わす。
ケイトにとっては、その場限りのことでなんとも思っていなかったが、その男性がアレックスだと気づき、アレックスとケイトは明日(アレックスにとって2年後の明日)に Il Mare というレストランで会う約束をする。
しかし何時間待ってもアレックスは来なかった。
2年の間にアレックスの気が変わったと思ったケイトは、もう手紙の交換を止めようといいケイトから手紙が来なくなった。
ケイトのことが忘れられないアレックスは、2006年のバレンタインデーに、アレックスはケイトがある広場で男性の交通事故を目撃したと手紙で言っていたのを思い出し、その場所がどこだったか確かめるためにレイク・ハウスに戻るアレックス。
一方2008年のバレンタインデーに元の恋人と寄りを戻し、古い家を買ったケイトは、ある設計事務所に行くとそこにあたのはアレックスの弟で、アレックスが2年前のバレンタインデーに交通事故で亡くなったことを知らされる。
アレックスが自分に会いに来て事故に会ったことを瞬時に感じ取ったケイトは、レイク・ハウスに急ぎアレックスに手紙を書く。「あの広場で私に会わないで。2年間待って」と書き残して。
アレックスが手紙を読んでくれることを必死に願うケイト。そこに手紙を無事読んで2年間待ったアレックスがやって来る。

<感想>
韓国版の『イルマーレ』を先に観ちゃった人間としては、どうしてもオリジナルと比べてしまう。
原題を知っていたはずなのに、のっけから「あれ、なんで湖なんだっけ?確か海の上じゃなかったっけ?」なんて思ってしまった。だって Il Mare = The Sea だもんね。
オリジナルでは、二人は過去で接触しないし、男性は女性に一方的に恋をして、女性には熱烈に愛する別の彼氏がいたはずなのに、アメリカ版は手紙だけでお互いものすごい惹かれ合うことになってて、やっぱりちょっと無理を感じてしまう。
ケイトの居場所まで突き止めたんだし、そんなに好きならアレックスは2年前のケイトを無理やり自分のものにすることも出来たはずだしね。
キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが出ていなかったら多分観なかったと思うな。この作品。
ちなみに Il Mare はアメリカ版だとレストランの名前で出てきます。

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DEATH NOTE デスノート the Last name

Death_lastname
80点
公式サイトhttp://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote/
試写会場: 東京国際フォーラムAホール
監督: 金子修介
主演: 藤原竜也 、松山ケンイチ 、戸田恵梨香 、片瀬那奈 、マギー 、上原さくら 、中村獅童 、藤村俊二 、鹿賀丈史 、池畑慎之介
製作国: 日本 (2006年)

<ストーリー>
キラ対策室に入って、L(松山ケンイチ)とともにキラの捜査にかかわることになった月(ライト:藤原竜也)。
月が知らないところで、新しいキラ2が犯罪者の制裁を行い始めた。
キラ2は、アイドルタレントのミサミサこと、キラを尊敬してやまない弥海砂(戸田恵梨香)。
しかもキラ2は、キラと違い相手の顔を見ただけで名前がわかり、いつでも人を殺すことができるより強い殺傷能力を持っていた。
(まだ公開前のためストーリーはここまで)

<感想>
プレミア試写会だったので、始まる前に出演者達の舞台挨拶があり、それが終わったのが7時半頃。
その後上映時間が2時間20分と聞いて、エーーーッと引いてしまったが、実際映画が始まってしまうと、どんどん物語に引き込まれて時間の長さなんてぜんぜん気にならなかった。
前編は、主にキラがどんどん独断的で悪い人間になっていく様を描いて、Lとの対決もそんなに無くて緊張感がイマイチだったが、後編は頭脳対決+精神対決が満載ですごく楽しめる。
藤原竜也クンの演技がうまいのは、もうわかっているので別に取り立てて言うこともないが、L役の松山ケンイチ君のトボけたカンジの演技がますます磨きがかかっててとってもいい!
ラストは秘密とのことだが、私的にはちょっと不満かなー。
せめて、今後続編があるかのように思わせて終わっても、つまりもうちょっと未来に希望が持てそうなエンディングにして欲しかった。
それを引いても十分楽しめるので、前編より絶対お勧め!

