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ミラクルバナナ

Miracle
60点
公式サイトhttp://www.miracle-banana.com/main.html
試写会場:サイエンスホール
監督: 錦織良成
主演: 小山田サユリ 、山本耕史 、アドゴニー・ロロ 、スタンリー・ダルシッド 、津田寛治
製作国: 日本 (2005年)

<ストーリー>
憧れの島タヒチと間違えてハイチを赴任先として試験を通った大使館派遣員・三島幸子(小山田サユリ)。
派遣先のハイチは、夜電気がつくだけで嬉しくなったり、夜は銃声の音で眠れなかったり、ある意味とっても居心地の悪い国だが、幸子にとっては同化してしまうくらいの快適な場所だった。
少ない日本からの補助金をいかに最大限活かすかを考えるうち、ふとしたことからバナナから紙を作ることを思いつく。
どうやったらこの国にある素材だけで和紙のような手漉きの紙を作れるか、日本での和紙研究の第一人者を訪ねたつもりが、実際にハイチに来てくれたのは院生の田中(山本耕史)だった。
彼が素材探しをしている最中に、反政府派のテロが起こり、田中はまた来ることを約束して帰国する。
その後、何代も純正和紙を作っている山村(緒形拳)をくどいて、ハイチにバナナ和紙を作ろうとする。

<感想>
全体的にはテーマ性もあるし感動的ないい作品だと思うんです。
でも、中南米にわずかな期間ながら滞在して、その貧しさの実態を知っている人間としては、なんだかあの緊迫した貧困感が伝わって来ないんです。
ハイチ共和国に行ったことがないので、実際にどのくらい貧しいのか知りませんが、映画から受けた貧しさだけならグアテマラのインディヘナ(先住民族)のほうが圧倒的に貧しいし、彼らはラテン系黒人特有の明るい笑顔が無い分、余計貧しく見えます。
つまり撮り手の日本人に甘さが見えるんですが、一番それを物語る場面が主人公が町中で財布からお金を出そうとするところです。お金がいっぱい入っていそうな分厚いお財布を町中で出すなんて、大使館員としてその国の勉強が足りなさすぎ!!!と見ているこっちはびっくりしてしまいました。
お財布を持っている=取られる、なーんていうのはあたりまえなので、お金はポケットなどに分散して入れておくのが常識では無いですか?それともすぐ手の届くところにお金があるのを取ろうとする貧しい少年のほうが悪いを言うんですか?
それを日本では当たり前のことが、貧しい国では違うみたいに描くこと自体、違和感を感じました。
別に貧しい国じゃなくても、世界一の金持ち国アメリカ合衆国だって、財布を人前で出すなんて危険な行為とみなされますって。
もちろんバナナで紙を作ることによって、その国の人たちが紙の無い生活から解放されて、さらに産業に発展する可能性があるっていうメッセージ自体はいいと思います。
でも、映画の最後でバナナペーパーにマジックで字を書いているのを見るとねー、興ざめしちゃいました。一体どこからその文房具持って来たの?紙すら無いところにマジックやボールペンなんかあるわけないじゃん!
墨汁みたいな代替品を考えろよー。
あっ、思いっきりけなしているみたいに聞こえたかもしれませんが、多分普通に日本で豊かな生活をしている方が見るととってもいい映画なので、是非この世界にはこんなに貧しい国があるっていうことを知ってくださいね。
でも、精神的にもっと貧しいのは自殺率が高かったり、幸福満足度が低い日本人ですから~~!!!

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