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暗いところで待ち合わせ

Kurai
85点
公式サイトhttp://www.kuraitokorode.com/
試写会場:ニッショーホール
監督: 天願大介
主演: 田中麗奈、チェン・ボーリン、井川遥、岸辺一徳、佐藤浩市、宮地真緒
製作国: 日本 (2006年)

<ストーリー>
小さい頃に母親が家出し、父親と二人暮しだったミチルは2年前の交通事故で全盲になりながらも、家事を一切こなして父と二人で生きてきた。
ある日父が突然病死し、住み慣れた家に一人で暮らすことを決意する。
一方印刷会社に勤めるアキヒロは中国人と日本人のハーフで、誰とも打ち解けないことから会社の同僚から嫌われ陰湿なイジメを受けていた。
彼が会社に行くために通う駅のホームを見上げると、目の見えないミチルが家の窓から顔を出す姿がいつも見えた。
ある日、アキヒロの会社の同僚が駅から転落し、急行列車にはねられ即死してしまう。
パトカーのサイレンの音の後、ミチルの家の玄関のチャイムが鳴った。玄関のドアを開けても誰も返事をしない。アキヒロはミチルに気づかれないように、そのまま家に忍び込み、駅のホームを毎日監視し続ける。
家の異常に少しずつ気づき、誰かが家の中にいることに気づいたミチルは、ある日アキヒロの存在を確信し、彼の食事を用意し無言のままご飯を食べるが、再び誰かのために食事の用意をするミチルの心は何かで満たされ始めていた。
(まだ公開前のためストーリーはここまで)

<感想>
『幻遊伝』の二人がまったく違う役柄で登場して、もうこっちは演技が完璧です。
ミチル役の麗奈ちゃんの盲目の少女の演技もいいけど、セリフなしで目で演技するチェン・ボーリン君がまたすごい。
さらに最後のほうに彼の長いセリフがあるんですが、間の取り方とか出だしもほぼ完璧。
監督さんが苦労したらしいですが、苦労のかいあったんじゃないでしょうか。
もうちょっと二人の心の寂しさを率直に描いてもよかった気もしますが、これでも十分です。
いい映画なのに、上映館が少ないのが悲しい。
クチコミで広がって上映館が増えることを祈っています。

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旅の贈りもの★0:00発

Okurimono
点数: 65点
公式サイト: http://www.tabi-000.jp/
映画館:テアトル梅田
監督: 原田昌樹
主演: 櫻井淳子 、多岐川華子 、徳永英明 、大平シロー 、大滝秀治 、黒坂真美
製作国: 日本 (2006年)

ストーリー
誰も自分のことなんか見てない、、、、。寂しい都会、大阪の街。
深夜0:00、大阪発の行き先不明の企画列車には、訳有りの男女が何人か乗り込んでいた。
自殺志願で、ネット自殺に参加しようとしたのに、待ち合わせ場所に10分遅刻した華子(多岐川華子)。キャリアウーマンのくせに王子様を待っていて、彼氏に裏切られて逃げて来た由香(櫻井淳子)。会社を体よくリストラされ、家族からも臭いと嫌われ行き場の無い若林(大平シロー)等々。
夜行列車が明るくなって着いた場所は、風町というかつて北前船で栄えたが、今は年寄りしか残らず何もなく、時が止まったような町。
乗客達は当初何をしていいかとまどうが、町の人たちと触れ合ううちに、自分が今まで気づかなかった自分に気づき始める。

感想
大阪に行く用事があって、時間が余っていたため株主優待券を使う目的でのみ飛び込んだテアトル梅田のこの映画。
この映画が大阪発の映画だと全く知らないまま映画が始まり、平日の昼間だというのに、結構観客が埋まっていることに納得。とともに、今まで自分が歩いていた街がそのままスクリーンに現れて、めちゃくちゃライブが気持ちになった。
映画の内容そのものは、どこにでもある心癒し系の映画だが、これを梅田で観たっていうことで、、、、かつテアトル梅田は、まるで池袋文芸座をおもわせるような、お客さん質の高さもあって、映画の評価が上がりました。
本当は、うーーーん、、、ってカンジの映画なんだけど、映画は観る環境によって、こんなに左右されるものなのです。
ちなみに、お客さん達は、エンディングロールが終わるまで、誰一人立たないような上質なわりには、どうも大阪は映画にリアクションして普通に声を出していいみたいで、あちこちから「あっ、戻って来た」みたいな声があがっていました。東京でこれやると、頭変な人ですよね。

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シュガー&スパイス 風味絶佳

Sugar
点数: 75点
公式サイト: http://sugarandspice.jp/
映画館:TOHOシネマズ川崎
劇場: スクリーン1
監督: 中江功
主演: 柳楽優弥 、沢尻エリカ 、大泉洋 、チェン・ボーリン 、木村了 、濱田岳 、岩佐真悠子 、サエコ 、佐藤二朗 、板倉俊之 、光石研 、奥貫薫 、金田明夫 、高岡蒼甫 、夏木マリ
製作国: 日本 (2006年)

ストーリー
仲良し3人組の高校の同級生の尚樹(浜田 岳)は、大好きな彼女・ようこ(岩佐真悠子)と一緒に住もうと市営住宅を借りる。しかし、ようこのことが好きだった親友のマッキー(木村 了)にようこを取られ、高校卒業後ガソリンスタンドで志郎(柳楽優弥)に部屋を譲る。
志郎は、一見何の問題も無い若者のようだったが、実は祖母のフジコ(夏木マリ)は70歳を超えているのにアメリカかぶれで志郎に自分をグランマと呼ばせ、若い恋人のマイク(チェン・ボーリン)を連れていたり、今までに恋愛経験がなかったり、人生の目標がこれと言ってなかったり、それなりに問題がある。
ある日、いつものようにガソリンスタンドに出勤すると、かつて見かけて気になっていた女子大生の乃里子(沢尻エリカ)が新しいバイトとして入社して来た。
一目見たときから乃里子に関心があった志郎だが、二人はグランマのフジコも含めて急速に接近する。
初めての恋に有頂天になる志郎だったが、乃里子は元カレの矢野(高岡蒼甫)からよりを戻そうと言われ、静かに志郎の元から去って行く。

<感想>
柳楽優弥クンの映画初めて見ました。
表情がすごすぎ。特に心ときめく女性の近くにいて、なんとなくほくそえんでしまう表情なんて、今まで他の俳優さんでそんな表情見たことがないくらい、すごいうまい!どうやったら、あんな微妙な筋肉が使えるの?
さっすがカンヌ映画祭で最優秀男優賞を取った人は違う!って感動しちゃいました。
ほくそえむだけじゃなくて、笑顔もきれいだし、泣く場面の嗚咽は、今までに聞いたことが無いような音で、彼独特な泣き方なんだと思う。
と、一方的に彼を誉めちゃいましたが、実年齢を考えてもちょっと重荷だった感はぬぐえません。だって多分撮影当時は15歳くらいでしょ?そんな男の子に高校卒業して女の子を大事にする男性の気持ちを演じろと言うのが無理です。
確かに『誰も知らない』の頃と比べると大人になったと思うけど、女の子と違って男の子って大人ぶっても若さが見えちゃうから、実年齢よりちょっとでも上の役やると、すごい無理が見えちゃいます(例:「私の名前はキム・サムスン」のヒョン・ビン)。
だから、この映画も、どうしても柳楽君を主人公にしたいなら3年後に取るか、今19歳くらいの別の俳優さんを使ったほうがよりリアルさが出たんじゃないかな?
あと、この映画の事実上の主人公は夏木マリさんですよね。最初から最後まで彼女の人生が映画とカブっていたように私には見えました。
私的には、チェン・ボーリン君、日本の映画にいっぱい出るのはいいけど、彼の個性が光っていないのでこうゆう映画には出て欲しくない!やっぱり彼は主人公じゃなきゃー!でも本当はもっと日本語うまいのに、アメリカ人訛りの日本語にしていた部分はすごいですよー。
今日は『日本以外全部沈没』とこの映画と、2本のロードショーをハシゴしましたが、対照的な映画で楽しかったです。

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日本以外全部沈没

Nihonigai
点数: 60点
公式サイト: http://www.all-chinbotsu.com/
映画館:チネチッタ川崎
劇場: 7
監督: 河崎実
主演: 小橋賢児 、柏原収史 、松尾政寿 、土肥美緒 、ブレイク・クロフォード 、キラ・ライチェブスカヤ
製作国: 日本 (2006年)

ストーリー
地核変動により、ある日アメリカ大陸が沈没してしまう。
アメリカの要人やハリウッド俳優などが、続々と日本や中国に避難してきていた。
そのうち、アメリカ以外の大陸であるユーラシア大陸、アフリカ大陸、オセアニア地方など、日本以外の地がすべて海に沈んでしまう。
日本には、世界の要人や金持ち達が集まったが、自分たちが持って来た通貨の価値が暴落してしまい、日本人の4倍もの数の外国人達すべてが、日本人と比べると極端な貧困層になってしまう。
当然犯罪が増え外国人攻撃部隊なるGATという組織が誕生し、泥棒などの罪を犯した外国人を捕まえては国外退去させている。
外国人の要人達の前でいばりちらす日本の首相や、外国人の女性達をメイドとして雇っていばり散らす日本人男性達。
日本という国土の上に乗っかった人間たちは、いがみ合いお互いを信頼しないひどい状態となっていたが、やがてその日本も消え行こうとする。その消え行く寸前の一瞬、全人類は平和を感じるのであった。

<感想>
ちょっとひどい点数をつけてしまったが、それは映画としてあまりにもチープに出来ているのが見え見えだったので、低い点数になっただけで、ストーリー的にはブラックユーモア満載ですごい笑えた。
東南アジアなどの日本より貧しい国で、買春している日本人男性を皮肉ったり、他国に文句を言えない日本の政府を痛切に非難している、結構骨太な作品だ。
中でも一番笑えたのが、日本人と外国人がイガみあっているうちに、北朝鮮のテロリストに侵略されてしまうという物語。
金正日と思われる人間が、スパイのごとく登場した瞬間は、相当笑えた。
途中、あまりにもひどく外国人を差別する発言や態度が出るので、外国人が見たらどう思うかと不安になったが、結局作者がもっとひどく中傷しているのは、そんな態度に出る日本人のことだとわかったし、本当の目的は世界平和なのだと最後にわかったので、よしとしましょう。
今年見た映画の中では、バカバカしさにこだわった点ではNo.1です。
万人にお勧めとは言いませんが、普段の政治に不満を持っている方にはお勧めです。

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美しい人

9lives
点数: 72点
原題: 9 lives(9つの人生)
公式サイト: http://www.elephant-picture.jp/utsukusii/index.html
映画館:109シネマズ川崎
劇場: 5
監督: ロドリゴ・ガルシア
主演: キャシー・ベイカー 、エイミー・ブレネマン 、エルピディア・カリーロ 、グレン・クローズ 、スティーヴン・ディレイン 、ダコタ・ファニング
製作国: アメリカ (2005年)

ストーリー
サンドラ: ロスアンゼルス郡刑務所で服役中のサンドラは、食堂や床磨きとして働き、模範囚として働いていた。模範囚でいれば刑が軽くなって早く出所する道もあったのに、娘との面会の際、自分のブースの電話が壊れていることに腹を立てて、暴れてしまう。
ダイアン: 深夜の小さなスーパーマーケットでかつての恋人・ダミアンと再会したダイアンは、心が揺れる。しかし現在ダイアンは妊娠中、ダミアンも結婚していた。にもかかわらず「今も君のことを想っている」とダミアンから言われ心が揺れ動くダイアン。
ホーリー: 父親との確執から家を出ていたホーリーは突然家に帰って来て、妹に父に話があるから電話して呼んでくれと頼む。かつて自分が両親から受けた態度に心に傷を持つホーリーは、妹と話すうちに心が揺れるが、父が帰って来たところで、父の目の前で自殺を図ろうとする。
ソニア: 夫とともに友人ダミアンの家に招かれたソニア(ホリー・ハンター)は、自分達と違い豪華なバトラー付のコンドミニアムに住む仲の良さそうな友人夫婦に嫉妬している。友人夫婦の目の前で、彼らはいつもと同じように口ゲンカしてしまう。
サマンサ: 病気で身体が不自由な父親と、父親の面倒を見て疲れきっている母親ルス(シシー・スペイセック)の間で両親の仲を取り持つ役目のサマンサ。学歴優秀であるにもかかわらず、両親を残して家を出れないと考えるサマンサは、大学進学をあきらめたのだ。
ローナ: 元夫の妻の葬儀に両親とともに現れたローナは、夫の周りの人間から嫌われていることを知っているため、葬儀で落ち着かない。今でもローナのことが忘れられない元夫は、ローナに迫り葬儀場の密室で肉体関係を持ってしまう。
ルス: 行きずりの男とともに、モーテルにやって来たルスは、なんとなく引け目を感じている。モーテルの部屋に入ろうとした瞬間、警察官に連行されるサンドラを見かけ、気が変わり家に帰ってしまう。
カミール: 乳がんの手術を受けに病院に来たカミールは、緊張のあまり夫や看護士のホーリーに当り散らす。悪態を散々ついたあげく、鎮静剤を打たれた彼女は心安らかに眠ってしまう。
マギー: 娘のマリー(ダコダ・ファニング)とともに夫の墓参りにやって来たマギー(グレン・クロース)は、疲れたと言ってマリーの前で泣いてしまう。それをやさしく慰めるマリー。帰るころには穏やかな気持ちで、夫の墓の上にマリーの好物の葡萄を置いて去るのだった。

<感想>
『アモーレス・ペロス』のように複数の人間がそのうちひとつの線で結ばれるのかと思ったら、接触する人もいればそうでない人もいるといったある意味オムニバス形式の映画。
おだやかで、難しいセリフも一切無く、心静かに見れる映画。
9人の女性の人生が描かれているが、私と似た人は誰もいなかったなー。
シシー・スペイセックが年を取っててびっくりしてしまった。昔は少女だったのにー(みんなそうだってば)。
それにしても、この邦題なんとかならないの?全然原題と違うし、内容とも合っていないと思う。
せめて複数形にしてくれればよかったのに(美しい女たち、みたいに)。


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手紙

Tegami
65点
公式サイトhttp://www.tegami-movie.jp/
試写会場:九段会館
監督: 生野慈朗
主演: 山田孝之 、玉山鉄二 、沢尻エリカ 、吹石一恵 、尾上寛之 、田中要次
製作国: 日本 (2006年)

<ストーリー>
両親を亡くし弟の直貴(山田孝之)と二人暮しの剛志(玉山鉄二)は、直貴を大学にやるお金欲しさに資産家の家に盗みに入り、誤って家主を殺してしまう。
凶悪殺人犯として終身刑を求刑され、今は千葉の刑務所で服役中の剛志の心の支えは、弟の直貴に手紙を書くこと。
毎月兄から届く手紙に対して直貴は返事を出していなかった。
殺人犯の兄を持つ直貴は、高校時代は常にトップクラスの成績だったにもかかわらず、大学進学を断念。さらに職や住む場所すらも追われる生活を送っていた。
直貴の夢は、中学2年の頃からコンビを組む裕輔(尾上寛之)と漫才師になること。
夢をつかみそうになった直喜だったが、またしても世間の冷たい目から漫才師も止めざるをえなくなる。
恋人(吹石一恵)との恋もダメになり、すべてにおいて八方ふさがりだと思っていた直喜をずっと暖かく見守る由美子(沢尻エリカ)がいた。
(まだ公開前のため、ストーリーはここまで)

<感想>
多分、この話のテーマは、手紙が持つ意味とか兄弟や世間の人との絆なんでしょうが、私は終始犯罪者の家族に対して、世間があんなにも冷たいものなのかということに驚いていた。
兄が犯した罪なのに、弟にもずっと世間の目はついて回るものなのか。
自分の周りに、今まで犯罪者の家族がいたことが無いつもりだったけど、「私の家族は犯罪者です」なんて自らすすんで言う人がいないから、知らなかっただけかも。
本当にこんなにひどい差別を受けて、それを受け入れなくてはいけないなら、主人公じゃなくても差別の無い国に行きたくなります。
でも、そんなところ無いんだろうなー。たとえそこに行っても、また何か理由つけて差別してしまいそう、、、、。
映画自体の感想としては、丁寧に作っているんでしょうが、映画全体の流れとしては、不必要な場面が多くて全体的に冗長的になってしまったのが残念。
特に直貴と最初の恋人との恋愛に関するエピソードはもっとめいいっぱいはしょってもよかったような。代わりに裕美子と直貴の友情部分をもうちょっと練りこんでもよかったかも。だって今までずっと友情だったのが、いきなり相思相愛になるなんて、変じゃない?

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